かむあぶ
「前々から思っていたんですがねぇ、団長」
「どうかしたの、阿伏兎?」
「何と言いますか……毎食ふりかけごはん、ってのはどうなんだ?」
「大丈夫、三食ちゃんとふりかけの味を変えてるから」
間髪を入れずの解答。
思わず頭を抱えたくなった阿伏兎は、仕切り直してもう一度聞いた。
「いや、そうじゃねぇよ。飽きる飽きないじゃなくて、毎食ふりかけごはんってどんだけ貧乏な飯だよ。仮にもあんた団長だろ」
「鮭茶漬けの方がよかった?」
「たいして変わらないだろ。ふりかけの代わりに鮭茶漬けって何の解決策にもなってないからねソレ」
「阿伏兎、鮭茶漬けは豪華なんだよ?」
「何を基準に豪華だって言い切れるんだあんたは」
「だって鮭茶漬けには鮭の切り身が入ってるだろ」
「ドヤ顔で言うな」
春雨の雷槍とも呼ばれる第七師団。
その団長が毎食盥一杯のご飯ばかりだと言うことに頭が痛くなってきた。
「でもさー阿伏兎。大量におかず食べると高血圧になるよ?」
「生活習慣病を気にする年頃かあんたは……」
「若いうちに気をつけるものだろ?」
「その割に、他師団との会食時に品をかまわず食うのは何でだ?」
「普段の食事と無礼講は別だよ、阿伏兎」
納得いくような、いかないような、微妙な答えに阿伏兎は何とも言えなくなった。
食事の作法
それにしても威厳のない献立で……
end
(2011/04/06)
「どうかしたの、阿伏兎?」
「何と言いますか……毎食ふりかけごはん、ってのはどうなんだ?」
「大丈夫、三食ちゃんとふりかけの味を変えてるから」
間髪を入れずの解答。
思わず頭を抱えたくなった阿伏兎は、仕切り直してもう一度聞いた。
「いや、そうじゃねぇよ。飽きる飽きないじゃなくて、毎食ふりかけごはんってどんだけ貧乏な飯だよ。仮にもあんた団長だろ」
「鮭茶漬けの方がよかった?」
「たいして変わらないだろ。ふりかけの代わりに鮭茶漬けって何の解決策にもなってないからねソレ」
「阿伏兎、鮭茶漬けは豪華なんだよ?」
「何を基準に豪華だって言い切れるんだあんたは」
「だって鮭茶漬けには鮭の切り身が入ってるだろ」
「ドヤ顔で言うな」
春雨の雷槍とも呼ばれる第七師団。
その団長が毎食盥一杯のご飯ばかりだと言うことに頭が痛くなってきた。
「でもさー阿伏兎。大量におかず食べると高血圧になるよ?」
「生活習慣病を気にする年頃かあんたは……」
「若いうちに気をつけるものだろ?」
「その割に、他師団との会食時に品をかまわず食うのは何でだ?」
「普段の食事と無礼講は別だよ、阿伏兎」
納得いくような、いかないような、微妙な答えに阿伏兎は何とも言えなくなった。
食事の作法
それにしても威厳のない献立で……
end
(2011/04/06)