本にまつわるエトセトラ
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まだ思春期真っ只中、多感で幼い真島の側にはある少年の姿があった。
少年は名を#小山内#と言った。特殊な家系に育った彼は、身寄りのない真島の世話を甲斐甲斐しく焼く少年だった。真島の事情を知らないなりに、学校も碌に行かない真島を家に泊めたりもした。
幼さが中性的な顔立ちを際立たせる少年。身の回りの世話をして回る少年に二人の距離は殊更夫婦の様だった。
布団を並べて眠る夜。いつからかの習慣になっていた行為が始まる。
中々寝付けない真島は彼の布団に入り込むと、少年の腕を取り、自らの頬に摺り寄せる。男とも思えぬ柔らかな肌を堪能していると少年も自らの身体を真島に預ける。温かな体温を分かち合う二人。目、耳、鼻、口、指、掌、少年のを余す事なく味わう真島は彼の暖かさに安堵し眠りにつく。
そんな思春期を一緒に過ごした少年は今、齢24の真島の前に唐突に現れた。
ただの可笑しな宗教団体の話に巻き込まれただけだった真島は、その集会場で可笑しな信仰をする、当時少年だった彼の姿をみた。元々彼の家は別の宗教団体に入れ込んでいた筈だ。宗教二世の彼は逃げた先でも新たな宗教に絡め取られていた。
ムナンチョヘペトナス教。ふざけた名前の馬鹿げた宗教だった。
教祖に貢ぐ信者達。つけ上がり、気に入った女の操を捧げさせようとする教祖。それに騙され受けようとする女を止めた真島は、本性を剥き出しにした教祖を殴り飛ばす。
「お前、この子以外にも手ェつけたんか?!」
「へ、へへ……気になるのか、#小山内#が……あいつが男だったとはねぇ……」
胸倉を掴まれながらも笑う教祖、ムナンチョ鈴木。それを聞き体の血が沸騰する様な衝動を感じる真島は抵抗する教祖を完膚なきまで叩きのめす。
泣き言を言いながら救急車を要求する教祖の周りに教え込まれた徳を積む儀式、シュレピッピを捧げる信者達を怒鳴り付ける教祖。
これにより組織は瓦解するのであった。
──────
「拝啓、真島様。
貴方があの組織から一人の女性を救った事を知り、その上で組織を壊滅に押しやった事を感謝する為に筆を取りました。当時の私は五里霧中で縋る事しか出来ませんでした。そんな場所から解放してくだすった貴方様が、私の本当の神なのかも知れません。
なんて、貴方は当時からそうでしたね。直接救う事は無かったけれど結果的に救われた人は多いでしょう。直接のお礼が出来ませんで申し開きのしようがありませんが、この手紙で持って感謝の印としようと思います。
追伸、私の修行は道半ばで御座います。貴方様がいらしていると知っていたら私の道も違っていたでしょう。また会えた時、その時は私の命運が変わる時と存じます。その時は私めも貴方様の側に置いてくださる事を願わんばかりです。」
真島は後日届いた、宛先の書かれていないその手紙を閉じると大事そうに懐に仕舞う。
蒼天堀に幽閉されマコトを守ると決めた今、あの頃の少年に会う事は叶わない為その手紙だけが少年との繋がりだった。
生きて極道に戻る事になった時、それが少年との最後だろう事は真島は既に悟っていた。
少年は名を#小山内#と言った。特殊な家系に育った彼は、身寄りのない真島の世話を甲斐甲斐しく焼く少年だった。真島の事情を知らないなりに、学校も碌に行かない真島を家に泊めたりもした。
幼さが中性的な顔立ちを際立たせる少年。身の回りの世話をして回る少年に二人の距離は殊更夫婦の様だった。
布団を並べて眠る夜。いつからかの習慣になっていた行為が始まる。
中々寝付けない真島は彼の布団に入り込むと、少年の腕を取り、自らの頬に摺り寄せる。男とも思えぬ柔らかな肌を堪能していると少年も自らの身体を真島に預ける。温かな体温を分かち合う二人。目、耳、鼻、口、指、掌、少年のを余す事なく味わう真島は彼の暖かさに安堵し眠りにつく。
そんな思春期を一緒に過ごした少年は今、齢24の真島の前に唐突に現れた。
ただの可笑しな宗教団体の話に巻き込まれただけだった真島は、その集会場で可笑しな信仰をする、当時少年だった彼の姿をみた。元々彼の家は別の宗教団体に入れ込んでいた筈だ。宗教二世の彼は逃げた先でも新たな宗教に絡め取られていた。
ムナンチョヘペトナス教。ふざけた名前の馬鹿げた宗教だった。
教祖に貢ぐ信者達。つけ上がり、気に入った女の操を捧げさせようとする教祖。それに騙され受けようとする女を止めた真島は、本性を剥き出しにした教祖を殴り飛ばす。
「お前、この子以外にも手ェつけたんか?!」
「へ、へへ……気になるのか、#小山内#が……あいつが男だったとはねぇ……」
胸倉を掴まれながらも笑う教祖、ムナンチョ鈴木。それを聞き体の血が沸騰する様な衝動を感じる真島は抵抗する教祖を完膚なきまで叩きのめす。
泣き言を言いながら救急車を要求する教祖の周りに教え込まれた徳を積む儀式、シュレピッピを捧げる信者達を怒鳴り付ける教祖。
これにより組織は瓦解するのであった。
──────
「拝啓、真島様。
貴方があの組織から一人の女性を救った事を知り、その上で組織を壊滅に押しやった事を感謝する為に筆を取りました。当時の私は五里霧中で縋る事しか出来ませんでした。そんな場所から解放してくだすった貴方様が、私の本当の神なのかも知れません。
なんて、貴方は当時からそうでしたね。直接救う事は無かったけれど結果的に救われた人は多いでしょう。直接のお礼が出来ませんで申し開きのしようがありませんが、この手紙で持って感謝の印としようと思います。
追伸、私の修行は道半ばで御座います。貴方様がいらしていると知っていたら私の道も違っていたでしょう。また会えた時、その時は私の命運が変わる時と存じます。その時は私めも貴方様の側に置いてくださる事を願わんばかりです。」
真島は後日届いた、宛先の書かれていないその手紙を閉じると大事そうに懐に仕舞う。
蒼天堀に幽閉されマコトを守ると決めた今、あの頃の少年に会う事は叶わない為その手紙だけが少年との繋がりだった。
生きて極道に戻る事になった時、それが少年との最後だろう事は真島は既に悟っていた。