女中物語
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先日成り行きで沖田さんと椿ちゃんとお祭りを約束をしてしまい、ついに当日になってしまった。気まずすぎる。というか椿ちゃんに申し訳なさすぎる。日中の仕事が終わり今日はどうしようかと思っていれば椿ちゃんが今日は楽しみですね。なんて話しかけてきたので余計に罪悪感に苛まれた。
せめて椿ちゃんにはとびきり可愛くなってもらおうと私の持っている化粧道具で化粧をし、浴衣を着せてあげた。元々可愛いけどとびきり可愛くなった、これなら沖田さんもちょっとは意識してくれるでしょ!
「うわーありがとうございます!お化粧とかしたことなったので恥ずかしいです。」
「お化粧なら任せて!すごく可愛いから沖田さん振り向かせちゃおう!」
「へへ、恥ずかしいです。それよりナマエさんは浴衣着ないんですか?」
元々私は邪魔者だからいつもの女中の着物で行こうかなと思っていたが、椿ちゃんそう言われたので浴衣だけ着ることにして適当に髪の毛を上げた。
日が落ち始めたころ準備が終わり待ち合わせをしている場所までやってきた。もうすでにお祭りの会場には人がたくさん居る。こんな人混みで沖田さん探せるかなと思いキョロキョロと見渡していれば後ろから声をかけられた。
「おい何不審者みてぇな動きしてんだ。」
声の主は沖田さんだった。沖田さんは普段の隊服ではなく私服だった。隣の椿ちゃんは沖田さんを見て目を輝かせていた。
「沖田さん遅刻せずに来れるんですね、すごいじゃないですか。」
「バカにしてんのか。」
「すいません。じゃ、早速回りましょう!」
さぁ、と私は椿ちゃんと沖田さんの背中をグイグイと押し2人で前に歩いてもらう形にした。私の今日の作戦はこのまま前に2人を歩かせて頃合いを見計らいはぐれたふりをして2人きりにしてあげようという作戦だ。我ながらいい作戦ではないだろうか。1人ニヤニヤしていればいきなり振り返った沖田さんが私の顔を見て気持ち悪ぃと呟いた。相変わらず余計な事言ってくる人だなと思いながらも沖田さんを前に向かせ前を歩かせる。2人は静かながらも椿ちゃんが何だか沖田さんに話しかけているみたいだ。喧噪のなか会話はあまり聞こえないが会話をしているのを見て少しほっとした。
しばらく3人で祭りの中を歩いていれば見覚えのある銀髪が目に入った。その銀髪も私に気付いたようでこっちにやる気のない顔で手を振っている。私も手を振ると沖田さんは明らかに嫌な顔をしていた。こんな時に銀時たちに会えるなんてラッキーすぎる。これで自然にこっちに混ざったら2人にさせてあげることができる。銀髪頭はこちらに近づいてきた。
「おう奇遇じゃねぇか」
「銀時何してんの?祭り1人で来てるの?寂しいね。」
「ふざけんな、人を寂しい男にするんじゃねぇ。今神楽たちが屋台に走って行ったから1人になったんだよ。」
「神楽ちゃんいるんだ!」
「新八とお妙もな。つーか何3人で回ってんの?沖田くん両手に花とはモテモテだねぇ。」
