たった一人の人
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「ごめんなさい…私には将来を約束した人がいるから…」
たった今、会社の人に告白された。
だけど、断った。
「将来を・・・?けど、君は今恋人がいないって、友人の女の子から聞いたけど?」
「……とにかく、ごめんなさい…」
「嘘つかないでくれ。
恋人がいないんだったら、俺にもチャンスが…」
「嘘じゃありません。
私、その人以外とは付き合うつもりありません」
真剣にそういうと、
向こうも観念したようで、去って行った。
ふぅ・・・とため息をつき、
空を見上げる。
”あの高校”を卒業して、
もう8年・・・。
私は、
26歳になっていた。
〝あれから”
魂のなくなった抜け殻のまま
大学へと進学した。
しょうもない同級生、
しょうもない授業、
大学は全くおもしろくなかった。
周りに流されるように就職をし、
今現在、
殺風景な職場で神経をすり減らしながら、
世知辛いOL生活を送っている。
ほんとだったら、あの卒業式のあと・・・
すぐに結婚して、
子供もできて・・・
きっと今頃子供も幼稚園くらいになってて・・・
そんな生活を送ってた。
「今のこんな私を見たら・・・
あなたはなんて言うかな?」
唯一変わらないものがあるとすれば、
この青い空だけだろうか。
空を見上げ、また涙が出てくる。
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