女中物語
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1日の仕事が終わり、自室でゆっくりしていると携帯が鳴った。画面を見ると、九条さんからのメールだった。彼からは、あれ以来ほぼ毎日メッセージが届いている。メールを開いてみると、
《こんばんは。今日も何事もなく良い一日だったかな?来週あたり、時間があればご飯に行かないかな?》
という文面が目に入った。正直、ご飯に誘われるとは思っていなかったので少し驚いた。
ご飯か、いい人ではあるんだけど2人でご飯となると迷ってしまうな。携帯を見つめて悩んでいると、小梅ちゃんが声をかけてきた。
「そんな怖い顔してどうしたの?」
「怖い顔してた?いや、前に働いていた時のお客さんからご飯に誘われたんだけど行くかどうか迷っててね。」
「そうなんだ。どんな人なの?」
「凄くいい人だよ!でももうホステスじゃないし2人でご飯に行ったら絶対にご馳走になっちゃうし悪いなと思って。」
「ナマエちゃんのそういうところ私大好き。」
小梅ちゃんがふわりと笑ってくれたので何だか照れくさくなってしまった。
「ありがとう。んーやっぱり考え過ぎかな?折半にしてもらって行ってくるよ。」
「そう、楽しんできてね。」
私がメールを打っていると、小梅ちゃんがふと思い出したように言った。
「でも沖田さん嫉妬しないかなぁ?」
突拍子もない言葉に驚きのあまりメールを打つ手が止まった。
「ちょ、ちょっと何で沖田さんが嫉妬するの?」
「え、だって沖田さんはナマエちゃんのこと好きなんじゃないかな?」
嘘でしょ?待って、小梅ちゃんどこをどう見たら沖田さんが私のこと好きに思える要素があるの?1mmも無いよ!?あの人は私のことをバカにして楽しんでるだけの悪魔野郎なんだよ!とまくし立てるように言い放った。
「そうかな?それにナマエちゃんも沖田さんのこと好きだと思ってた。」
「それは絶対にない。むしろ苦手だしどちらかと言ったら土方さんの方がタイプだし年下は眼中になし!」
あまりの勢いに若干引き気味な小梅ちゃんは苦笑いをしている。だって私が沖田さんが好きだなんてありえない。とにかく必死で小梅ちゃんが思っているようなことはないと否定しておいた。
「そうなんだ、お似合いの2人だと思ってたから残念。」
「残念じゃなけどね。そういう小梅ちゃんは隊士さんで気になる人いるの?」
「えー、気になるってほどじゃないけど山崎さんとか優しいなって。」
顔をほんのり赤らめて話す小梅ちゃんはとても可愛かった。そっか山崎さんが好きなんだ。うまくいって欲しいな。小梅ちゃんも山崎さんもいい人だからついお節介にもくっついて欲しいなと応援してしまう。
「えへへじゃあ小梅ちゃんの恋がうまくいくように応援してるね。」
「もう、そんな恋じゃないのにー!」
こうして久しぶりの恋バナ?に花を咲かせ夜が更けていった。
いよいよ九条さんとご飯に行く約束の日が来てしまった。ご飯の約束は夜からだったので夕方までに自分の仕事を終わらせた。久しぶりの異性との2人きりの食事ということで乱れた髪と化粧をちゃんと直しお出かけ用に買っていた着物を身に着けた。屯所を出ようとすると門で見張りをしていた隊士さんたちに声を掛けられた。
「あれ?これからお出かけでもするの?」
「そうなんですよ、ちょっとご飯行ってきます!」
「お洒落してるみたいだけどまさか男?」
「あはは、秘密です。お二人とも深夜まで見張りですよね。頑張ってくださいね!」
本当のことを言えばすぐに屯所中に広まりそうだったので笑顔で2人に手を振った。街に出て待ち合わせの場所へ向かえば綺麗な着物姿にハット帽をかぶった九条さんが立っていた。
「すいません、お待たせしてしまって。」
「僕も今来たところだよ、さぁ行こうか。」
