旦那さまは神威くん!!5
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「ちょっ、待ってよ、神威!!」
私は阿伏兎の手を無理やり振り払うと、神威の元にすがり寄る。
「ちょっ!どうしちゃったのよ!!
さっきまで、『俺の子産んでくれ』とかなんとか言ってたクセに、何その態度!!そんなんだったら、あんたの子なんて産んでやらないんだからね!!」
私がそう言うと、その男はいきなり私の首元を掴んで壁へと押し付けた。
「ぐあッ!!」
く、苦し・・・。
「あんたさ~。俺と寝たいワケ?」
「はッ・・・?!」
神威の、敵を見るような鋭く、冷たい視線にゾクッとする。
「さっきから訳の分かんないことをぐだぐだと・・・。何?俺の気を引くためのやってんの?」
「なっ…、違っ・・・。」
「悪いけどサ~。俺、そういう女一番嫌いなんだ…。」
「・・・!!!!」
神威にそう言われた瞬間・・・なぜだか涙が零れた。
“ゆい、好きだよ・・・・”
そう言ってくれたあの時の言葉はウソだったの・・・?
「女ってズルいよね。泣いたら何でも許されると思ってる…。
誰が連れて来た女か知らないけど…、俺はあんたみたいなグズ女相手にする程、女に困っちゃいないんだ…。
阿伏兎、早くこの女処分してヨ。」
しょ、処分って・・・!?
「はいはい・・・。」
そう言うと、阿伏兎は私を抱えてどこかへ連れて行こうとする。
「ちょっ!阿伏兎、放して!!
どこに連れて行く気?!」
「うるさいお嬢さんだな~。
ちっとは黙ってろ!」
神威の姿がだんだん遠のいていく・・・。
いつもなら、私が阿伏兎にちょっとでも近づいたら、血相変えて飛んで来てたのに・・・。
今は、飛んでくるどころか、私が去って行っても顔色一つ変えないなんて・・・。
私はただ、どんどん霞んでいく神威の姿を見ていることしか出来なかった・・・。
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