断片話

◆if的未来
(かむあぶ+万事屋)

「むおっ、神威からの手紙ネ」
「ほぉ、あの兄ちゃんからねー」
「へー、神威さんからの手紙、ちょっと内容が想像つかないような……」
「ちなみにどんな感じの内容なんだ?神楽」
「えーっと、最近はたまにパピーと宇宙の掃除をしてるーとか近況報告ネ」
「何か行く先々で星を更地にしそうなタッグだな」
「確かにそうですね。でもよかったですよね、親子で仲直りできて」

「罰霞須星に行ってみたーとか」
「酒好きの聖地か、一度は行ってみたいよなー」
「リーガルマンモスのジュエルミートが美味しかったとか」
「神楽ちゃん、それ別の美食漫画……」

「あと近々阿伏兎と結婚するらしいアル」
「ほーそりゃめでたいな」
「オィイイイ!! 今サラッと重要な報告があったんですけどォオオオ!?」

結婚するの?! マジで!?と驚く新八をよそに、神楽は手紙を読みながら要点をまとめた。

「何かパピーとも仲直りして、自分も家庭を持とうって前向きに考えた結果らしいネ」
「前向きって言うか斜め上だよ神楽ちゃん!!」
「青い鳥は近くにいましたパターンアル。ケッ! リア充爆発しろネ!!」
「いいんじゃねぇの? 前向きに考えられるようになっただけたいしたもんだろ」
「だから斜め上! 斜め上におかしくなってますよ方向性が!!」

「最近は個人的に披露宴はケーキ入刀か桃饅頭入刀かで迷ってるらしいヨ」
「いっそ両方やればケーキも桃饅頭も食べれるんじゃね?」
「銀ちゃん凄いアル! ナイスアイディアネ!」
「いや、だから! 結婚って!! そもそも阿伏兎さん了解したのそれ!?」
「新八ー、相手は夜兎ってだけで好感度ダダ上がりのチョロイン並みの阿伏兎アル。了解しない方がおかしいネ」
「それは! ……なくもない、のかな……?」

二人を思い出して一瞬納得し、いやでもと打ち消してから悩む新八。

「後は特に何もないアル。『追伸、阿伏兎がそっちに逃亡したらヨロシク』で締めネ」
「やっぱり了解してなかったパターンだよねそれ!?」


(2016/05/16)
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