03:天使と遭遇、天使王子VSイケメン死神
――時刻は12時頃。
俺様は天使と屋上で待ち合わせして、約束した時間通りに向かっていた。
時間通りにはピッタリ着いたが、見渡してもあの天使は屋上にいない。
どうやら俺様だけのようだ。
天使のくせに、時間にルーズなのか?
屋上の中央に足を運ばせた途端、耳鳴りのような高音が周りに響いた。
すると、周りが透明な壁によって包囲されているのが一瞬で理解した。
俺様は警戒をした。
どうやら結界を張られたようだ。
「時間はピッタリ……君って本当に魔界の者なの?」
上からあの天使の声が聞こえてきた。
上空を見上げると、天使特有の翼を使って空に浮かび俺様を見下ろしていた。
結界を張ったのは、あいつで間違いなさそうだな……どうやら。
俺様は皮肉を込めて天使に言い返す。
「死神の仕事上、時間厳守なのでね。時間通りじゃないと落ち着かないんだよ」
「それに比べてあんたは待ち合わせだっていうのに、空でも飛んで気分転換か?天使っていうのは大人しい聖人君子なもんだと思ったが、いやはや……見込み違いでしたな」
天使の眉間に皺が寄った。
奴の癪に見事触れたようだ。
天使は上空から俺様と同じ位置にへと降り立つと手の平から光の玉を生成すると、その玉を握ってから一振りした。
すると光りの玉は降った動力に従い細く伸びていくと、剣の形状となって具現化した。
天使の目は真っ直ぐに俺様を捕らえている。
ふん、この俺様と一戦交えようというのか。
舐められたものだな……。
俺様も魔法を使って、鎌を具現化させて天使に向けて構える。
結界によって閉ざされた屋上は、俺様と天使の二人だけ……空気はピリつき今に破裂せんと張り付いていた。
お互いに目線を外さないまま天使が俺様に問いかける。
「あなたの目的は知っている……佐藤 智美ですね?彼女に何の用ですか?」
「機密厳守だ、ましてや仕事ことを天使に話すつもりなどない」
「死神の仕事……なるほど、目的は彼女の魂ですか」
「だけど、そう簡単に行きますかね?上手くはいかないと思うけどな」
一ヶ月前の痛々しい失敗が頭に過ったが、振り払うように受け流して俺様が見栄を張った。
「ふん、俺様に狩れない魂など存在しない」
「ふーん、でも……」
天使は俺様に剣先を向けて宣言をした。
「僕が絶対に、彼女を傷1つ付けさせたりはしない」
俺様も握っている鎌に力強く握る。
「神に代わりび宣告する!貴様の仕事は失敗に終わり、惨めに散ることとなるだろう!」
「この天使ルミネナスの手によってな!」
大きな声で剣を空に突き立てた天使ごとルミネナスは俺様に向かって告げると、空に向けていた剣先を俺様に向けて振りかざした。
俺様も鎌を振りかざし、向かってくるであろう剣を弾き返そうとした。
その瞬間――。
「あの白野さん!……と、シオンさん?」
「やあ、佐藤さん!」
「よお、佐藤!」
結界が張っているにも関わらずどういうことか屋上の扉が開き、佐藤智美がやって来た。
――なにぃいいい!?
ど、どうして佐藤智美がなぜここに……!
俺様と天使は手に持っていた武器を一瞬に消して、嫌だったが仕方なくお互い肩を組み合って佐藤智美に返事をした。
ここまでの動作はたったの3秒、合わせたわけではないのに俺様と天使の息はぴったりであった。
今度は俺様が天使に向かい突っ込む勢いで念思を飛ばして問うた。
「貴様……これは一体どういうことだ、結界を張ったのは貴様だろう。なぜ佐藤智美が結界の中に入ってきている!説明しろ!」
「さっきも言ったでしょ、彼女は簡単には行かないって……」
確かに天使はそう俺様に告げていた。
佐藤智美には何かあると言うのか?
「それはどういうことだ……?」
「そんなことよりも、目の前の状況をどうにかしなきゃでしょ?男二人が昼休み屋上で何をやってたか彼女に言い訳しなくちゃいけないんだから、口実を僕に合わせて下さい」
「ぐぬぬ……天使と手を組むだなんて……」
この俺様の手を煩わせるとは……おのれ、佐藤智美!