その他
「根性が悪そうな女顔のロン毛と、うるさい高血圧そうなロン毛と、オカマとミー、どれがいいですかー?」
「ああ?」
「聞こえませんでしたか? それとも選択肢増やしますかー?」
答える義務なんて無いだろ、とザクロは目で訴えるが、フランはそれを無視した。
そんなフランの様子に、眉を寄せて面倒くさいとばかりに髪を掻き揚げてから口を開いた。
「どれも却下だバーロー、特にお前がな」
「うわー、キッパリ言いますねー。ミーのハートにグッサリと突き刺さりました」
「どこがだ?」
脱力気味にさほど傷ついた様子もなく、冗談としかとれない態度で言うフランに、ザクロは鼻で笑いながら聞き返した。
「で、正直なところ、貴方は誰が好きなんですか?」
「誰も好きじゃねーよ」
「嘘は言わない方が良いですよー? 好きじゃないって言うなら、根性が悪そうな女顔のロン毛の人が近くに寄っても嫌な顔をしないのは可笑しいじゃないですか」
「…………」
「あ、黙秘しましたね? それ、自覚してるって証拠ですよ? まあでも、元は同じファミリーだから慣れてる、って言う理由も普通はありますよねー」
言い訳すらできないほどに焦ったんですか、と言いたげにザクロを見るフラン。
「黙っててあげても良いですよ? 何かあの桔梗って人に知られたくないみたいなので……でも、その代わり」
「その代わり何だバーロー」
「その代わりミーに一回だけ好きって言って貰えませんか?」
狡賢い
利用できるものは全て利用する
end
(2010/09/21)
「ああ?」
「聞こえませんでしたか? それとも選択肢増やしますかー?」
答える義務なんて無いだろ、とザクロは目で訴えるが、フランはそれを無視した。
そんなフランの様子に、眉を寄せて面倒くさいとばかりに髪を掻き揚げてから口を開いた。
「どれも却下だバーロー、特にお前がな」
「うわー、キッパリ言いますねー。ミーのハートにグッサリと突き刺さりました」
「どこがだ?」
脱力気味にさほど傷ついた様子もなく、冗談としかとれない態度で言うフランに、ザクロは鼻で笑いながら聞き返した。
「で、正直なところ、貴方は誰が好きなんですか?」
「誰も好きじゃねーよ」
「嘘は言わない方が良いですよー? 好きじゃないって言うなら、根性が悪そうな女顔のロン毛の人が近くに寄っても嫌な顔をしないのは可笑しいじゃないですか」
「…………」
「あ、黙秘しましたね? それ、自覚してるって証拠ですよ? まあでも、元は同じファミリーだから慣れてる、って言う理由も普通はありますよねー」
言い訳すらできないほどに焦ったんですか、と言いたげにザクロを見るフラン。
「黙っててあげても良いですよ? 何かあの桔梗って人に知られたくないみたいなので……でも、その代わり」
「その代わり何だバーロー」
「その代わりミーに一回だけ好きって言って貰えませんか?」
狡賢い
利用できるものは全て利用する
end
(2010/09/21)