九条さんが予約をしてくれたというおすすめのお店に2人で向かった。
小梅side
朝目覚めると隣に居るはずのナマエちゃんの姿が無かった。そういえば昨日は元お客さんと食事に行くって言ってたっけ?夜遅くならないようには帰るって言ってたのにまさか盛り上がっちゃって泊りになったのかな?とりあえず朝食の支度をしなくちゃいけないので身支度を整え炊事場に向かった。炊事場に向かえば早速現場を仕切る長の七宮さんがナマエちゃんのことを聞いてきたのだがまさかまだ帰ってきてないとは言えずに体調が悪いみたいです。と誤魔化して答えた。まだ朝も早いことだしもう少ししたらナマエちゃんもきっと帰ってくるだろうとその時の私はそう思っていた。
朝食も終わりそろそろお昼に差し掛かろうとしてるがまだ戻ってこない。連絡もなしに帰ってこないのは少し心配になってきて携帯でナマエちゃんに電話をしてみるが出ない。どうしたんだろう。何か事件や事故に巻き込まれたりしてたりして。もう1度電話してみて出なかったら近藤さんに相談してみよう。祈るようにもう1度電話をしてみるが無機質にコール音だけが響き電話には出なかった。やっぱり何かおかしい。そっと仕事場を抜け局長室へと向かった。
滅多に入ることのない局長室。緊張しながら襖を叩くと声が聞こえ中に入れば近藤さんはのんびりとお茶を飲んでいた。
「おぉ春野さんどうしたんだ?」
「あの、ちょっとミョウジさんの件で相談がありまして。」
近藤さんに昨日の夜出かけて行ってから今も帰ってこないうえに連絡も取れないことを伝えると近藤さんは目を大きく見開いた。
「え?ナマエちゃん帰ってきてないの?大変じゃないか。」
「電話しても出ないですし、心配になって。」
「何か事件に巻き込まれたんじゃ、、大変だ!」
そういうと部屋を勢いよく飛び出したので私もついて行くと土方さんの部屋だった。近藤さんがこれまた勢いよく戸を開ければ土方さんは迷惑そうに視線を向けた。
「トシ大変なんだ、ナマエちゃんが事件に巻き込まれたかもしれない!」
「は?ミョウジが、、どういうことだ?」
近藤さんがことを説明すると土方さんは落ち着いたようにタバコの煙を吐き出した。
「つまり昨日の夕方から誰も姿を見てねえってことか。確かに何かあったに間違いは無さそうだな。」
「どうしようトシ~、誘拐でもされてたら。」
「誘拐って歳でもねぇだろう。だが仮に攘夷浪士が関係してたとしたら俺らに何かしらのアクションは起こしてくるだろうから攘夷関係はなさそうだな。」
土方さんと近藤さんが討論していると後ろから沖田さんが欠伸をしながら部屋に入って来た。
「土方さん始末書出来やしたーって集まって何してんでさァ。」
「総悟!大変なんだよー!」
近藤さんがまたもや今の状況を1から説明していけば気だるげな沖田さんの顔は眉をしかめ怪訝な表情に変わっていった。沖田さんの顔を見ていればいきなりこっちに視線を向けられ目が合った。初めて見る沖田さんの表情、あまりにも殺気に帯びていて怖くて体がビクっと震えた。
「あんた何も聞いてないんですかィ?誰とどこに行くとか。」
「ごっ、ごめんなさい元お客さんというこ」
私が言い終わる前に分かったとだけ言って部屋を出ていこうとする沖田さんを土方さんが呼び止めた。
「おいどこ行く気だ。」
「こんなところで話しててもしょうがねぇだろ、1番隊は聞き込みに行かせまさァ。」
そう言って足早に部屋から出て行った。それを見て土方さんはため息をついた。
「ったく、しょうがねぇ。2,3番隊にも捜索させるか。」
「そうだな、俺も一緒に探してくる。トシは屯所で何かあったときのために頼む。」
一部始終を不安そうな顔をして聞いているのに気付いたのだろう近藤さんが優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
