断片話

◆ぐちぐち
(マーモン+ヴェルデ)

「風は武術がこの世で一番だと思ってるんだろうね」
「その意見には賛成だな。アレはとかく煩い」
「後、個人の趣味に口出しするなんて考えられないよ」
「また金の事で何か言われたのか」
「ムッ……」

嫌なことを思い出したように黙り込んだマーモンは、風とヴェルデの関係を思い出し矛先を変えた。

「そう言うわりには、何で風を近くに置いてるのさ、ヴェルデ」
「口煩い代わりに、他人の体調管理を勝手にするからだ」
「嫌ってるんだろ?」
「嫌っているとも。強制的に私を外に出そうなどと考えるような奴だ」

嫌わない方がおかしい、と軽く言うヴェルデの矛盾にマーモンは余計に口をへし曲げた。


(2012/02/13)
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