私と椿ちゃんの間に挟まれている形の沖田さんを見た銀時はすかさず揶揄うようなことを言い放つ。それを聞いた沖田さんはさぞかし面倒くさそうな溜息をひとつ。
「旦那ァ、勘違いされちゃ困りまさァ。あと両手に花じゃなくて片手はどう見ても枯れてますぜィ。」
チラリと私のことを見てニヤリと笑う沖田さん。枯れてるって私のことかよクソガキが。
「は?まだ私綺麗な花ですが?ま、沖田さんみたいな子供には分からないかもしれないですけどー。」
「黙れ、誰が子供なんでィ。」
沖田さんと静かに睨み合っていればいきなり腕を力強く引っ張られた。引っ張られた方を見ればいつの間にか神楽ちゃんが居て笑顔で私の腕をブンブンと振っている。力が強すぎて捥げそう、さすが夜兎。
「ナマエ来てたアルか!」
「そうなの、さっき銀時に会ってね。」
そんな私たちが会話をしている中さり気なく神楽ちゃんに掴まれてる腕の間に割り込んで入ってきた沖田さん。おかげで腕が解放された良かった。
「おいチャイナ何でてめェがいるんでさァ。」
「こっちのセリフね。何でお前がナマエと一緒にいるネ。」
「あ?こいつがどうしても俺と祭り行きてぇっていうから仕方なく来てやってんだよ。」
「嘘つけコノヤロー!ナマエがそんなこというわけないネ!」
2人の口喧嘩は激しさを増し巻き込まれないように少し2人から離れる。すると新八くんとお妙もこちらに合流した。お妙とは夜のお店を辞めて以来会っていなかったので久しぶりの再会だ。
「あらナマエじゃない、久しぶりね。」
「お妙こそうちのゴリラから話は聞いてるけど元気そうだねー!」
ゴリラという単語を出した瞬間お妙の顔に青筋が立ったのでやってしまった、と思ったらすかさず新八くんがフォローに間に入ってくれた。
「そういえばナマエさん沖田さんと2人でお祭りに来たんですか?」
その言葉にハッと椿ちゃんのことを思い出した。椿ちゃんはこの強烈なキャラのやつらに圧倒され少し離れて呆気にとられたような顔をしていた。私は銀時、お妙、新八くんを集め今置かれてる状況をざっくりと説明した。
「へーじゃああの子が椿ちゃんっていう子なのね。」
「そうなの、だからどうにか沖田さんと2人きりにさせてあげたくて。」
「お前もお節介なことしてんなぁ。」
「いいでしょ!とにかく皆協力お願いします!」
そして作戦をこそっそりと練りとりあえずこの今いるメンバーで少しだけ時間を共にし自然と沖田さんと椿ちゃんを残してはぐれるということになった。まずはまだ喧嘩している沖田さんと神楽ちゃんを止めに入り椿ちゃんに皆のことを紹介することに成功した。その後自然な流れでお妙がみんなで少し祭り楽しまないかと提案をしてくれたことにより行動を共にすることになった。嫌そうな表情をしていた人たちもいるが。
神楽ちゃんがまだまだ屋台食べたりないとのことでみんなで屋台を巡ることにしたここでも私ががっちり神楽ちゃんの隣をキープすることにより沖田さんと神楽ちゃんが喧嘩することを防ぐ。そして沖田さんと椿ちゃんを隣同士にしさらに若干不安ではあるが沖田さんが他の人と絡まないように銀時を横に配置する。これで完璧な布陣なはず!
