【3Z】かいこうそうぐう
名前変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
曲作りに満足して教室に戻るとこちらに気づいた武市が声をかけてきた。
「万斉殿、上手くことは運びましたかなぁ?」
「あぁ、偽装カップルの誕生でござるよ。」
「そうですか、では私達もしばらくは万斉殿に合わせなくてはなりませんねぇ。優等生の清純な佐藤さんとお付き合いしている河上万斉殿ー?」
「どんな脳みそしてたら女子の名前呼ぶのにそんな名称つけようとか思うんスか?気持ち悪い…」
来島は冷めた目で武市の発言にドン引きしていた。
「まあ適当に合わせてくれればいいでござるよ。どうせ3、4日もすれば噂なんてすぐ消えるでござろう。」
「万斉さん、それは軽く見積もりすぎっスよ…女子の恋バナへの熱量ハンパねぇっスから。どんだけ短くても2週間、下手したら別れるまで恋バナなんて掘り返され続けるもんすよ。」
「は??」
3、4日でこの件は終わると思っていた自分はどうやら脳みそ花畑の馬鹿女達を理解できていなかった様だ。
他人の恋愛の噂話を下手をすれば別れるまで話し続けるなんてどれだけ暇なのか、うんざりする。
思わず出た変な声に対して高杉は喉を鳴らして笑った。
「ククッ、万斉しばらくは退屈しない毎日が過ごせそうだな。」
「冗談言うではないぞ晋助…」
「いいじゃねえか、暇つぶしに青春してみれば青クセェ曲も山ほど出来上がるんじゃねえか?」
「…その青くさい曲をいつか主に歌わせてやろう…バンド組む日を心待ちにしてるでござるよ…。」
「おー怖いこわい」
そう言いながら笑う高杉が恐怖心など抱いてないのは明白。圧倒的に楽しんでる顔だ。
青くさい曲が完成するかどうかは別として、高杉はいつになったらバンドを組んでくれるのか…
まあそれも今すぐ片付けなければいけない問題ではない。
曲の方向性を青春ものにしようと決め、高杉が口にするわけもないような青くさい単語を歌詞ノートに並べていった。