6th down
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【放課後】
ホームルームも終わり、セナは昇降口へ向かうと反対側から栗田が歩いてきた。
どうやら栗田も帰るところのようだ。
栗「あ、セナくん。良かったら途中まで一緒に帰らない?」
セ「はい」
栗「じゃあ行こうか」
二人が外へ出ると、何か音がするのに気づいた。
栗「・・・あれ?」
セ「? どうしたんですか?」
栗「タックルマシーンの音がする。今日は練習ないし、普段は僕以外使う人はいない筈なんだけど・・・」
セ「・・・ほんとだ。誰なんだろう?」
栗「行ってみよう!」
栗田とセナは音のするグラウンドへ向かった。
すると、そこには黒のアイシールドと23番の防具を着た選手が何度もタックルをしていた。
栗「あの23番って・・・!;;」
セ「琴音!?;;」
二人の声に琴音が顔を上げた。
「あれ? 二人共どうしたんですか?」
セ「それはこっちの台詞だよ!;;」
栗「今日は練習お休みだよ? それに、琴音ちゃんはランニングバックなのになんでタックルマシーンなんか・・・」
「私、タッチフットは経験者でもアメフトは初心者なんで、防具着けて少しでも打たれ強くなろうと思って。・・・でもだいぶ慣れてきたんで、もう少しやったら体力づくりをしようかと」
栗「そっか。・・・じゃあ無理だけはしないでね」
セ「(琴音は女の子なのに・・・あんなに頑張って・・・)」
「はい。じゃあまた明日♪」
琴音は二人に手を振ると、タックルマシーンを再開した。
ガシャーン、ガシャーンとタックルマシーンの音が響く。
セナは何とも言えない面持ちでそれを見ていたが、栗田に言われて家路につく。
「(男と女じゃどうしても力の差が出る。その差を少しでも埋めるには練習するしかない・・・!)」
彼女にとって性別の壁は大きなものだった。
だが女として生まれた事に悔いはない。
『足りなければ人の何倍も努力すればいい』
それが彼女の信条なのだ。
「はぁ・・・はぁ・・・。よし、ボールのキャッチもやっておこう」
ボールを一つ手にすると、それを高く投げてキャッチする。
それを何度も繰り返し繰り返し練習する。
・・・そうしている内に、辺りはすっかり暗くなっていた。
「・・・あ、もうこんなに暗くなっちゃった。早く帰って夕飯作らないと」
道具を片付け、部室で着替えて帰宅する。
帰り道もジョギングをしながら帰った。
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