ハッピーバースデー!!
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パーン!!
「せんせー!!お誕生日おめでとう〜〜〜!!!」
「……あ?」
せんせーが保健室に入ってきたのと同時に私はクラッカーを鳴らした。
せんせーはクラッカーから出てきた紙を頭に浴びながら、いつものように気だるそうな表情で「あ?」と言ってくる。
「なんですか!そのリアクション!もっと喜んでくださいよ!!」
「……あぁ、そういや今日、俺の誕生日か」
今の今まで忘れてたって顔で頭についた紙を掴んでる高杉せんせー。
「え。忘れてたんですか?!」
「大人になりゃ、誕生日なんてたのしーもんでもなんでもねーからな」
「そ、そうですか?
私は誕生日前はなんかちドキドキワクワクしちゃいますけどね」
「フッ……
ガキだな」
そう言って不敵に笑い、デスクにある書類に目を通す高杉せんせーはやっぱ大人で……ドキッとする。
私ってやっぱ子供なのかな……
「せんせー!せんせー!
せっかくですから、ぱー!と祝いましょうよ!」
「……祝うって、なにすんだよ?」
「えっと……ですから美味しいもの食べたり?」
「……なら前行ってお前が美味しいっっってたフレンチレストランはどーだ?奢ってやるよ」
「えっ、いいんですか?!」
「あぁ。あ、ついでに近くのブティック寄ってくか?欲しい服でも買ってやるよ。あの辺、ブティック多いからな」
「わーい!!
って!ちがーーーう!!!」
「あ?服よりバッグのほうがいいか?」
「そうじゃないです!!」
「じゃあなんだよ」
「せんせーの誕生日に私がご馳走になって、私がプレゼントもらってどうするんですか!!」
「……別にいーじゃねーか。俺がしたくてするんだし。イチイチ細けーこと言うなや」
「……!///こ、細かくないです!///
私に色々してくれるのはありがたいですけど……
今日はそうじゃなくて、私からせんせーになにかしたいんです!」
「……なにかするねェ〜?」
相も変わらず、自分の誕生日に興味なさげなせんせーは、タバコに火を付ける。
「なにかないんですか?私にして欲しいこととか……」
「お前にして欲しいこと……
そりゃ、セ……」
「エッチなこと以外でお願いしますね!!」
「チッ……」
「チッじゃないです!
すぐそっちに行くんだから、まったくもう!///
それでして欲しいこと……他にないんですか?」
「……それならもうしてもらったよ。」
「え?」
せんせーはそう言うと、クラッカーの紙を見せる。
「こんな風に誕生日祝ってもらったのなんて、生まれて初めてだぜ。
……ありがとよ。」
せんせーはそう言いながら私の髪を撫でる。
私の髪を撫でるその指はやたらと色気があって……
身体中がかぁっと熱くなる。
「……!///
は、初めてって……
親御さんとかは?」
「……形式だけのバースデーパーティーならあったが、あんなん俺の誕生日を口実にした仕事だったからな。
本気で俺を祝う気なんかなかったよ。
けどお前は本気で俺のために祝ってくれた……そんだけで何よりもの誕生日プレゼントだぜ?」
「せんせ……」
そう言うせんせーの瞳にはどこか寂しさが映ってて……
せんせーはいつもどこかで寂しそうにする瞬間がある。
きっとその原因を作っているのがコレなんだろう。
「せんせー」
「ん?」
「生まれてきてくれて、ありがとう……」
「……!」
「せんせーが生まれて来てくれたから私……誰よりほんとうに幸せだって思えるよ……」
「……ゆい……」
せんせーは私を抱きしめる。
フワッとせんせーのいい匂いがして……
あぁ……、
私の居場所はここだ……。
せんせーの腕の中が私が1番好きな場所だって、
改めてそう実感した。
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