その他

足を広げてソファに座り、うとうととしていたところに、ふと片膝に重さを感じ、目を開けた。


「何やってんですか、白蘭様?」
「ザクロ君の膝に頭を乗せて寝ようかなと思ってるところかな?」
「いや、男の膝で癒しは見出せないと思いますが」
「僕はザクロ君の膝で十分に癒されるんだよ」

笑いながら言う白蘭に、退けと文句は言わないが、ザクロは足が痺れる事決定かと思った。


「白蘭様……寝るなら寝てくれませんか?」
「んー、ザクロ君の顔をもう少し眺めたいんだけど」
「頼むから寝てください……」

見上げながら言う白蘭に、ザクロは額に手を当て、ため息をついた。
そんなザクロに、白蘭はふと悪戯心が出た。


「ザクロ君。ザクロ君は体に弱い所ある?」
「はぁ? ……ないと思いますが?」

ニコニコとしながら訊く白蘭に、何となく嫌な予感がしながらザクロは正直に返した。
答えを聞いた白蘭は、口元に弧を描いてから口を開いた。


「嘘はダメだよザクロ君。此処とか弱いはずだよ?」

スルッ、と服をめくり白蘭はザクロのわき腹を撫で上げた。


「ッ!!」
「えっ、まってッザクロ君!?」

驚いて飛び退くようにザクロが立ち上がった瞬間、バランスを崩した白蘭は床に腰から落ちた。


「いたい……」
「す、すみません白蘭様!」

腰を擦りながらうな垂れる白蘭。
自分のやってしまった事に気付いたザクロは慌てたように白蘭に近づいた。

「できればザクロ君の腰を僕に擦らせてくれれば治るかも」
「白蘭様、普通逆じゃないですか?」
「僕の場合はそっちの方が早く治るんだよ」

後ろにハートマークの付きそうなほどの言葉。
腰を痛がっていたのは何処へ行ったのか、白蘭は素早くザクロの腕を引き、床へと押し倒した。


「待ってください白蘭様! 誰か来たらどーすんですか!?」
「大丈夫、今から予定があるの桔梗チャンぐらいだから」
「はあ!? なおさらわりーだろバーロォ!!」


敬語も忘れ叫んだザクロは、服を脱がそうとする白蘭に抵抗した。



見てみぬふり
「ニュ? 桔梗、びゃくらんに会いに行ったんじゃなかったの?」
「ハハンッ、後日にする事にしました」


end
(2010/08/25)
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