6th down
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「・・・あれ? 進さん!」
進「む?」
琴音が帰り道をジョギングしていると、向かいから同じようにジョギングをする進と遭遇した。
琴音が声をかけると進も気づいたように立ち止まった。
「こんばんは。トレーニング中ですか?」
進「ああ。今日は何時もと違うコースを選んだ」
「そうなんですか」
進「・・・琴音は今帰りなのか?」
「はい。トレーニングしてたらちょっと遅くなっちゃって・・・」
進「そうか。・・・いい筋肉のつきかたをしている。」
「服の上からでも分かるんですか?」
進「ああ。俺は筋肉のつきかたで人を判別する」
「・・・じゃあ、進さんにはすぐバレちゃうだろうな」
進「?」
進は琴音の言った意味が分からず首を傾げた。
琴音は「気にしないでください」 と笑った。
「・・・そうだ!進さんに一つお願いしたい事があるんですけど・・・」
進「なんだ?」
「スピアタックルを見せてほしいんです!」
進「・・・構わないが、相手が」
女「キャー!誰かー!」
女の悲鳴がした方を見ると、一人の男が女性の鞄を持って此方に走ってきた。
どうやらひったくりのようだ。
「ちょうどいい相手が来ましたよ。進さん、お願いします!」
進「ああ」
進は男に向かって走り出した。
そして、腕がぐんと伸び、高校最強のラインバッカーのスピアタックルが男に命中した。
男「ぐふぉ!?;;」
「・・・すごい。これがスピアタックル・・・」
進は男から鞄を取り戻すと女性へ返した。
女性は進に何度も頭を下げると去っていった。
「流石進さん! 次の試合が楽しみです♪」
進「・・・そうか」
ふと時計を見ると、針は既に9時を回っていた。
「あ、もうこんな時間! 夕飯作らないと・・・じゃあ進さん、トレーニング頑張ってくださいね♪ ではまた。」
進「ああ」
短く返事をすると、進はそのまま走り去ってしまった。
進の走っていく背を見て、琴音も再びランニングをしながら家へ向かった。
「・・・次の試合、進さんと戦うのか」
途中、振り返った先に進はもう居なかった。
「私も負けてらんない!明日も練習頑張るぞ~!」
琴音は気合いを入れてまた走り出した。
.