牧 紳一
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※クラスメイトのオリキャラがいます。
・友人 名:高橋 かな
・クラスメイト男子 名 :木村
海南3年の佐藤 秋です。
勉強はそこそこできます。
友達もいるし、クラスメイトとも仲がいい方。
平々凡々な学校生活を送る普通の女の子、これだけの話ならば。
私にはコンプレックスがあります。
誰しも1つは持ってるだろうコンプレックス。
私はこのコンプレックスのせいで普通の女の子から少し離れている。
私のコンプレックスは
高3女子にして、身長が169cmあることです。
中1までは158、多分平均くらいだと思う。
そこからじわりじわりと背が伸びていって今に至る。
あだ名はノッポとか女の子に優しくないものばっかり。
ヒールの靴とは無縁、憧れはある…。
これは恋と無縁な私が変わろうと思い立った、そんな1日のお話。
「秋ちゃん、黒板消すの手伝ってくれない…?」
「うん、全然いいよー。」
クラスメイトからこういったお願いは私には日常茶飯事。
こんな身長も役に立てるなら使わない手はないのだ。
「もう黒板消すのは佐藤の担当にさせたらいいんじゃねー?」
「またそんなこと言う!!…秋ちゃん、気にしちゃダメだよ?」
「うん、ありがとう」
男子に笑いながら茶化されるまでがワンセット。
学校生活での手助けには付き物なのだ。
数年茶化されればもう無視が1番なのに気付くのも早かった。
「女子の中じゃダントツでスタイル良くて可愛い女の子なのに見る目ないのよ男子は。クズよクズ!!」
「いーのいーの!こんな私でもいいよって言ってくれる人は世界探せば1人くらいいるだろうし、それまで男の子とは距離置いて生きてくよ。」
「秋ちゃん達観しすぎ!!もう花の高校生終わっちゃうよ?青春も捨てたもんじゃないよ?!」
「甘酸っぱい恋とか私だってしてみたいよー、でも男の子ってみんな あんなのなんじゃトキメキなんて湧かないよぉー。」
「彼氏にフリーの男の子いないか聞いてあげようか?!」
「かなちゃん熱くなりすぎだってば、だいじょーぶ。3年だし受験で忙しいし高校での青春は なしなし!大学に期待ですね。」
「うーーーー!もったいない…。」
自身が恋愛してなくとも友人の恋話を聞くだけで私は甘酸っぱい青春をしている気になれるのだ。
現実を見ればほろ苦くもなるけれど。
「かなちゃん、次の授業体育だよ、もう移動しよ。」
「そうだね!今日バスケだから牧くん大活躍だろうねー!楽しみー!」
「そうだねー、あんだけ動いてるの見ると惚れぼれしちゃうよねー。」
「そうだ!牧くんと付き合えば?!あの人身長めっちゃあるし秋ちゃん身長気にしなくていいんじゃない?」
「やめなよー、牧くんに失礼だって。」
「冗談冗談!ちゃんと秋ちゃんが好きになる人が出てくるまで私は見守り続けるからねー!」
「ありがとー!私かなちゃんのこと1番すきー」
「ほんと!じゃあ私も秋ちゃんのこと1番すきー!」
「清田くんいじけるんじゃない?」
「えー?女の友情には勝てないのよ?」
私の高校生活はこうやって充分楽しいのです。
でもこの後の体育の授業で私は残りの高校生活の過ごし方の考えを180度変えることになった。
体育館、バスケの試合はやはり牧くんが大活躍、女子の大声援、やむなく男子が泣きをみる形になった。
男子も牧くんに勝てないのはわかっているが悔しいと口にする人が多かった。
飛び抜けて目立つからだろうか。私はその苛立っている男子の八つ当たりの的になってしまった。
「あーあ!佐藤みてぇなただのノッポだったら勝てたのによ、あいつ俺らと身長大差ねえんだから男子の方で試合しろよ。」
