9th down
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【泥門高校・教室】
「セナ、おっはよー♪」
セ「おはよう。琴音は朝から元気だね・・・;;」
「うん!セナは体調大丈夫?」
セ「筋肉痛が取れなくて節々が痛いよ・・・;;」
「そっか。放課後空いてたら一緒に練習したいなぁと思ったんだけど、止めておいたほうがいい?」
セ「うーん、実は放課後は写真整理しないとなんだ」
「えっ!そうなの!? ・・・じゃあどっち道ダメだったね」
セ「ごめんね;;」
「ううん、大丈夫だよ♪ 主務のお仕事頑張ってね」
琴音はセナに軽く手を振って席へ戻っていった。
そして放課後・・・
「さて、練習しに行くかー・・・って雨降ってきちゃった・・・ま、汚れても帰って洗えばいいか」
ジャージに着替えた琴音は雨の中グラウンドに向けて走りだした。
―――――・・・
暫く琴音が練習を続けていると視界の端に人影が映った。
「あれ? セナー?」
セ「琴音、雨でも練習してたんだ」
「あったり前よ♪ セナは今帰り?」
セ「…」
「? セナ?」
セ「…ねぇ、琴音はさ…なんで女の子なのにそんなに筋トレとか練習してるの? 脚だって速いし、僕なんかよりずっとアメフト上手いのに…」
セナの質問に琴音は少し真剣な顔になった。
「『女の子』だからだよ。」
セ「?」
「女だから男より基本的な力が劣る。体つきだって断然違う。だからそれを少しでも補う為に練習するの」
セ「……」
「私がなんで泥門高校に入ったか分かる?」
セ「…学力とかの関係?」
「ぶっぶー。…ほんと僅かな可能性があったからなの」
セ「可能性…?」
琴音は雨の降り続く空を仰いで続けた。
「女でもアメフトが出来る可能性。普通の学校なら女はマネージャーか主務って決まってるからね。私は選手としてアメフトがやりたかったから」
セ「琴音…」
「ま、それは置いといて…、いくら才能のある選手でも努力を怠ればそれまで。才能のない選手が努力すればいくらでも伸びる。女だからっていうのもあるけど、少なくとも私はそう思うから毎日練習するの」
琴音はにかっとセナに笑いかけた。
それを見てセナは少し何か考えた後、持っていた傘を投げ、制服のまま出しっぱなしだったラダーで練習を始めた。
「セナ…。よし!私ももう一丁やりますか!」
初めは驚いた琴音だったが、セナの真剣な瞳を見て再び練習を始めた。
その日、二人は遅くまで練習を続けたのだった。
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