小話
【嫉妬さえ……】
「お前ら付き合ってんのか?」
何気なくザクロが投げかけた一言は、その場を凍らせるのには十分だった。
「ハハン……今、何と言いましたか?」
「う゛おぉぉい……付き合ってるかだとぉ?」
双方ともに低い声で口元を痙攣させながら。
片や本を取り落とし、片や紅茶を混ぜていたスプーンを落とした。
「ああ? 違ったかバーロー?」
「違います!」
「違うぜ!!」
「息ぴったりだなぁ」
二人の様子を眺めながら言うと、猛然と反論をしてきた。
「ハハンッ! 何故私がこんな獣のような人物を好きになるのですか!!」
「う゛ぉおい! 随分な言い様じゃねぇか! 髪まで根性曲がってる奴に言われたくねえ!!」
「…………仲いいなバーロー」
睨み合い、牽制し合う二人を見ながら、さらに誤解をするザクロだった。
end
「お前ら付き合ってんのか?」
何気なくザクロが投げかけた一言は、その場を凍らせるのには十分だった。
「ハハン……今、何と言いましたか?」
「う゛おぉぉい……付き合ってるかだとぉ?」
双方ともに低い声で口元を痙攣させながら。
片や本を取り落とし、片や紅茶を混ぜていたスプーンを落とした。
「ああ? 違ったかバーロー?」
「違います!」
「違うぜ!!」
「息ぴったりだなぁ」
二人の様子を眺めながら言うと、猛然と反論をしてきた。
「ハハンッ! 何故私がこんな獣のような人物を好きになるのですか!!」
「う゛ぉおい! 随分な言い様じゃねぇか! 髪まで根性曲がってる奴に言われたくねえ!!」
「…………仲いいなバーロー」
睨み合い、牽制し合う二人を見ながら、さらに誤解をするザクロだった。
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