「え“ぇ”……」
「ちょっと木村!あんた何言ってんの?!牧くんに勝てないからって秋ちゃんに当たるんじゃないわよ!!言ってること無茶苦茶よ!!」
「間違ってねえよ、お前ら女子の平均から ずば抜けて身長高えんだから佐藤のいる女子チームは有利になっちまうだろー?」
「うるさいわね!!秋ちゃんは身長があっても驚く程体力ないんだからプラマイ0よ!!知った口聞いてんじゃないわよ!!」
「…まってかなちゃん、もういいよ、恥ずかしい、恥ずかしいからぁ……。」
身長をあーだこーだ言われてるのも悲しいし恥ずかしいけど体力ないのも自覚あるし恥ずかしいから…。
ギャンギャン犬猫のような口喧嘩を目の前でしていたらその様子を見ていた牧くんが声をかけてくれた。
「授業中だ、やめろお前ら。」
「牧くん!!ちょっと男子代表で木村にガツンと言ってよ!!秋ちゃんに男子チーム入れとか馬鹿言ってんの!!」
「うるせえよ、バランス考えたら普通そうなるだろ?!」
「…わ、私は成績もらえるならバスケ参加しないでも全然かまいませんので……。」
牧くんは私達を見渡して、少し考えてから口を開いた。
「そうだな、まず木村、女子の佐藤に俺たち男子の方に参加しろっていうのはあまりにも無茶だ、体格差、持久力の差はかなり大きい。佐藤のゲガのリスクが上がるだけだ。」
「う“…そうかもだけどよぉ……。」
「ほらぁあ!!!!」
「後 高橋、お前もあんまり木村を焚きつけるような言い方するなよ、言ってること間違ってないが説得力がなくなる。そういうところ清田とそっくりだ。あ、嫌味じゃないからな。気を付けろってことだ。」
「ノブと一緒にしないでよ!!」
「そういうところだよ。」
「ん”ん“ー”ーーーー!!」
木村くんもかなちゃんも牧くんが上手にケンカを収めてくれた。
肩幅がある人は説得力があるって言うのを目の当たりにしてしまった。
「あと佐藤」
「ふぇ?は、はい!」
「いつも男子が茶化してるのは、今男子代表で謝っておく、すまないな。」
「いやいやいや!!大丈夫だよ慣れてるから!!」
「こんな事に慣れることない、佐藤は少し怒ってもいいくらいだ。それに俺から見たら佐藤の身長なんて他の女子と大差ない、小さい方だ。何にも気にする事ないからな。」
「え…?」
「俺から言えることは全部言ったんだが、満足したならもう授業に戻らないか。」
収められた2人は「はーい」と声をあげ授業に戻る。
木村くんは「悪かったな」と彼なりの謝罪を一言呟いてバスケをしに戻っていった。
「あー牧くんいて助かった!頼りになるねー。」
「ぇ…ぁ…ソウダネー…」
「??…秋ちゃん?どしたの、顔真っ赤だよ??」
「私…男の子から、…ちいさいなんて、言われたの初めて…!かなちゃん…!さっき言ったこと取り消す…私牧くんと付き合いたい…っ!!」
「おお?!!こんな事になるなんて私予言者?!いーよいーよ!!付き合っちゃお!!告白しよ!!」
「こ告白はまだ早いかもだけど、残りの高校生活、ちょっとだけ青春したいと思っちゃった…!!」
牧くんから見て私は他の子と変わらない、普通の女の子なんだ。
もし彼が私の想像していた“こんな私でもいいよって言ってくれる人”だったらいいな、嬉しいな。
そう思ったら心臓の音はうるさいし、顔は火照るし。
“これが恋なんだな”と初めて感じる感情に浸っていた。
“佐藤の身長なんて他の女子と大差ない、小さい方だ。”
脳内で繰り返されるさっきの牧くんの言葉。
また火照る顔。
「(好きな人…初めて出来たなぁ…付き合えたら…幸せだろうな…。)」
それと、この身長も悪くないなって、そう思ったのも初めてかもしれない。
残りの高校生活は甘酸っぱいものになりそうです。
