12th down
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その時、静かだった少年が急に桜庭の方へ身を乗り出した。
?「うわ ウッソ 信じられへん、全然気づかへんかった! 本物や、桜庭や!! サインサイン!サインほしー!」
桜「えっと…紙?CD? CDなら油性じゃないと…」
?「は?CD?なんやそれボケか?突っ込む所?」
少年は鞄からアメフトボールを取り出して言った。
?「一ぺんだけやけど試合を観たんや。こんな風にパスが取れたらって、その名前ずっと覚えとった。王城ホワイトナイツレシーバー桜庭春人。俺のヒーローや!」
少年からボールとペンを受け取り、サインを書く桜庭。
虎「『虎吉へ』てヨロシク」
桜「アメフト…やってるの?」
虎「やりたいんやけどな、小6じゃアメフト部無いわ」
「じゃあタッチフットだね」
虎「せやせや!ネェちゃん知っとん?」
「だって私、タッチフットでエースやってたし」
虎「ホンマに?ネェちゃんが!? すっげー!! 今度コツ教えて!」
「いいよ~♪ ところで、虎吉くんはいつから桜庭さんのファンなの?」
虎「去年の大会の帰りにな、たまたま通りかかったグラウンドで王城と泥門の試合やっとってん」
モ「去年も王城とやったのか」
セ「99-0で負けちゃったらしいけどね」
桜「あの…練習試合か」
虎「すっげー!思ったわ。俺チビやけど、大人になったら背伸びる。そしたら…あの桜庭みたいなヒーローになったるって!」
モ「わかる…わかるぞ、あいつは俺に似てる!!」
桜「あんなパスキャッチ、ただの偶然だよ」
桜庭の言葉に全員が唖然とした。
桜「勝手なヒーロー像が…一人歩きする。その重圧は君らにはわからないだろうな。」
セ「いや…なんとなくは…」
桜「買いかぶられて期待されて…ヒーロー?正直言って迷惑なんだ」
その言葉にモン太がキレた。
モ「やいやいやい!なんだよそれ!ヒーロー扱いが迷惑?? ファンの少年に言うセリフかっ!! えーい見損なった!師匠どころかヘタレだっ!! ヘタレ!ヘタレレシーバー!略してヘタレシーバー!」
虎「なんやとこの猿!!」
モ「誰が猿だっ!!」
「…いい加減にしな!! まずモン太!そこから降りる!」
モ「はっ、はい…;;」
「桜庭さん!あなたのキャッチがただの偶然だとしても、それに感動したファンにそんな事言うもんじゃないです」
病室に沈黙がながれる。
すると、桜庭が口を開いた。
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