かむあぶ
女が三人寄れば姦しい。
男の比率が高い集団でも、集まればそれなりに騒がしくはなる。
「後どれぐらいで始まるのかな、阿伏兎?」
「さぁ? 全員が無口になればですかねぇ」
「男がム口になっても始まらないだろ?」
「冗談を真に受けるな。後数分だ」
お飾り程度に置いてある時計に視線を走らせ阿伏兎は答えた。
残り時間を聞いた神威は呆れた様に口を開いた。
「まったく、始めるならさっさと始まって終わればいいのに」
「早く終わっても予定なんてものは入ってないだろ。昼寝でもしたいのか?」
「んー、そうだね、早く部屋に戻って寝たいね。昨日は徹夜だったし」
「それは、あんたが際限なくやりたがったからだろ。つき合わされたこっちの身のもなって頂きたいものですねぇ」
軽く欠伸をしながら会議の始まりを待つ阿伏兎。
その言葉に一瞬室内が静かになった事には気づかなかった。
「そう言う阿伏兎だって意外と積極的だったよ?」
「夜中のテンションは多少は高くなるもんだ。熱中しても可笑しくはないと思うが?」
「最初は乗り気じゃないって言ってるくせに、結局途中で夢中になって続けるよね」
「いやいや、団長の方こそ寝かさん勢いだろ。若さあふれる若者と枯れかけの中年の体力差を少しは考えろ。徹夜はあんたより辛い」
「じゃあ、会議が終わったらやる? 何も夜にやらなくても良いんだし」
「真っ昼間からか……それもそれで不健全な気がするな」
「細かい事は気にするなよ、短めにするから」
「あんたの言葉は信用できん。たしか昨日も数回だと言っておきながら朝方までやっただろ」
「大丈夫、今度こそ短くするよ。ところで阿伏兎」
「何ですかい団長」
「全員トイレに行ったみたいでいないんだけど、今日の会議って中止かな?」
「開始時間もとっくに過ぎて全員いないなら中止だろ」
会議前の雑談
そして誰もいなくなった。
「やった、これで心置きなくできるね」
「まったく、何で格闘ゲームにはまったんだか……」
end
(2011/03/22)
男の比率が高い集団でも、集まればそれなりに騒がしくはなる。
「後どれぐらいで始まるのかな、阿伏兎?」
「さぁ? 全員が無口になればですかねぇ」
「男がム口になっても始まらないだろ?」
「冗談を真に受けるな。後数分だ」
お飾り程度に置いてある時計に視線を走らせ阿伏兎は答えた。
残り時間を聞いた神威は呆れた様に口を開いた。
「まったく、始めるならさっさと始まって終わればいいのに」
「早く終わっても予定なんてものは入ってないだろ。昼寝でもしたいのか?」
「んー、そうだね、早く部屋に戻って寝たいね。昨日は徹夜だったし」
「それは、あんたが際限なくやりたがったからだろ。つき合わされたこっちの身のもなって頂きたいものですねぇ」
軽く欠伸をしながら会議の始まりを待つ阿伏兎。
その言葉に一瞬室内が静かになった事には気づかなかった。
「そう言う阿伏兎だって意外と積極的だったよ?」
「夜中のテンションは多少は高くなるもんだ。熱中しても可笑しくはないと思うが?」
「最初は乗り気じゃないって言ってるくせに、結局途中で夢中になって続けるよね」
「いやいや、団長の方こそ寝かさん勢いだろ。若さあふれる若者と枯れかけの中年の体力差を少しは考えろ。徹夜はあんたより辛い」
「じゃあ、会議が終わったらやる? 何も夜にやらなくても良いんだし」
「真っ昼間からか……それもそれで不健全な気がするな」
「細かい事は気にするなよ、短めにするから」
「あんたの言葉は信用できん。たしか昨日も数回だと言っておきながら朝方までやっただろ」
「大丈夫、今度こそ短くするよ。ところで阿伏兎」
「何ですかい団長」
「全員トイレに行ったみたいでいないんだけど、今日の会議って中止かな?」
「開始時間もとっくに過ぎて全員いないなら中止だろ」
会議前の雑談
そして誰もいなくなった。
「やった、これで心置きなくできるね」
「まったく、何で格闘ゲームにはまったんだか……」
end
(2011/03/22)