遅咲きの 花の高校生活が今日からスタートです。
・友人 名:高橋 かな
・クラスメイト男子 名 :木村
海南3年の佐藤 秋です。
勉強はそこそこできます。
友達もいるし、クラスメイトとも仲がいい方。
平々凡々な学校生活を送る普通の女の子、これだけの話ならば。
私にはコンプレックスがあります。
誰しも1つは持ってるだろうコンプレックス。
私はこのコンプレックスのせいで普通の女の子から少し離れている。
私のコンプレックスは
高3女子にして、身長が169cmあることです。
中1までは158、多分平均くらいだと思う。
そこからじわりじわりと背が伸びていって今に至る。
あだ名はノッポとか女の子に優しくないものばっかり。
ヒールの靴とは無縁、憧れはある…。
これは恋と無縁な私が変わろうと思い立った、そんな1日のお話。
「秋ちゃん、黒板消すの手伝ってくれない…?」
「うん、全然いいよー。」
クラスメイトからこういったお願いは私には日常茶飯事。
こんな身長も役に立てるなら使わない手はないのだ。
「もう黒板消すのは佐藤の担当にさせたらいいんじゃねー?」
「またそんなこと言う!!…秋ちゃん、気にしちゃダメだよ?」
「うん、ありがとう」
男子に笑いながら茶化されるまでがワンセット。
学校生活での手助けには付き物なのだ。
数年茶化されればもう無視が1番なのに気付くのも早かった。
「女子の中じゃダントツでスタイル良くて可愛い女の子なのに見る目ないのよ男子は。クズよクズ!!」
「いーのいーの!こんな私でもいいよって言ってくれる人は世界探せば1人くらいいるだろうし、それまで男の子とは距離置いて生きてくよ。」
「秋ちゃん達観しすぎ!!もう花の高校生終わっちゃうよ?青春も捨てたもんじゃないよ?!」
「甘酸っぱい恋とか私だってしてみたいよー、でも男の子ってみんな あんなのなんじゃトキメキなんて湧かないよぉー。」
「彼氏にフリーの男の子いないか聞いてあげようか?!」
「かなちゃん熱くなりすぎだってば、だいじょーぶ。3年だし受験で忙しいし高校での青春は なしなし!大学に期待ですね。」
「うーーーー!もったいない…。」
自身が恋愛してなくとも友人の恋話を聞くだけで私は甘酸っぱい青春をしている気になれるのだ。
現実を見ればほろ苦くもなるけれど。
「かなちゃん、次の授業体育だよ、もう移動しよ。」
「そうだね!今日バスケだから牧くん大活躍だろうねー!楽しみー!」
「そうだねー、あんだけ動いてるの見ると惚れぼれしちゃうよねー。」
「そうだ!牧くんと付き合えば?!あの人身長めっちゃあるし秋ちゃん身長気にしなくていいんじゃない?」
「やめなよー、牧くんに失礼だって。」
「冗談冗談!ちゃんと秋ちゃんが好きになる人が出てくるまで私は見守り続けるからねー!」
「ありがとー!私かなちゃんのこと1番すきー」
「ほんと!じゃあ私も秋ちゃんのこと1番すきー!」
「清田くんいじけるんじゃない?」
「えー?女の友情には勝てないのよ?」
私の高校生活はこうやって充分楽しいのです。
でもこの後の体育の授業で私は残りの高校生活の過ごし方の考えを180度変えることになった。
体育館、バスケの試合はやはり牧くんが大活躍、女子の大声援、やむなく男子が泣きをみる形になった。
男子も牧くんに勝てないのはわかっているが悔しいと口にする人が多かった。
飛び抜けて目立つからだろうか。私はその苛立っている男子の八つ当たりの的になってしまった。
「あーあ!佐藤みてぇなただのノッポだったら勝てたのによ、あいつ俺らと身長大差ねえんだから男子の方で試合しろよ。」
「え“ぇ”……」
「ちょっと木村!あんた何言ってんの?!牧くんに勝てないからって秋ちゃんに当たるんじゃないわよ!!言ってること無茶苦茶よ!!」
