Second grade of Highschool
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不可解な死を遂げた僕
「いい?」
「うん……」
血が欲しくなった二口くんに連れ出されて、空き教室にやってきた。
まばらに資料の入ったオープンラックの奥に隠れて、背中を支える様に抱きしめられる。
その時だった。
『あれ?二口先輩?』
後輩であろう男の子の声が聞こえた。近づいてくる足音に私は慌てる。
「二口くん、ちょっとまって……」
「んー、ヤダ……」
もう遅かった、赤い目をした二口くんが一気に私の首筋に噛みつく。
ちゅう、と音を立てて勢いよく血が吸われていく。
「んっ……う」
その瞬間、過った心配がは霧散する。首筋からくる痛みに甘い疼きが合わさり、身体から力が抜けていく。自分で支えられなくなった身を彼にまかせ目を閉じると、今度は傷口に舌を這わせられる。
「くっ、あ……」
舌があてられた部分の傷口がめりめりとふさがっていく感触。これにはまだ慣れない。そのむずがゆさのようなものに思わず声がもれてしまう。指先で彼の筋肉がのった肩を必死で掴む。
「ふたくちせんぱ~い、ここですかー???」
ガラっと勢いよく開いた扉の音に重い瞼を薄く開くと、二口くんの肩越しに、中を覗いて立ち尽くす金髪の男の子と目が合ってしまった。
★★★
黄金川は顔を真っ赤にして俺の隣でもじもじしている。……言いたいことがあるならはっきり言え。190超えのデケー男のもじもじなんて気持ち悪いだけなんだけど。
「……さっきの、二口さんの彼女さんっすか?」
「そーだけど?」
結城は『ば、バレー部の後輩くん? わ、わたし、あの、委員会当番だから! 保健の! じゃ、後ほど!』と顔を赤くしてしどろもどろに言い訳をし、大急ぎで走り去って行った。
束の間の逢瀬を邪魔された俺は不機嫌を隠せない。自分の眉間に皺が寄っているのが見ないでもわかる。
黄金川はちらちらと俺の顔を見ると意を決した風に口を開いた。
「な、何してたんすか?」
直球できやがった。
「何って……何だと思うんだよ?」
直球に対してこちらは禁じ手の質問返しだ。俺から黄金川は見えてなかったからコイツがどこまで見ちゃったかがわからない。だから探りを入れる。
黄金川は顔を赤くして、横目で俺を見、目が合うと逸らし、口をとがらせやっと、小さな声を出す。
「手マ……」
さすがにそれは最後まで言わせなかった。
「ふっざけんな、お前!」
「だって! 彼女さん、あんな、……エロイ顏してたじゃないですか!」
抗議の声を途中から急に小声にするとか、妙な気の使い方をする黄金川が逆にムカつく。
黄金川の肩を押し壁に追い詰める。クソっ、でけぇ。身長差がありすぎて、思うような凄みを与えられない気がする。青根の迫力が、今、欲しい。
それでも下から睨み上げると、黄金川はブルっと身震いした。
「……今すぐ、忘れろ」
自分史上最高のドスを効かせた声で黄金川を脅す。
「忘れろって、な、何をですか……?」
「とりあえず、そん時のアイツの顔だよ!」
「わっ、忘れました!」
「それと、さっきのはただのキスだよ」
「き、キスっすか?」
「……っだよ、学校でヤるわけねーだろ!」
そう吐き捨てると、何を血迷ったのか黄金川は「スゲー!」とキラキラした目を向ける。
「キスだけで、あんなトロトロの顏にさせられるんスか、二口さん、マジハンパねー」
素っ頓狂な声に思わず黄金川の胸倉を掴む。
「だから、忘れろっつってんだろ!!!」
「ハイっ! ハイっ忘れます!!!!」
