トリップ先は海賊船
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これは私がサンジへの恋心に気づいた後の話。
私がこの船に乗ってからブルックが仲間に増えた。
冒険の邪魔になるから彼が仲間になる際に船から降りてはいないけど
彼のことは前の世界から知っている。
人生経験豊富なのを期待して私はどうしたらサンジに恋愛対象として意識してもらえるか
男性側の意見を知るべくブルックに恋愛相談してみることにした。
「ブルック、相談があるんだけど今大丈夫ですか?」
ダイニングでブルック一人になるのを見計らって声をかけた。
「おや秋さん、大丈夫ですとも。私でお役に立てるなら是非相談に乗らせてください。」
「ありがとう。…唐突なんだけどさ、ブルックは恋人がいた経験とかある…?」
「秋さん、…もしかして私この後告白されたりとかしちゃいますか…?」
「ちっ、違う!そういうんじゃ無いごめん!」
「即答しなくてもいいのに。まあジョークなんでいいんですけど。」
ヨホホホホー!と高笑いするブルックを見て相談する人間違えたかもと思い始める。
でも紳士だし、サンジと同じくらい優しい人だからいい案が出るはずと信じたい。
「その…好きな人にアプローチをしたいんだけど、どんなことされたらキュンとするか、男性目線でいい案があったら教えて欲しいの。」
「なるほどそういう事でしたか…うーん…。」
顎に手を当てて唸るブルック。
前の世界ではお菓子作りとバイトで恋愛なんてしてこなかったから
こうやって親身に考えてくれるのは本当に助かる。
「やっぱり…パンツを見せていただけたらキュンとしますね。」
「ぱ……。真剣に考えてそれなら男性ってやっぱりスケベだったら何でも嬉しいんですか…?」
「あら、少しからかい過ぎましたか。そう怒らないでください。」
「怒ってませんけども……。」
相手の表情みて、会話の切り替え方が上手いのは人生の先輩って感じがしてずるい。
むくれてる私があっという間に子供じみてしまう。
「でもまぁ、男というのは単純なのでそんなに難しく考えなくても勝手にキュンとしてるものなんです。」
「そうなんですか…?でも全然恋愛対象になれそうもないんです。」
「恋は積み重ねですから。、ゆっくりでいいんです。
ありきたりに聞こえるかもしれませんが
好きな人には笑顔でいて欲しいものです。
彼の前ではとびきり笑顔をみせるだけで大丈夫ですよ。」
「キュンとしてくれますかね…?」
「はい、秋さんの笑顔はあたたかい。意中の方も気づけばメロメロになるはずです。」
またもヨホホホホーっと笑い飛ばし紅茶を飲む。
人生の先輩が言うのだから、信じてみよう。
「相談に乗っていただきありがとうございました。」
「お役に立てて光栄ですよ。ヨホホ。」
しばらく一緒になって紅茶を飲んでいるとフランキーがコーラを補充に来た。
「オウ?珍しい組み合わせじゃねーの、楽しくお茶会ってかぁ?」
「秋さんと恋バナを少々。」
「余計なこと言わないでよ?ブルック…。」
「恋バナぁ?面白え話してんじゃねーか聞かせろよ。」
「珍しく乗り気だねフランキー…?男性から見てキュンとすることを聞いてみただけだよ。」
「キュンとするぅー?やっぱ胸デケエとテンションは上がるよなァ!」
答えを聞いて私は相談する人を的確に選んでいたと確信する。
フランキーに今後絶対この話題振るのやめよう。
「フランキー、そういうの女性の前で言っちゃ絶対ダメだからね…。」
「ショゲんなよ〜おめえは胸小せえからなぁ、揉んでデカくしてやろうか?」
「最っ低…、変態…。」
「そんな褒めんな褒めんな!」
「褒めてないよ…心から褒めてないよ…。」
せっかくの美味しい紅茶が不味くなると思いながらフランキーを睨んでいると
ダイニングの入り口からゴトンと音がした。
音の方を見てみるとサンジが収穫したであろうオレンジを床に落とした様だった。
オレンジを手放した手はわなわなと震えていた。
「ど、どうしたのサンジ大丈夫…?」
「フランキー…てめぇ…いつ秋ちゃんの胸のサイズ測ったんだっっ!!揉んだのか?!!いつ!!全部吐けこの野郎っ!!!」
叫び、怒りの炎を纏いながらサンジは蹴りをかました。
サイズが小さいって言っただけで私のバストサイズを把握していると勘違いしたのだろう。
フランキーはサンジの飛び蹴りを受けたがサイボーグなのでびくともせず飄々と会話を続けた。
「揉まなくてもんなの見りゃわかんだろー、ちゃんと見ろ。ボインなネーチャンから随分遠い体型じゃねーか。」
「お前にスレンダーで美しい秋ちゃんの魅力がわかってたまるか!!二度と“揉んでやろうか?”なんて口にすんじゃねーぞ!!しばらく秋ちゃんに近づくな!!おろすぞ!!」
フランキーの発言に幻滅する反面、サンジが私を褒めてくれてる事に嬉しくなって照れてしまう。
「コーラとりに来ただけだからな、言われなくてもすぐ離れるってぇの。」
「では私も一緒にお暇しますね、秋さん楽しいひと時をありがとうございました。」
「こちらこそありがとうブルック!またねー。」
メラメラと怒りの炎をあげてるサンジを横目に二人はダイニングを後にした。
バタンとドアが閉まるとサンジから炎もおさまったと思いきや
今度はしょぼんと弱気な背中を私に向けてきた。
「サンジ?」
「い、言いたくなかったら言わなくてもいいんだけど…実はフランキーとその、体の関係があったりとか…し、しないよな…?」
「ない!!!絶っっっっ対にない!!!」
好きな相手にとんでもない誤解をされるところだった。
フランキーは“仲間”それ以上でもそれ以下もない。
「…!! そっか、ならいいんだ。あいつが言ってたこと秋ちゃんが気にすることないからな!まったくレディに向かって失礼すぎる…。」
「大丈夫、気にしてないよ。」
「紅茶入れ直すよ、ちょっと待っててくれ。」