桔ザク 2

「ねえ、前々から気になってたんだけど、君達ってどっちが受け入れる側?」

ニコニコとマシュマロ片手に質問をした白蘭は、面白半分の興味が丸出しだった。
唐突なことはいつもの事だと割り切っている桔梗とザクロは、若干うんざりぎみに白蘭を見た。

「ハハンッ、白蘭様、質問なさるまでもなく――」
「桔梗です白蘭様」
「へー、そうなんだ」

あっさりと桔梗の言葉の先をとったザクロは、驚いた顔で自分のことを見る桔梗を無視した。
暫くの沈黙の後、桔梗は目を細めてザクロをたしなめた。

「ザクロ、嘘はいけませんよ」
「バーロー、普通はお前が下だろ」
「おや、あれほど私にしがみつき、涙を流しながら喘いだ貴方が言いますか?」
「御綺麗なツラの背の低い奴は下だって決まってんだよ、第一、無理矢理ヤってるくせに威張んな」
「ハハンッ、昨夜激しくしたことを、まだ怒っているのですね」

険悪なのか、ただの惚気か痴話喧嘩なのか、一人置いてけ掘にされた白蘭は、二人の様子を眺めながら呟いた。

「うーん……君達って時々仲が良いのか悪いのか分からなくなってくるよ」



上下関係
男には、つまらないプライドがあるものです。


end
(2010/09/19)
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