2 メノホヨウ
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「お、結城、はよ」
「……! おはようご……おはよ、二口くん」
学校の校門に入ったところで後ろから声をかけられた。
敬語になりそうなのを慌てて直すと、二口くんは満足そうな顔をして私の前に回り込んだ。足を止めると彼は体をかがめて顏を近づけてくる。まじまじとメガネの奥を覗きこむような視線にドキっとする。
「な、なんか、変?」
見つめられるのに緊張しながら聞いてみると、二口くんはゆっくりと、体を起こした。
「あ……。うん、メガネ直ったんだな」
そう言って隣に並んで歩き出す。視線が外れたことで私の心臓もようやく落ち着いてきた。
二口くんがそんな些細なことに気づいてくれたことにびっくりする。あの後、確かにメガネ屋さんに行ってきたけど。
「ちょっとだけ曲がってたから直してもらったんだけど……。よく気づいたね」
「あー、真っ直ぐにすんのに苦戦したから。もしかしたら、と思って」
頭をかきながら照れたように弁明する二口くんに、心配してくれたんだな、と温かい気持ちになる。
「大丈夫、ちゃんと直ったから、気にしなくていいよ」
メガネを顔から外して直したところを見せようとすると、二口くんは何故か少し慌てる。
「あ、ちょ、外さなくていいって」
「ん?」
「……見えないと、困るだろ?」
「うん、まあそうなんだけど」
「あ、でも、やっぱり、外してみろよ」
「え?」
「ちょっと、こう、鼻メガネっぽく」
「??? こう??」
立ち止まりメガネをずり下げて、長身の二口くんを下から見上げるようにすると、二口くんは笑うのをごまかすように口をゆがめる。
「……それ、いいな」
「これが?」
目の前にレンズがないから二口くんの顔がはっきりしない。それでも私を見てニヤニヤ笑っているのはわかる。
「目の保養、目の保養」
「……そんなワケないよね?」
ずらしメガネの何がいいんだろう。
からかわれている、と思ってメガネをちゃんとかけ直すと「えーもう直すのかよー」と、二口くんは少し残念そうな顔をする。
「だって……めちゃくちゃ見にくいし……」
そう言って軽く睨むと、二口くんは笑って両手を上げて伸びをした。
「あー、これで今日もがんばれる!」
そう言って歩き出す二口くんに慌ててついていく。
「? よくわからないけど……、それなら良かったよ」
「明日もたのむわー」
「何を???」
たまに二口くんはわけがわからない。
「……! おはようご……おはよ、二口くん」
学校の校門に入ったところで後ろから声をかけられた。
敬語になりそうなのを慌てて直すと、二口くんは満足そうな顔をして私の前に回り込んだ。足を止めると彼は体をかがめて顏を近づけてくる。まじまじとメガネの奥を覗きこむような視線にドキっとする。
「な、なんか、変?」
見つめられるのに緊張しながら聞いてみると、二口くんはゆっくりと、体を起こした。
「あ……。うん、メガネ直ったんだな」
そう言って隣に並んで歩き出す。視線が外れたことで私の心臓もようやく落ち着いてきた。
二口くんがそんな些細なことに気づいてくれたことにびっくりする。あの後、確かにメガネ屋さんに行ってきたけど。
「ちょっとだけ曲がってたから直してもらったんだけど……。よく気づいたね」
「あー、真っ直ぐにすんのに苦戦したから。もしかしたら、と思って」
頭をかきながら照れたように弁明する二口くんに、心配してくれたんだな、と温かい気持ちになる。
「大丈夫、ちゃんと直ったから、気にしなくていいよ」
メガネを顔から外して直したところを見せようとすると、二口くんは何故か少し慌てる。
「あ、ちょ、外さなくていいって」
「ん?」
「……見えないと、困るだろ?」
「うん、まあそうなんだけど」
「あ、でも、やっぱり、外してみろよ」
「え?」
「ちょっと、こう、鼻メガネっぽく」
「??? こう??」
立ち止まりメガネをずり下げて、長身の二口くんを下から見上げるようにすると、二口くんは笑うのをごまかすように口をゆがめる。
「……それ、いいな」
「これが?」
目の前にレンズがないから二口くんの顔がはっきりしない。それでも私を見てニヤニヤ笑っているのはわかる。
「目の保養、目の保養」
「……そんなワケないよね?」
ずらしメガネの何がいいんだろう。
からかわれている、と思ってメガネをちゃんとかけ直すと「えーもう直すのかよー」と、二口くんは少し残念そうな顔をする。
「だって……めちゃくちゃ見にくいし……」
そう言って軽く睨むと、二口くんは笑って両手を上げて伸びをした。
「あー、これで今日もがんばれる!」
そう言って歩き出す二口くんに慌ててついていく。
「? よくわからないけど……、それなら良かったよ」
「明日もたのむわー」
「何を???」
たまに二口くんはわけがわからない。