かむあぶ 2
「みんなお酒好きだねー」
「そりゃ、宴会の時ぐらいタダ酒ならいくらでも飲むだろ」
宴会中、部下達が大量の酒を飲む中、一人だけ涼しい顔で料理をパクついている神威。
隣で酒を飲んでいた阿伏兎は、飲む手を止めずに質問した。
「あんたは飲まないのか?」
「いらない。お酒って飲めないし」
ニコニコと笑いながら断る神威に、阿伏兎は首を傾げた。
そう言えば、食前酒で出される以外、神威が酒を大量に飲んでいる所を見た事が無い。
「酒が飲めないってのは体質か? それとも味覚が子供舌だからか?」
「年齢的にだけど?」
「あんた何歳だ」
「十八」
次の料理を口に含みながらの答えに、酒を傾けていた手を思わず止めて阿伏兎は神威を見た。
「……おい、ちょっと待て、団長。あんた、まだ二十歳にもなってなかったのか?」
「え? 阿伏兎って俺の年齢知らなかったの?」
顔を引き攣らせながら訊く阿伏兎に対し、軽く驚いた表情で神威は返した。
相手からの返答に、片手で顔を覆い阿伏兎は一頻り項垂れた。
「あり? どうしたの阿伏兎?」
「ちなみに、今まであんたがヤってきたアレやコレやソレらの知識は…?」
「そんなの、無法地帯の春雨にいれば自然と身に付くだろ。後は、鳳仙の旦那に女を勝手に寄越されて」
「ちなみに、実地訓練後、何故アブノーマルな趣向に行ったんですかねぇ?」
「初恋の相手は阿伏兎だったから」
「冗談だろ」
「ひどいなー。夜兎の中で実力があるくせに俺との勝負で手を抜いたの、阿伏兎だけなのに」
あの時から気になって、好きになったんだ、と笑う神威に対し眩暈がしそうになった。
「……団長。今日からあんたとはヤらんからな」
「それこそ冗談だよね?」
今更過ぎる提案に、可愛らしく拒否をする神威。
確かに今更過ぎるが、今さっき知った事を無視はできなかった。
まさか十代だとは思わなかったと思いながら、阿伏兎は肩を震わせた。
衝撃の事実
「十八禁だからだ! このすっとこどっこい!!」
「大丈夫。十八禁て十八歳未満はダメだけど、俺は十八歳だから」
end
(2013/09/07)
「そりゃ、宴会の時ぐらいタダ酒ならいくらでも飲むだろ」
宴会中、部下達が大量の酒を飲む中、一人だけ涼しい顔で料理をパクついている神威。
隣で酒を飲んでいた阿伏兎は、飲む手を止めずに質問した。
「あんたは飲まないのか?」
「いらない。お酒って飲めないし」
ニコニコと笑いながら断る神威に、阿伏兎は首を傾げた。
そう言えば、食前酒で出される以外、神威が酒を大量に飲んでいる所を見た事が無い。
「酒が飲めないってのは体質か? それとも味覚が子供舌だからか?」
「年齢的にだけど?」
「あんた何歳だ」
「十八」
次の料理を口に含みながらの答えに、酒を傾けていた手を思わず止めて阿伏兎は神威を見た。
「……おい、ちょっと待て、団長。あんた、まだ二十歳にもなってなかったのか?」
「え? 阿伏兎って俺の年齢知らなかったの?」
顔を引き攣らせながら訊く阿伏兎に対し、軽く驚いた表情で神威は返した。
相手からの返答に、片手で顔を覆い阿伏兎は一頻り項垂れた。
「あり? どうしたの阿伏兎?」
「ちなみに、今まであんたがヤってきたアレやコレやソレらの知識は…?」
「そんなの、無法地帯の春雨にいれば自然と身に付くだろ。後は、鳳仙の旦那に女を勝手に寄越されて」
「ちなみに、実地訓練後、何故アブノーマルな趣向に行ったんですかねぇ?」
「初恋の相手は阿伏兎だったから」
「冗談だろ」
「ひどいなー。夜兎の中で実力があるくせに俺との勝負で手を抜いたの、阿伏兎だけなのに」
あの時から気になって、好きになったんだ、と笑う神威に対し眩暈がしそうになった。
「……団長。今日からあんたとはヤらんからな」
「それこそ冗談だよね?」
今更過ぎる提案に、可愛らしく拒否をする神威。
確かに今更過ぎるが、今さっき知った事を無視はできなかった。
まさか十代だとは思わなかったと思いながら、阿伏兎は肩を震わせた。
衝撃の事実
「十八禁だからだ! このすっとこどっこい!!」
「大丈夫。十八禁て十八歳未満はダメだけど、俺は十八歳だから」
end
(2013/09/07)