「大丈夫だよ、は俺たちで絶対に見つけるよ。」
近藤さんの顔を見て私はこらえきれなくなり大粒の涙を流してしまったのだ。ナマエちゃん早く帰ってきて。
《こんばんは。今日も何事もなく良い一日だったかな?来週あたり、時間があればご飯に行かないかな?》
という文面が目に入った。正直、ご飯に誘われるとは思っていなかったので少し驚いた。
ご飯か、いい人ではあるんだけど2人でご飯となると迷ってしまうな。携帯を見つめて悩んでいると、小梅ちゃんが声をかけてきた。
「そんな怖い顔してどうしたの?」
「怖い顔してた?いや、前に働いていた時のお客さんからご飯に誘われたんだけど行くかどうか迷っててね。」
「そうなんだ。どんな人なの?」
「凄くいい人だよ!でももうホステスじゃないし2人でご飯に行ったら絶対にご馳走になっちゃうし悪いなと思って。」
「ナマエちゃんのそういうところ私大好き。」
小梅ちゃんがふわりと笑ってくれたので何だか照れくさくなってしまった。
「ありがとう。んーやっぱり考え過ぎかな?折半にしてもらって行ってくるよ。」
「そう、楽しんできてね。」
私がメールを打っていると、小梅ちゃんがふと思い出したように言った。
「でも沖田さん嫉妬しないかなぁ?」
突拍子もない言葉に驚きのあまりメールを打つ手が止まった。
「ちょ、ちょっと何で沖田さんが嫉妬するの?」
「え、だって沖田さんはナマエちゃんのこと好きなんじゃないかな?」
嘘でしょ?待って、小梅ちゃんどこをどう見たら沖田さんが私のこと好きに思える要素があるの?1mmも無いよ!?あの人は私のことをバカにして楽しんでるだけの悪魔野郎なんだよ!とまくし立てるように言い放った。
「そうかな?それにナマエちゃんも沖田さんのこと好きだと思ってた。」
「それは絶対にない。むしろ苦手だしどちらかと言ったら土方さんの方がタイプだし年下は眼中になし!」
あまりの勢いに若干引き気味な小梅ちゃんは苦笑いをしている。だって私が沖田さんが好きだなんてありえない。とにかく必死で小梅ちゃんが思っているようなことはないと否定しておいた。
「そうなんだ、お似合いの2人だと思ってたから残念。」
「残念じゃなけどね。そういう小梅ちゃんは隊士さんで気になる人いるの?」
「えー、気になるってほどじゃないけど山崎さんとか優しいなって。」
顔をほんのり赤らめて話す小梅ちゃんはとても可愛かった。そっか山崎さんが好きなんだ。うまくいって欲しいな。小梅ちゃんも山崎さんもいい人だからついお節介にもくっついて欲しいなと応援してしまう。
「えへへじゃあ小梅ちゃんの恋がうまくいくように応援してるね。」
「もう、そんな恋じゃないのにー!」
こうして久しぶりの恋バナ?に花を咲かせ夜が更けていった。
いよいよ九条さんとご飯に行く約束の日が来てしまった。ご飯の約束は夜からだったので夕方までに自分の仕事を終わらせた。久しぶりの異性との2人きりの食事ということで乱れた髪と化粧をちゃんと直しお出かけ用に買っていた着物を身に着けた。屯所を出ようとすると門で見張りをしていた隊士さんたちに声を掛けられた。
「あれ?これからお出かけでもするの?」
「そうなんですよ、ちょっとご飯行ってきます!」
「お洒落してるみたいだけどまさか男?」
「あはは、秘密です。お二人とも深夜まで見張りですよね。頑張ってくださいね!」
本当のことを言えばすぐに屯所中に広まりそうだったので笑顔で2人に手を振った。街に出て待ち合わせの場所へ向かえば綺麗な着物姿にハット帽をかぶった九条さんが立っていた。
「すいません、お待たせしてしまって。」
「僕も今来たところだよ、さぁ行こうか。」
九条さんが予約をしてくれたというおすすめのお店に2人で向かった。
小梅side