一度突き上げて凄んでから乱暴に黄金川の胸倉から腕を離すと、黄金川は「二口さん、ちょー怖ぇ」と半ベソをかいたような声を上げた。
「いい?」
「うん……」
血が欲しくなった二口くんに連れ出されて、空き教室にやってきた。
まばらに資料の入ったオープンラックの奥に隠れて、背中を支える様に抱きしめられる。
その時だった。
『あれ?二口先輩?』
後輩であろう男の子の声が聞こえた。近づいてくる足音に私は慌てる。
「二口くん、ちょっとまって……」
「んー、ヤダ……」
もう遅かった、赤い目をした二口くんが一気に私の首筋に噛みつく。
ちゅう、と音を立てて勢いよく血が吸われていく。
「んっ……う」
その瞬間、過った心配がは霧散する。首筋からくる痛みに甘い疼きが合わさり、身体から力が抜けていく。自分で支えられなくなった身を彼にまかせ目を閉じると、今度は傷口に舌を這わせられる。
「くっ、あ……」
舌があてられた部分の傷口がめりめりとふさがっていく感触。これにはまだ慣れない。そのむずがゆさのようなものに思わず声がもれてしまう。指先で彼の筋肉がのった肩を必死で掴む。
「ふたくちせんぱ~い、ここですかー???」
ガラっと勢いよく開いた扉の音に重い瞼を薄く開くと、二口くんの肩越しに、中を覗いて立ち尽くす金髪の男の子と目が合ってしまった。
★★★
黄金川は顔を真っ赤にして俺の隣でもじもじしている。……言いたいことがあるならはっきり言え。190超えのデケー男のもじもじなんて気持ち悪いだけなんだけど。
「……さっきの、二口さんの彼女さんっすか?」
「そーだけど?」
結城は『ば、バレー部の後輩くん? わ、わたし、あの、委員会当番だから! 保健の! じゃ、後ほど!』と顔を赤くしてしどろもどろに言い訳をし、大急ぎで走り去って行った。
束の間の逢瀬を邪魔された俺は不機嫌を隠せない。自分の眉間に皺が寄っているのが見ないでもわかる。
黄金川はちらちらと俺の顔を見ると意を決した風に口を開いた。
「な、何してたんすか?」
直球できやがった。
「何って……何だと思うんだよ?」
直球に対してこちらは禁じ手の質問返しだ。俺から黄金川は見えてなかったからコイツがどこまで見ちゃったかがわからない。だから探りを入れる。
黄金川は顔を赤くして、横目で俺を見、目が合うと逸らし、口をとがらせやっと、小さな声を出す。
「手マ……」
さすがにそれは最後まで言わせなかった。
「ふっざけんな、お前!」
「だって! 彼女さん、あんな、……エロイ顏してたじゃないですか!」
抗議の声を途中から急に小声にするとか、妙な気の使い方をする黄金川が逆にムカつく。
黄金川の肩を押し壁に追い詰める。クソっ、でけぇ。身長差がありすぎて、思うような凄みを与えられない気がする。青根の迫力が、今、欲しい。
それでも下から睨み上げると、黄金川はブルっと身震いした。
「……今すぐ、忘れろ」
自分史上最高のドスを効かせた声で黄金川を脅す。
「忘れろって、な、何をですか……?」
「とりあえず、そん時のアイツの顔だよ!」
「わっ、忘れました!」
「それと、さっきのはただのキスだよ」
「き、キスっすか?」
「……っだよ、学校でヤるわけねーだろ!」
そう吐き捨てると、何を血迷ったのか黄金川は「スゲー!」とキラキラした目を向ける。
「キスだけで、あんなトロトロの顏にさせられるんスか、二口さん、マジハンパねー」
素っ頓狂な声に思わず黄金川の胸倉を掴む。
「だから、忘れろっつってんだろ!!!」
「ハイっ! ハイっ忘れます!!!!」
一度突き上げて凄んでから乱暴に黄金川の胸倉から腕を離すと、黄金川は「二口さん、ちょー怖ぇ」と半ベソをかいたような声を上げた。