時には俺の話をしようか
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病院を辞めてから、
病院にいた頃関係を持った女どもから、
俺が忘れられないという連絡が
来ていたが、
総無視していた。
そういう重いのはめんどくせぇ…
ケイタイを変えねぇとな…なんて思いながら、街を歩いていた時……
「お前ぇ〜
高杉じゃねーかよっ」
「あ?」
どこかで聞いたようなクセがある声がした。
振り返ると…
「…!
松平…」
「くぉ〜ら!
先生ぇ〜と呼べ〜先生ぇ〜と!」
「…もうお前は俺のセンコーじゃねぇだろ」
「そのクソ生意気なた〜いどっ、
変わってねーなっ、お前もよっ」
「極道ズラしたセンコーに言われたくねー」
「ハハハハっ!、言ぅ〜じゃねーのっ」
「フンっ…」
「…。
おぃ、高杉ィ、今時間あるか」
「あ?」
「ちょいと飲みにいかねーか?」
「…?」
,,,,,
「なぁ〜つかしぃ〜な?
覚えてるか?お前が他校の不良どもと抗争して…」
バーでグラス片手に、
昔に思いを馳せるみないな目をしてそう言う松平。
「んな昔のことは忘れた」
「ハハハっ!
都合のいい頭だなぁ、おい。
大変だったよ、お前ぇの悪行にはよ」
「…フン。
どーせ、今も不良どもの尻拭いさせらられてんだろ?」
「いんや、今の時代はお前ぇみてーな悪たれはいねーよ。
悪戯くれーのもんでかわいいもんよ」
そう言う松平の表情はどこか寂しげに見えた。
「…」
「時代は変わっちまったな〜。
大変だったけど、あれはあれで、
楽しかったのにな〜」
「フン、よく言うぜ、
あん頃のお前、並のヤ○ザよりおっかなかったぜ。」
「ふははは!そりゃ俺も若かったからな」
“若かった”という松平の笑った目じりには確かにシワが増えてて、
それが少し寂しく感じた。
悪行だらけで、退学処分になってもおかしくなかった俺が卒業できるように取り計らってくれたのは松平で…。
今考えれば、松平は俺の恩人だ。
…ぜってー、言わねーけど。
「で?おめー、今何してんだ。」
「…なんでもいーだろ?」
「よかーねぇよ。
教え子の進路は気になるもんよ」
「…医者。」
「…!
医者ってあの医者か!」
「他にどの医者があんだよ」
「かー!!
お前がねぇー…
お前ぇだけはろくなもんにならねぇと思ってたが…」
「…ま、辞めちまったがな」
「あ?」
「勤めてた病院、辞めた」
「なんでだ?」
「…まぁ、色々…」
「お前ぇさんのことだから、
女医や看護婦や食いまくって辞めさせられたんじゃねーのかよっ?」
「……。」
「……。」
「…辞めさせられたんじゃねー。
自分から辞めてやったんだ。」
「食いまくったのは本当なんだな?
先生半分ジョーダンで言ったんだがよっ」
それからの俺と松平の会話は、
あの時あぁだったとか、
そんな他愛もない話し。
そして数時間して店を出た。
そういや、
今日の松平はずっと上機嫌だったな。
「じゃぁな、せいぜい長生きしろよ。」
「おぃ、高杉!」
帰ろうとした俺を松平が呼び止めた。
「…?なんだ。」
「モノは相談なんだがよぉ〜」
「あ?」
そして…、
次に松平が言った台詞が、
俺の人生を大きく変えることになるとは…
この時の俺はまだ知らない。
「お前…
ウチの学校の保健医になんねーか?」
、