「つーか椿ちゃんだっけ?沖田くんのどこがいいの?」
「えっ!?」
「顔か顔なのか?顔以外ありえねぇか。」
「旦那さらっとひでぇこと言ってやす。」
「まぁでも好きな男落とすなら×××して×××が一番だな!」
「何てこと吹き込んでんだクソ天パ」
あまりにデリカシーのない会話が後ろから聞こえてきたがお妙が変わりに銀時に制裁を加えてくれたようで一安心。椿ちゃんの隣に銀時を配置したのは失敗だったかもしれないけど、お妙が睨みをきかせてくれてるから、まぁ大丈夫かなと思った矢先。遠くから嫌な声が聞こえてきた。
「お妙さーん!!!」
近藤さんだ。よりによって何でこんなタイミングで来るんだよ。
「お妙さん!美しい浴衣姿ですな!俺と浴衣デートしますか!」
「うるせぇゴリラ!!誰がお前とデートするか!」
「またまた照れちゃってー。」
終わった、もう駄目だ。カオス状態すぎる。お妙とお妙に殴られている近藤。そして屋台のものをバクバクとひたすら食べている神楽ちゃん、そして一緒に食べ物を口につっこまれている新八くん。何故か沖田さんとジブリについて語っている銀時、そして呆然としてる椿ちゃん。こんなんもう無理だいや考えてみればこのメンバーと会ってしまった時点で終わっていたか。
「椿ちゃんごめんね、何か2人きりにさせるどころかどんどん騒がしくなってる。」
「えっ、あっ、全然大丈夫です。ちょっと驚いちゃって。」
「本当ごめんね。喉とか乾いてない?私買ってきてあげるから待ってて。ジュースでいいかな?」
「いや大丈夫ですよ、そんな。」
「遠慮しないで、むしろ迷惑かけてごめんってことで奢らせて。うるさいと思うけど皆とちょっとここで待っててね。」
「気を使わせてしまってすいません。」
「全然、近くにあったからすぐ戻ってくるね。」
そう言い近くの飲み物を売っていた屋台へと足早に歩き出した。さっき通った場所にあったので案外早く辿り着いたが暑さもあってか結構人が並んでいる。でもまぁ飲み物だけだし列のはけるのも早いだろうと列に並ぶことにした。私もなんだか喉が渇いていたので椿ちゃんの分と一緒に買おう。それにしてもとんでもないことになったなー、これからどうしようかな。もう一層のこと椿ちゃん2人でお祭り回ろうかな、本人きっと沖田さんと一緒に居たかっただろうが。そんなことを頭で考えていたらいつの間にか列は進んでおりあっという間に2つ飲み物を買うことが出来た。あとは急いで戻るだけだ、と1歩踏み出した瞬間私の手に持っていた飲み物はふわりと持ち上がり1つ消えた。いや取られた。こんなことをする人は1人しかいない、、沖田さんだ。沖田さんは私から取ったジュースをゴクゴクと音を立て美味しそうに飲んでいる。
「ちょっと何するんですか!」
「喉が渇いてたからちょうど良かったでさァ。」
「これ沖田さんのじゃないんですけど!」
私が大きい声を出せばうるせぇな、と面倒くさそうな顔をされた。何でそんな顔されなきゃいけないんだ。
「というか沖田さんなんでここにいるんですか?」
「お前が抜け出すの見たから何か奢ってもらおうと思ってついてきやした。」
そう言って私の腕を引きずんずんと進んでいく沖田さん。
「ちょっと奢りませんよ!てかその飲み物椿ちゃんのために買ったんですけど!」
「ケチくせぇな。また買えばいいじゃねぇか。あ、俺イカ焼き食べてぇ。」
私の腕を掴んだまま人混みをかき分けて進んでいく。目的のイカ焼きの屋台を見つけたようで立ち止まった。
「てことで奢って下せぇ」
「何で?私が奢るのおかしくないですか?」
「オヤジ、イカ焼き1本お願いしやす。」
私の声なんてまるで聞こえていないようにおじさんに注文をする。おじさんは慣れた手つきでイカ焼きを焼いてくれあっという間に出来上がり沖田さんの元へと渡された。なぜ奢らないといけない分からないままお金を払う。沖田さんは早速イカ焼きを頬張り食べている頬がリスみたいになっていて不覚にも少し可愛いなと思ってしまった。
「ちゃんと味わって食べてくださいよね!」
「へいへい、うめぇや。お前も一口いるか?」
