断片話

◆信用?


「どうして俺が阿伏兎を捨てるなんて思うの?」
「どうして、と言われましてもねぇ」
「酷いなぁ。そんなに俺って信用がなかったんだ」
「いや信用以前に、日頃の行いを鑑みれば使い捨ての駒程度に思えれば上等の部類だろ」
「そこがそもそも酷いよ。こんなに特別扱いしてるのに」
「特別扱いねぇ?」

どこら辺がそうなのかと片眉を上げた。
面倒事を押し付けるのは当たり前。
好き勝手自由奔放に行動し尻拭いは部下任せ。
例え誰が副団長でも変わらずに過ごしそうな相手だ。
特別扱いの言葉も、迷惑をかける割合が多い人物程度の意味合いしかないような気もする。


(2013/04/16)
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