REBORN!
「ヴェルデ、どうやら私は貴方のことが好きなようです」
ふんわりと優しげな笑みを向けながら、風がパソコン画面から目を離そうともしないヴェルデに言った。
「そうか、私は好きではない」
手を止めようともせず言葉を返したヴェルデに、ため息をつきながら聞き返した。
「それだけですか?」
やや落胆したような風の言葉に、かすかに眉を寄せ、動かしていた手を止め、画面から目を離した。
「それ以上に何を期待してたんだ、君は?」
「そうですね……せめて好きと言われたいと思っていました」
「君との接点は同じアルコバレーノと言うだけだ」
「そして、お茶を共にするぐらいですね、いかがですかご一緒に?」
ニコニコと笑い、机の上に広げてある点心と熱いお茶を勧める。
「もらおう」
素直に作業をしていた画面を閉じ、席へとつく。
「…………何がおかしい?」
風の持ってきた点心を食べているヴェルデが、自分は食べようともせず微笑みながら見ているだけの風に対し気分を害しながら訊いた。
「食べていただけないものと思っていましたので」
「食事の摂取とは体にとって必要なものだ、こればかりはサプリメントでもどうしようもない、その点において中華料理とは栄養バランスの点で理にかなっている、少々油が多いことを抜かせば、動物性、植物性を共に摂取でき、主食・主菜をかね、実に効率良く食事の時間短縮ができる」
「…………美味しいですか?」
「君は美味しくも無いものを私に食べさせたのか?」
「いえ、そんなに考えて食べていて、味を気にかけているのかと思ってしまいまして……」
言葉を濁すよう言う風を見ながら、ヴェルデは食べるのを再開させながらつぶやいた。
「美味しいと感じているよ、君が持ってきたと言うのもあるが」
何気ない一言。
直ぐに外方を向いてしまったヴェルデに顔をほころばせながら風は喜んだ。
「謝謝」
休憩時間に点心を
最大限の時間譲歩。
end
(2010/02/26)
ふんわりと優しげな笑みを向けながら、風がパソコン画面から目を離そうともしないヴェルデに言った。
「そうか、私は好きではない」
手を止めようともせず言葉を返したヴェルデに、ため息をつきながら聞き返した。
「それだけですか?」
やや落胆したような風の言葉に、かすかに眉を寄せ、動かしていた手を止め、画面から目を離した。
「それ以上に何を期待してたんだ、君は?」
「そうですね……せめて好きと言われたいと思っていました」
「君との接点は同じアルコバレーノと言うだけだ」
「そして、お茶を共にするぐらいですね、いかがですかご一緒に?」
ニコニコと笑い、机の上に広げてある点心と熱いお茶を勧める。
「もらおう」
素直に作業をしていた画面を閉じ、席へとつく。
「…………何がおかしい?」
風の持ってきた点心を食べているヴェルデが、自分は食べようともせず微笑みながら見ているだけの風に対し気分を害しながら訊いた。
「食べていただけないものと思っていましたので」
「食事の摂取とは体にとって必要なものだ、こればかりはサプリメントでもどうしようもない、その点において中華料理とは栄養バランスの点で理にかなっている、少々油が多いことを抜かせば、動物性、植物性を共に摂取でき、主食・主菜をかね、実に効率良く食事の時間短縮ができる」
「…………美味しいですか?」
「君は美味しくも無いものを私に食べさせたのか?」
「いえ、そんなに考えて食べていて、味を気にかけているのかと思ってしまいまして……」
言葉を濁すよう言う風を見ながら、ヴェルデは食べるのを再開させながらつぶやいた。
「美味しいと感じているよ、君が持ってきたと言うのもあるが」
何気ない一言。
直ぐに外方を向いてしまったヴェルデに顔をほころばせながら風は喜んだ。
「謝謝」
休憩時間に点心を
最大限の時間譲歩。
end
(2010/02/26)
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