プリ春雑多
「サッカー、ですか?」
「おう!」
「うん、良かったら七海も一緒に行かない?」
「え、えと……」
音也と翔が春歌に持ちかけたのはサッカーの試合を観戦しにいかないか、ということだった。春歌はサッカーのことはよく知らないが、友人にこうして何かに誘われたのは片手で数えられるほどしかないので嬉しくなって二つ返事で約束した。
音也と翔は、サッカーのチケットを間違えて三人分取ってしまった、という名目で春歌をサッカー観戦へ誘った。それはよほど鈍くなければ下心がある、とわかるような誘いだったが、春歌は案の定気づかない。それどころかポワポワと喜んで花を飛ばしている。そんな彼女に音也と翔は不安になると同時に、はやくこの少女をこの手に堕としたい、とどろりとした欲望に苛まれる。