断片話
◆先立つ理由
「まったく、あんたはバカですよ。バカの中のバカ、大バカ様だ」
「上司に向かってそんなにバカって言うなよ、阿伏兎」
「いえいえ、これでもまだ言い足りないぐらいですよ、団長。少しは後先考えてほしかったもんだ」
「俺が後先考えないのなんて今更だろ?」
「少しは尻拭いする身にもなれ」
「そう言いながら、一度も止めたことないよね」
「止める? それこそ無理と言うもんだろ。いちいちあんたを止めてたら体がいくらあっても……いや、命がいくつあっても足りんだろ」
「だから止めないの?」
「……まあ、めんどくさい事は確かにゴメンだが、それより先立つもんがあるんでね」
(2011/04/16)
「まったく、あんたはバカですよ。バカの中のバカ、大バカ様だ」
「上司に向かってそんなにバカって言うなよ、阿伏兎」
「いえいえ、これでもまだ言い足りないぐらいですよ、団長。少しは後先考えてほしかったもんだ」
「俺が後先考えないのなんて今更だろ?」
「少しは尻拭いする身にもなれ」
「そう言いながら、一度も止めたことないよね」
「止める? それこそ無理と言うもんだろ。いちいちあんたを止めてたら体がいくらあっても……いや、命がいくつあっても足りんだろ」
「だから止めないの?」
「……まあ、めんどくさい事は確かにゴメンだが、それより先立つもんがあるんでね」
(2011/04/16)