朝目覚めると隣に居るはずのナマエちゃんの姿が無かった。そういえば昨日は元お客さんと食事に行くって言ってたっけ?夜遅くならないようには帰るって言ってたのにまさか盛り上がっちゃって泊りになったのかな?とりあえず朝食の支度をしなくちゃいけないので身支度を整え炊事場に向かった。炊事場に向かえば早速現場を仕切る長の七宮さんがナマエちゃんのことを聞いてきたのだがまさかまだ帰ってきてないとは言えずに体調が悪いみたいです。と誤魔化して答えた。まだ朝も早いことだしもう少ししたらナマエちゃんもきっと帰ってくるだろうとその時の私はそう思っていた。
朝食も終わりそろそろお昼に差し掛かろうとしてるがまだ戻ってこない。連絡もなしに帰ってこないのは少し心配になってきて携帯でナマエちゃんに電話をしてみるが出ない。どうしたんだろう。何か事件や事故に巻き込まれたりしてたりして。もう1度電話してみて出なかったら近藤さんに相談してみよう。祈るようにもう1度電話をしてみるが無機質にコール音だけが響き電話には出なかった。やっぱり何かおかしい。そっと仕事場を抜け局長室へと向かった。
滅多に入ることのない局長室。緊張しながら襖を叩くと声が聞こえ中に入れば近藤さんはのんびりとお茶を飲んでいた。
「おぉ春野さんどうしたんだ?」
「あの、ちょっとミョウジさんの件で相談がありまして。」
近藤さんに昨日の夜出かけて行ってから今も帰ってこないうえに連絡も取れないことを伝えると近藤さんは目を大きく見開いた。
「え?ナマエちゃん帰ってきてないの?大変じゃないか。」
「電話しても出ないですし、心配になって。」
「何か事件に巻き込まれたんじゃ、、大変だ!」
そういうと部屋を勢いよく飛び出したので私もついて行くと土方さんの部屋だった。近藤さんがこれまた勢いよく戸を開ければ土方さんは迷惑そうに視線を向けた。
「トシ大変なんだ、ナマエちゃんが事件に巻き込まれたかもしれない!」
「は?ミョウジが、、どういうことだ?」
近藤さんがことを説明すると土方さんは落ち着いたようにタバコの煙を吐き出した。
「つまり昨日の夕方から誰も姿を見てねえってことか。確かに何かあったに間違いは無さそうだな。」
「どうしようトシ~、誘拐でもされてたら。」
「誘拐って歳でもねぇだろう。だが仮に攘夷浪士が関係してたとしたら俺らに何かしらのアクションは起こしてくるだろうから攘夷関係はなさそうだな。」
土方さんと近藤さんが討論していると後ろから沖田さんが欠伸をしながら部屋に入って来た。
「土方さん始末書出来やしたーって集まって何してんでさァ。」
「総悟!大変なんだよー!」
近藤さんがまたもや今の状況を1から説明していけば気だるげな沖田さんの顔は眉をしかめ怪訝な表情に変わっていった。沖田さんの顔を見ていればいきなりこっちに視線を向けられ目が合った。初めて見る沖田さんの表情、あまりにも殺気に帯びていて怖くて体がビクっと震えた。
「あんた何も聞いてないんですかィ?誰とどこに行くとか。」
「ごっ、ごめんなさい元お客さんというこ」
私が言い終わる前に分かったとだけ言って部屋を出ていこうとする沖田さんを土方さんが呼び止めた。
「おいどこ行く気だ。」
「こんなところで話しててもしょうがねぇだろ、1番隊は聞き込みに行かせまさァ。」
そう言って足早に部屋から出て行った。それを見て土方さんはため息をついた。
「ったく、しょうがねぇ。2,3番隊にも捜索させるか。」
「そうだな、俺も一緒に探してくる。トシは屯所で何かあったときのために頼む。」
一部始終を不安そうな顔をして聞いているのに気付いたのだろう近藤さんが優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
「大丈夫だよ、は俺たちで絶対に見つけるよ。」
近藤さんの顔を見て私はこらえきれなくなり大粒の涙を流してしまったのだ。ナマエちゃん早く帰ってきて。
