「ハハン、白蘭様。その手に持っているのは何でしょうか？」
「ん？　桔梗チャン気になる？　ザクロ君用のチョコだよ♪　明日はバレンタインデーだからね」
「すでに貰えない事が前提ですね」
「桔梗チャン。ザクロ君から貰えるなんて受け身な考えじゃいけないよ？　本場では男性の方から渡すんだから」
「あえて本場を意識するのならば、何故チョコなのでしょうか？」
「そこはあえて日本企業の策略にはまってあげるものだよ♪」

「ニュ！　びゃくらんずるい!!ブルーベルが一番に渡したいのに!!」
「アハハ、大丈夫♪　ちゃんと当日はブルーベルから貰ってあげるよ？」
「ハハン。白蘭様、ブルーベルが言いたい事はおそらく違うと思いますよ？」
「え？」

「びゃくらんなんかぶぅ～だ！　ザクロにあげるのはブルーベルが先だもん！！」
「あれ、そっちだったの？」
「……僕チンも一番に渡したい」
「ハハン、ザクロに一番に渡すのは私ですよ？」

「へー……桔梗チャンも用意してたんだね。買う時男だって気付かれなかった？」
「白蘭様。仮に気付かれていないとしたら、どうお考えになる積りですか？」
「勿論、女性に間違われる桔梗チャンの髪と化粧が凄いって思うよ♪」
「……ハハンッ、残念ながら。買った物はチョコレートではないので、関係ありません」
「へー、つまんないね」



「何やってんだあいつらはよぉ？」
「……争いの時」
「たく、甘ったるい匂いばっかりで気持ちわりーぜバーロー」



逆チョコ
相手の都合、関係なし？


end
（2011/02/13）