「えーいいんですか?じゃあ一口」
沖田さんが串にささったイカ焼きを私の口に向けてきたので"あーん"する形になってしまい少し恥ずかしいが一口食べると香ばしい醤油の香りとイカの風味が広がってきてすごく美味しい。
「美味しいですね、これ!」
「だろィ、あとは俺が食べやす。」
「どうぞ、私のお金ですけどね!」
そんな私の言葉は聞いていないようでバクバクとイカ焼きを食べていく。何だか子供みたいだなと食べ終わるのを見つめているとふと沖田さんの口にソースが付いている。
「沖田さん口にソース付いてますよ。ほらここ。」
この時何故か分からないけど私は自分の指で沖田さんの口を拭ってしまったのだ。さっきまで子供みたいだなと思って見ていたからか無意識にそんなことをしていた。ハッと気付いた時にはさすがの沖田さんも大きな目を見開いて何が起こったのか分からない顔をしていた。
「ご、ごめんなさい!つい無意識に。」
「おっ驚かせるんじゃねぇよ」
沖田さんも驚いたようで口を手で覆ってうつむいた。
「次やったら金取るぞ。」
そんなことを言いつつも少しだけ耳が赤くなっている沖田さん。何だかやっぱりこの人って意外と可愛いところある。
「とりあえず椿ちゃんも一人にしておくの心配なんで戻りましょうか。」
「おぉ、そうだな。」
私たちはみんなの元へと戻ることにした。さっきのこともあってかいつもより少しだけ静かな沖田さん。何だかその空気に耐えれずに私から沖田さんに話しかけみる。
「沖田さんって椿ちゃんのことどう思ってるんですか?」
「…どうって、ただの同郷ってだけでさァ。つーかお前に関係ねぇだろ。」
「まぁそうですけどあんなに可愛い子に好意持たれてるのにもったいないなと思って」
「お節介ババアかてめぇわ。」
「ババアは余計でしょ!でも沖田さんだって彼女の一人くらい居てもいいじゃないですか。」
そう言うと沖田さんは横目で私の方をチラリと見た。
「お前はどうなんでィ。その…彼氏とか欲しいのかよ。」
「私はうーん、まぁいい人がいればそりゃ付き合いたいですけど。」
「へーそうですかィ。」
「興味ないなら聞かないでくれません!?」
「 」
沖田さんが何かを呟いたが周りの音で搔き消されてしまい聞き取れなかった。聞き返したが何でもねぇ、と言われてしまい結局何と言ったかは謎のままだ。
そのまま私たちは皆の元へと戻ったのだった。
せめて椿ちゃんにはとびきり可愛くなってもらおうと私の持っている化粧道具で化粧をし、浴衣を着せてあげた。元々可愛いけどとびきり可愛くなった、これなら沖田さんもちょっとは意識してくれるでしょ!
「うわーありがとうございます!お化粧とかしたことなったので恥ずかしいです。」
「お化粧なら任せて!すごく可愛いから沖田さん振り向かせちゃおう!」
「へへ、恥ずかしいです。それよりナマエさんは浴衣着ないんですか?」
元々私は邪魔者だからいつもの女中の着物で行こうかなと思っていたが、椿ちゃんそう言われたので浴衣だけ着ることにして適当に髪の毛を上げた。
日が落ち始めたころ準備が終わり待ち合わせをしている場所までやってきた。もうすでにお祭りの会場には人がたくさん居る。こんな人混みで沖田さん探せるかなと思いキョロキョロと見渡していれば後ろから声をかけられた。
「おい何不審者みてぇな動きしてんだ。」
声の主は沖田さんだった。沖田さんは普段の隊服ではなく私服だった。隣の椿ちゃんは沖田さんを見て目を輝かせていた。
「沖田さん遅刻せずに来れるんですね、すごいじゃないですか。」
「バカにしてんのか。」
「すいません。じゃ、早速回りましょう!」
さぁ、と私は椿ちゃんと沖田さんの背中をグイグイと押し2人で前に歩いてもらう形にした。私の今日の作戦はこのまま前に2人を歩かせて頃合いを見計らいはぐれたふりをして2人きりにしてあげようという作戦だ。我ながらいい作戦ではないだろうか。1人ニヤニヤしていればいきなり振り返った沖田さんが私の顔を見て気持ち悪ぃと呟いた。相変わらず余計な事言ってくる人だなと思いながらも沖田さんを前に向かせ前を歩かせる。2人は静かながらも椿ちゃんが何だか沖田さんに話しかけているみたいだ。喧噪のなか会話はあまり聞こえないが会話をしているのを見て少しほっとした。
