桔ザク
「誰が、女のようですか?」
妖しく光る眼に、しまった、と思った時には遅かった……
「私が男だと言う事は、貴方が一番知っているはずですよ、ザクロ」
嬌笑しながら言葉をつむぐ桔梗は、その瞳に獰猛な色を湛え、手首を掴んできた。
「握れば、折れるような細腕……でしたか? 私にとっては、貴方の方が折れそうな細腕に感じますが?」
ミシリと骨の軋む音をさせ、桔梗は手首を握る。
女の様に細く整った指からは、考えられないほどの力がかかってきた。
「桔梗ッ!!」
「ほら、解りますかザクロ? 貴方が言った細腕に、貴方は簡単に捕まり、抵抗すらできないんですよ?」
骨を軋ませるほど強く握っていた指を離し。
桔梗はその手首に残った赤黒い痕を見ながら浪々と語る。
「それとも、貴方を女の様に抱いたら理解しますか?」
近づき、ソッと首筋に指を這わせ、目を細める桔梗からは。
いくら女の様に見えても香りたつような男の匂いがした。
違えようのない性
「さあ、ザクロ、貴方はどうされたいですか?」
end
(2010/01/13)
妖しく光る眼に、しまった、と思った時には遅かった……
「私が男だと言う事は、貴方が一番知っているはずですよ、ザクロ」
嬌笑しながら言葉をつむぐ桔梗は、その瞳に獰猛な色を湛え、手首を掴んできた。
「握れば、折れるような細腕……でしたか? 私にとっては、貴方の方が折れそうな細腕に感じますが?」
ミシリと骨の軋む音をさせ、桔梗は手首を握る。
女の様に細く整った指からは、考えられないほどの力がかかってきた。
「桔梗ッ!!」
「ほら、解りますかザクロ? 貴方が言った細腕に、貴方は簡単に捕まり、抵抗すらできないんですよ?」
骨を軋ませるほど強く握っていた指を離し。
桔梗はその手首に残った赤黒い痕を見ながら浪々と語る。
「それとも、貴方を女の様に抱いたら理解しますか?」
近づき、ソッと首筋に指を這わせ、目を細める桔梗からは。
いくら女の様に見えても香りたつような男の匂いがした。
違えようのない性
「さあ、ザクロ、貴方はどうされたいですか?」
end
(2010/01/13)