「間違ってねえよ、お前ら女子の平均から ずば抜けて身長高えんだから佐藤のいる女子チームは有利になっちまうだろー?」
「うるさいわね!!秋ちゃんは身長があっても驚く程体力ないんだからプラマイ0よ!!知った口聞いてんじゃないわよ!!」
「…まってかなちゃん、もういいよ、恥ずかしい、恥ずかしいからぁ……。」
身長をあーだこーだ言われてるのも悲しいし恥ずかしいけど体力ないのも自覚あるし恥ずかしいから…。
ギャンギャン犬猫のような口喧嘩を目の前でしていたらその様子を見ていた牧くんが声をかけてくれた。
「授業中だ、やめろお前ら。」
「牧くん!!ちょっと男子代表で木村にガツンと言ってよ!!秋ちゃんに男子チーム入れとか馬鹿言ってんの!!」
「うるせえよ、バランス考えたら普通そうなるだろ?!」
「…わ、私は成績もらえるならバスケ参加しないでも全然かまいませんので……。」
牧くんは私達を見渡して、少し考えてから口を開いた。
「そうだな、まず木村、女子の佐藤に俺たち男子の方に参加しろっていうのはあまりにも無茶だ、体格差、持久力の差はかなり大きい。佐藤のゲガのリスクが上がるだけだ。」
「う“…そうかもだけどよぉ……。」
「ほらぁあ!!!!」
「後 高橋、お前もあんまり木村を焚きつけるような言い方するなよ、言ってること間違ってないが説得力がなくなる。そういうところ清田とそっくりだ。あ、嫌味じゃないからな。気を付けろってことだ。」
「ノブと一緒にしないでよ!!」
「そういうところだよ。」
「ん”ん“ー”ーーーー!!」
木村くんもかなちゃんも牧くんが上手にケンカを収めてくれた。
肩幅がある人は説得力があるって言うのを目の当たりにしてしまった。
「あと佐藤」
「ふぇ?は、はい!」
「いつも男子が茶化してるのは、今男子代表で謝っておく、すまないな。」
「いやいやいや!!大丈夫だよ慣れてるから!!」
「こんな事に慣れることない、佐藤は少し怒ってもいいくらいだ。それに俺から見たら佐藤の身長なんて他の女子と大差ない、小さい方だ。何にも気にする事ないからな。」
「え…?」
「俺から言えることは全部言ったんだが、満足したならもう授業に戻らないか。」
収められた2人は「はーい」と声をあげ授業に戻る。
木村くんは「悪かったな」と彼なりの謝罪を一言呟いてバスケをしに戻っていった。
「あー牧くんいて助かった!頼りになるねー。」
「ぇ…ぁ…ソウダネー…」
「??…秋ちゃん?どしたの、顔真っ赤だよ??」
「私…男の子から、…ちいさいなんて、言われたの初めて…!かなちゃん…!さっき言ったこと取り消す…私牧くんと付き合いたい…っ!!」
「おお?!!こんな事になるなんて私予言者?!いーよいーよ!!付き合っちゃお!!告白しよ!!」
「こ告白はまだ早いかもだけど、残りの高校生活、ちょっとだけ青春したいと思っちゃった…!!」
牧くんから見て私は他の子と変わらない、普通の女の子なんだ。
もし彼が私の想像していた“こんな私でもいいよって言ってくれる人”だったらいいな、嬉しいな。
そう思ったら心臓の音はうるさいし、顔は火照るし。
“これが恋なんだな”と初めて感じる感情に浸っていた。
“佐藤の身長なんて他の女子と大差ない、小さい方だ。”
脳内で繰り返されるさっきの牧くんの言葉。
また火照る顔。
「(好きな人…初めて出来たなぁ…付き合えたら…幸せだろうな…。)」
それと、この身長も悪くないなって、そう思ったのも初めてかもしれない。
残りの高校生活は甘酸っぱいものになりそうです。
遅咲きの 花の高校生活が今日からスタートです。
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