しばらく3人で祭りの中を歩いていれば見覚えのある銀髪が目に入った。その銀髪も私に気付いたようでこっちにやる気のない顔で手を振っている。私も手を振ると沖田さんは明らかに嫌な顔をしていた。こんな時に銀時たちに会えるなんてラッキーすぎる。これで自然にこっちに混ざったら2人にさせてあげることができる。銀髪頭はこちらに近づいてきた。
「おう奇遇じゃねぇか」
「銀時何してんの?祭り1人で来てるの?寂しいね。」
「ふざけんな、人を寂しい男にするんじゃねぇ。今神楽たちが屋台に走って行ったから1人になったんだよ。」
「神楽ちゃんいるんだ!」
「新八とお妙もな。つーか何3人で回ってんの?沖田くん両手に花とはモテモテだねぇ。」
私と椿ちゃんの間に挟まれている形の沖田さんを見た銀時はすかさず揶揄うようなことを言い放つ。それを聞いた沖田さんはさぞかし面倒くさそうな溜息をひとつ。
「旦那ァ、勘違いされちゃ困りまさァ。あと両手に花じゃなくて片手はどう見ても枯れてますぜィ。」
チラリと私のことを見てニヤリと笑う沖田さん。枯れてるって私のことかよクソガキが。
「は?まだ私綺麗な花ですが?ま、沖田さんみたいな子供には分からないかもしれないですけどー。」
「黙れ、誰が子供なんでィ。」
沖田さんと静かに睨み合っていればいきなり腕を力強く引っ張られた。引っ張られた方を見ればいつの間にか神楽ちゃんが居て笑顔で私の腕をブンブンと振っている。力が強すぎて捥げそう、さすが夜兎。
「ナマエ来てたアルか!」
「そうなの、さっき銀時に会ってね。」
そんな私たちが会話をしている中さり気なく神楽ちゃんに掴まれてる腕の間に割り込んで入ってきた沖田さん。おかげで腕が解放された良かった。
「おいチャイナ何でてめェがいるんでさァ。」
「こっちのセリフね。何でお前がナマエと一緒にいるネ。」
「あ?こいつがどうしても俺と祭り行きてぇっていうから仕方なく来てやってんだよ。」
「嘘つけコノヤロー!ナマエがそんなこというわけないネ!」
2人の口喧嘩は激しさを増し巻き込まれないように少し2人から離れる。すると新八くんとお妙もこちらに合流した。お妙とは夜のお店を辞めて以来会っていなかったので久しぶりの再会だ。
「あらナマエじゃない、久しぶりね。」
「お妙こそうちのゴリラから話は聞いてるけど元気そうだねー!」
ゴリラという単語を出した瞬間お妙の顔に青筋が立ったのでやってしまった、と思ったらすかさず新八くんがフォローに間に入ってくれた。
「そういえばナマエさん沖田さんと2人でお祭りに来たんですか?」
その言葉にハッと椿ちゃんのことを思い出した。椿ちゃんはこの強烈なキャラのやつらに圧倒され少し離れて呆気にとられたような顔をしていた。私は銀時、お妙、新八くんを集め今置かれてる状況をざっくりと説明した。
「へーじゃああの子が椿ちゃんっていう子なのね。」
「そうなの、だからどうにか沖田さんと2人きりにさせてあげたくて。」
「お前もお節介なことしてんなぁ。」
「いいでしょ!とにかく皆協力お願いします!」
そして作戦をこそっそりと練りとりあえずこの今いるメンバーで少しだけ時間を共にし自然と沖田さんと椿ちゃんを残してはぐれるということになった。まずはまだ喧嘩している沖田さんと神楽ちゃんを止めに入り椿ちゃんに皆のことを紹介することに成功した。その後自然な流れでお妙がみんなで少し祭り楽しまないかと提案をしてくれたことにより行動を共にすることになった。嫌そうな表情をしていた人たちもいるが。
神楽ちゃんがまだまだ屋台食べたりないとのことでみんなで屋台を巡ることにしたここでも私ががっちり神楽ちゃんの隣をキープすることにより沖田さんと神楽ちゃんが喧嘩することを防ぐ。そして沖田さんと椿ちゃんを隣同士にしさらに若干不安ではあるが沖田さんが他の人と絡まないように銀時を横に配置する。これで完璧な布陣なはず!
