トリップ先は海賊船
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「ルフィ…さん!完成したので食べてもらえますか!」
「おおー!やっとか、待ちくたびれたぞー!食う!!」
「おれも!おれの分も早くくれー!!」
声をかけたらルフィとチョッパーはキッチンに駆け込んできた。
他のみんなもダイニングに来てくれた、みんなに食べてもらえそうで良かった。
「オレンジのパウンドケーキを作りました。
卵がなかったので味にコクが足りないかもしれませんがオレンジ甘煮が「これうんっっめぇーー!!」
どんなものを用意したのか説明しなくてもよかった様だった。
目の前には美味しそうにケーキを頬張るルフィがいて嬉しくなった。
早く安心したい私はルフィに質問する。
「あの、美味しいなら…私ここに居てもいいですか?」
「おう!こんなうめえケーキ作れるなら大歓迎だ!」
「良かったぁ…!これからお世話になります!どうぞよろしくお願いします…!」
「はぁ…すまねえな、食い気が先行しちまう船長で…今度ゆっくりレシピの話し詳しく聞かせてくれよ。秋ちゃん。」
「はい…!是非!」
私はルフィの返答を聞いてほっと胸を撫で下ろした。
これで海に投げ出される心配をもうしなくていい。
「ほんとだうめぇー!!これなんてお菓子なんだ?」
「パウンドケーキっていいます、チョッパー…さんにも気に入ってもらえて良かったです!」
「好きで呼んでんなら別にいいけどしばらく一緒に暮らすんだし呼び捨てでもいいのよ?」
「あっ…お気遣いありがとうございます、実は前の世界では皆さんを呼び捨てにしていたもので…でも失礼かと思って…」
「俺様のことはキャプテンウソップ様と呼んでもいいぞー!」
「ウソップって呼びたいです、長いので。」
「おれの名前も呼んでくれ秋ちゃん!!今すぐ!!」
「は、はいっ、サンジ!」
「おれは今最高に幸せだーーー!!!」
その後も一人ずつご挨拶代わりのように順番名前を呼ばせていただいて笑顔の時間を過ごした。
サンジの言っていた通りパウンドケーキの大皿は気づいたら空になっていたので驚いた。
ゾロもフランキーも、見てなかったけどそこそこ食べてくれていたのかもしれない。
ナミからは「夜にこんな美味しいもの食べ続けたら太るから今後夜には出しちゃだめよ!」と念押しされた。
これからの話しをしてもらえるのが嬉しくて「はぁーい!」なんて、少し間延びした返事をしちゃったのが恥ずかしいけど
嬉しかったのだから仕方ない。
そのあとルフィが宴をしようと声を上げたが晩御飯も済ませていたのもあって、「明日にしなさい、大人しく今日は寝るわよ!」とナミに一括されて各々ダイニングを後にした。
私はサンジに手伝ってもらいながらお菓子作りの後片付けをすすめた。
「ねえサンジ、パウンドケーキは本当に美味しかった?」
「もちろん!焼き菓子はこっちにもあるがそれ以上に美味しかったさ。」
「よかった、コックさんに言われるとより一層嬉しい。
今度はみんなの好きなお菓子をリサーチした上でもっと美味しいもの作ってみせるね!」
「ありがとう秋ちゃん。おれも毎日喜んで貰えるように今まで以上にクソ美味え料理作るからさ、これからよろしくな。」
「はい!片付け手伝ってくれてありがとう、じゃあ私も今日は寝ますね。」
「ナミさんたちの部屋はわかるかい?」
「はい!さっき聞いてから片付け始めたので大丈夫です、それじゃあおやすみなさい。」
「おやすみプリンセス、良い夢を…。」
タバコに火をつけ、煙をふかしながら部屋に戻るサンジを見送り、私は改めて船から海を見渡した。
視界には海と空だけ
私の知る景色はここにないけれど、心強い頼れる人たちがここにはいる。
手のひらを合わせて夜空の星に祈る
「…早く帰れますように…帰るまでの間だけでいいのでみんなと仲良くなれますように…」
幼稚なお願いになってしまったけれど心からの願いだ。
私は今日から海賊船で暮らします
ひとまず今日は、おやすみなさい。