一歩踏み出す誕生日
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街で雑貨屋さんや服屋が集まる通りに着き、そろそろクザンさんに目的を確認した。
「今回の、贈り物は何の記念日ですか?お相手の誕生日とか、何のお祝い用なんでしょうか?」
「んーそれは内緒。」
「内緒ですか…、ではその方の好きな物とか、ブランドとか何か情報をいただけたらこちらもおススメしやすいのですが。」
「……何も知らないんだよねぇ。」
「そうなんですね…では当たり障りない人気店を周って見ましょうか?」
「秋ちゃんが好きな物教えてよ、それ参考にするから。」
「私の好きな物ですか?…私の好みはあんまり当てにならないですよ…?同僚からも色々言われる方ですし…。」
「同僚の意見は気にせずさ、とりあえず教えてよ。」
「私の好み……服はシンプルで動きやすいものが好きなので奥にあるお店によく行きます。雑貨でいえば海王類のぬいぐるみとか集めてます。」
「海王類のぬいぐるみなんて売ってんの…?それ可愛いか…?」
「可愛いです、同僚は好きじゃないと言ってましたので…女性受けは悪いかと思います。」
私の趣味を言ってみたがやはりクザンさんに難しい顔をさせてしまった。
私がしょんぼりしたのを勘づいたのかクザンさんは「せっかくだからそのお店案内してもらえるかい?」と微笑んで声をかけてくれた。
「いいんですか?プレゼントには向きませんよ?」
「仕事手伝ってもらったからまだ時間もあるしそれは気にしないでいいよ、だから秋ちゃんが好きな物おれに教えてよ。」
「ありがとうございます…!こっちです!」
スキップをしたい衝動を抑えてクザンさんと歩みを進めた。
行きつけのぬいぐるみ屋さんの扉を開けるのも少し特別な気持ちになる。
「いらっしゃいませー、あ!秋ちゃんじゃないか!珍しいねぇお連れさんがいるのかい?」
店長さんは私たちを見て不思議な顔をした。
まあ私が以前同僚を連れてきたのも数年前なので不思議がられても仕方ない。
「そうなんです、少しお買い物のお手伝いをしてまして。寄り道させていただきました。」
「実は昨日新作が届いたんだよー!ノースブルーのウツボ科!見ていくだろ?」
「え?!みみ見ます!!」
ここから私は店主と新作の良さを語り始めてしまった。