「つーか椿ちゃんだっけ?沖田くんのどこがいいの?」
「えっ!?」
「顔か顔なのか?顔以外ありえねぇか。」
「旦那さらっとひでぇこと言ってやす。」
「まぁでも好きな男落とすなら×××して×××が一番だな!」
「何てこと吹き込んでんだクソ天パ」
あまりにデリカシーのない会話が後ろから聞こえてきたがお妙が変わりに銀時に制裁を加えてくれたようで一安心。椿ちゃんの隣に銀時を配置したのは失敗だったかもしれないけど、お妙が睨みをきかせてくれてるから、まぁ大丈夫かなと思った矢先。遠くから嫌な声が聞こえてきた。
「お妙さーん!!!」
近藤さんだ。よりによって何でこんなタイミングで来るんだよ。
「お妙さん!美しい浴衣姿ですな!俺と浴衣デートしますか!」
「うるせぇゴリラ!!誰がお前とデートするか!」
「またまた照れちゃってー。」
終わった、もう駄目だ。カオス状態すぎる。お妙とお妙に殴られている近藤。そして屋台のものをバクバクとひたすら食べている神楽ちゃん、そして一緒に食べ物を口につっこまれている新八くん。何故か沖田さんとジブリについて語っている銀時、そして呆然としてる椿ちゃん。こんなんもう無理だいや考えてみればこのメンバーと会ってしまった時点で終わっていたか。
「椿ちゃんごめんね、何か2人きりにさせるどころかどんどん騒がしくなってる。」
「えっ、あっ、全然大丈夫です。ちょっと驚いちゃって。」
「本当ごめんね。喉とか乾いてない?私買ってきてあげるから待ってて。ジュースでいいかな?」
「いや大丈夫ですよ、そんな。」
「遠慮しないで、むしろ迷惑かけてごめんってことで奢らせて。うるさいと思うけど皆とちょっとここで待っててね。」
「気を使わせてしまってすいません。」
「全然、近くにあったからすぐ戻ってくるね。」
そう言い近くの飲み物を売っていた屋台へと足早に歩き出した。さっき通った場所にあったので案外早く辿り着いたが暑さもあってか結構人が並んでいる。でもまぁ飲み物だけだし列のはけるのも早いだろうと列に並ぶことにした。私もなんだか喉が渇いていたので椿ちゃんの分と一緒に買おう。それにしてもとんでもないことになったなー、これからどうしようかな。もう一層のこと椿ちゃん2人でお祭り回ろうかな、本人きっと沖田さんと一緒に居たかっただろうが。そんなことを頭で考えていたらいつの間にか列は進んでおりあっという間に2つ飲み物を買うことが出来た。あとは急いで戻るだけだ、と1歩踏み出した瞬間私の手に持っていた飲み物はふわりと持ち上がり1つ消えた。いや取られた。こんなことをする人は1人しかいない、、沖田さんだ。沖田さんは私から取ったジュースをゴクゴクと音を立て美味しそうに飲んでいる。
「ちょっと何するんですか!」
「喉が渇いてたからちょうど良かったでさァ。」
「これ沖田さんのじゃないんですけど!」
私が大きい声を出せばうるせぇな、と面倒くさそうな顔をされた。何でそんな顔されなきゃいけないんだ。
「というか沖田さんなんでここにいるんですか?」
「お前が抜け出すの見たから何か奢ってもらおうと思ってついてきやした。」
そう言って私の腕を引きずんずんと進んでいく沖田さん。
「ちょっと奢りませんよ!てかその飲み物椿ちゃんのために買ったんですけど!」
