かむあぶ 2

「阿伏兎、一つ思ったことがあるんだけど」

公開処刑場でのドンパチを終えた後。
怪我の手当より食事を優先していた神威は唐突に言った。
遭難から自力で戻り、同じように食事を優先させていた阿伏兎は手を止めて神威を見た。

「はぁ? 何ですか団長」
「何で第七師団が潰されそうになったのかの理由」
「それは、あのアホ……阿呆提督が危険因子だと思ったからだろ」
「それもあるけど、一番の理由って、俺達が春雨のエンゲル係数を上げてたからかなって」

盥一杯のご飯と山と盛られた料理を食べることを再開させながら言う神威。
同じように人の数倍は食べる夜兎族の部下達が食べる様子を見回し。
阿伏兎は自分の手元にある食事に目を落とし、呟いた。


「……まあ、あながち外れでもないかもしれませんねぇ」



食事量
「夜兎族を雇うって、けっこう経費かかるよねきっと」
「仕方ない事だろ」


end
(2012/10/08)
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