お隣さんの花形さん
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私は小学校卒業を機に転校を余儀なくされた。
家族のマイホーム、新築一軒家に住うことになった。
家族にとって幸せなことだけど、友人との交流を絶たれることになった私にはショックな出来事だった。
手紙送るから!…そう言って別れた友人だって、いつか私に構ってもいられなくなる。
華々しい中学生から、私はどん底からスタートしなければならないのだ。
もうマイナスな思考しか浮かばない。
そんな私は今、ご近所さんにご挨拶にまわっている。
「佐藤と申します、これからどうぞよろしくお願いします!」
「ええ!よろしくお願いしますね!娘さんはおいくつなんです?」
「春から中学生になります、さぁ秋も挨拶なさい」
テンションの高い父と母に言われるがまま、「よろしくお願いします」とお辞儀をした。
「うちにも歳が近い息子がいまして、透!ちょっと来なさい!あなたも挨拶なさい!」
そう言って廊下に姿を見せた男の子はずいぶん背丈があってびっくりして、思わずギョッとしてしまった。
「えっと、よろしくお願いします」
それが私の、花形 透との出会いだった。
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