「ケチくせぇな。また買えばいいじゃねぇか。あ、俺イカ焼き食べてぇ。」
私の腕を掴んだまま人混みをかき分けて進んでいく。目的のイカ焼きの屋台を見つけたようで立ち止まった。
「てことで奢って下せぇ」
「何で?私が奢るのおかしくないですか?」
「オヤジ、イカ焼き1本お願いしやす。」
私の声なんてまるで聞こえていないようにおじさんに注文をする。おじさんは慣れた手つきでイカ焼きを焼いてくれあっという間に出来上がり沖田さんの元へと渡された。なぜ奢らないといけない分からないままお金を払う。沖田さんは早速イカ焼きを頬張り食べている頬がリスみたいになっていて不覚にも少し可愛いなと思ってしまった。
「ちゃんと味わって食べてくださいよね!」
「へいへい、うめぇや。お前も一口いるか?」
「えーいいんですか?じゃあ一口」
沖田さんが串にささったイカ焼きを私の口に向けてきたので"あーん"する形になってしまい少し恥ずかしいが一口食べると香ばしい醤油の香りとイカの風味が広がってきてすごく美味しい。
「美味しいですね、これ!」
「だろィ、あとは俺が食べやす。」
「どうぞ、私のお金ですけどね!」
そんな私の言葉は聞いていないようでバクバクとイカ焼きを食べていく。何だか子供みたいだなと食べ終わるのを見つめているとふと沖田さんの口にソースが付いている。
「沖田さん口にソース付いてますよ。ほらここ。」
この時何故か分からないけど私は自分の指で沖田さんの口を拭ってしまったのだ。さっきまで子供みたいだなと思って見ていたからか無意識にそんなことをしていた。ハッと気付いた時にはさすがの沖田さんも大きな目を見開いて何が起こったのか分からない顔をしていた。
「ご、ごめんなさい!つい無意識に。」
「おっ驚かせるんじゃねぇよ」
沖田さんも驚いたようで口を手で覆ってうつむいた。
「次やったら金取るぞ。」
そんなことを言いつつも少しだけ耳が赤くなっている沖田さん。何だかやっぱりこの人って意外と可愛いところある。
「とりあえず椿ちゃんも一人にしておくの心配なんで戻りましょうか。」
「おぉ、そうだな。」
私たちはみんなの元へと戻ることにした。さっきのこともあってかいつもより少しだけ静かな沖田さん。何だかその空気に耐えれずに私から沖田さんに話しかけみる。
「沖田さんって椿ちゃんのことどう思ってるんですか?」
「…どうって、ただの同郷ってだけでさァ。つーかお前に関係ねぇだろ。」
「まぁそうですけどあんなに可愛い子に好意持たれてるのにもったいないなと思って」
「お節介ババアかてめぇわ。」
「ババアは余計でしょ!でも沖田さんだって彼女の一人くらい居てもいいじゃないですか。」
そう言うと沖田さんは横目で私の方をチラリと見た。
「お前はどうなんでィ。その…彼氏とか欲しいのかよ。」
「私はうーん、まぁいい人がいればそりゃ付き合いたいですけど。」
「へーそうですかィ。」
「興味ないなら聞かないでくれません!?」
「 」
沖田さんが何かを呟いたが周りの音で搔き消されてしまい聞き取れなかった。聞き返したが何でもねぇ、と言われてしまい結局何と言ったかは謎のままだ。
そのまま私たちは皆の元へと戻ったのだった。
