〈あとがき〉



｢時には俺の話しをしようか｣は、
｢保険医の高杉せんせー｣シリーズでは構成上描けなかった高杉せんせーの今までの人生について描くことができ、
すごく楽しかったです。

私は今まで色々な作品の色々なキャラクターの夢小説を書いたことがあるのですが、
その中でも、銀魂の高杉晋助という人物は、何度書き直してもその魅力を表現できない、一番難しい人であり、
その一方でどうしてもこの人の魅力を、できる限り理想に近付けて描きたいと思わせてくれる、本当に、とてつもなく思い入れのある人物です。

保険医である高杉晋助は、
公式にはない設定ではあるのですが、
私が理想とする高杉晋助の魅力に近い人物だと思っています。

女性に関して天下無敵のエロ杉で、
常に色気が半端じゃなくダダ漏れしてて、
でも気品があって、高級車に乗ってて、超高級マンションに住んでてマジ何者？ていうオーラ放ってて、
勉強、運動、音楽、料理、なにをさせても完璧で…、
だけど、普段はやる気なしで
気だるそうにしてて…でもその気だるそうな感じも色っぽくてそれもまた魅力になってて…
口が悪くて、ガン飛ばしてきて、
すぐ｢あ？｣とか言うけど、
そんな性格の悪さなんてすべて帳消し
にできるくらい、モデルも俳優も腰抜かすほどに超絶顔がよすぎ…


…というのが私が考える保険医の高杉せんせーという男なのですが…（笑）
この設定の高杉晋助は私の理想であり、
本当にどの設定も、ものすごくお気に入りです。


そして、そんな私にとって、大変思い入れのある保険医の高杉晋助という人間は、
過去にどんな経験をして、誰とどんな出会いをして、現在の彼になったのか…。
その魅力はいかにして生まれたのか…。
そのストーリーを、
彼の口から語って欲しい。
そんな思いからこの｢時には俺の話しをしようか｣は生まれました。


私が入れたかった彼の人生の設定は入れられたかな…と思っています（たぶん）
｢保険医の高杉せんせー｣シリーズと矛盾がないように気をつけて書いたつもりですが、もし矛盾があったらごめんなさい（笑）


私の中での高杉せんせーのイメージの1つが「とてつもなく器用で、とてつもなく不器用な人」です。

そこも、どうしようもなく彼に惹かれる魅力の1つだと私は考えていて、
そんな印象を読者様に持ってもらえるように今回のストーリーを書いたつもりです。

生まれながらに才能があり、
なにをやらせても完璧にこなせてしまう。
皆に羨まれるような存在なのに、
孤独を抱えていて、実はすごく繊細。
そんな自分を誤魔化すようにワルやって、
女性にモテてモテてしょうがないのに、やっぱり孤独で…
そして運命に導かれるように保険医になって運命の人と出会う…

すごくカッコよくて、でも哀愁があって…、普通の一般人にはないよ、そんな過去…っていうような、そんな彼の人生を表現したかったのです。

それと、
ヒロインと出会うシーンは、
感動的な感じにしたかった。

ヒロインと初めて会った時の、｢ヒロイの強い瞳に惹かれた｣という表現は、
気付いた方いらっしゃるかは分かりませんが、これは、松任谷由実さんの｢守ってあげたい｣の歌詞をオマージュしています。
そもそも｢保険医の高杉せんせー｣自体、
私の中ではイメージソングが｢守ってあげたい｣のつもりです。
あの曲は本当に神秘的なほど、感動する名曲で、高杉せんせーとあの曲みたいな恋愛ができたら…という想いから
オマージュさせていただいております。
（もろ曲のままの小説にならないようにしてはいますが）

あと、松平先生とばったり遭遇して、
一緒にお酒飲むことになって、帰り際に｢保険医にならないか｣と誘われたシーンも、絶対入れようと決めてたシーンなので、書いてて楽しかったです。
高杉せんせーを保険医に誘う人物なんて、松平先生以外に考えられませんから。


とにかく保険医の高杉せんせーは、
私の大好きな人なので、
彼の人生を描くことができ、すっごく良かったです。

ですが、
この高杉晋助という男を表現しきる、描ききる、ということはまだまだできていません。
これからも一生をかけるくらいじゃないと、彼の魅力を表現しきることなんてできない。
そう思っています。
書くたびに「彼の魅力が全然表現できてない！｣と思います。
むしろ、言葉にしてしまうと、
彼の魅力がチープになってしまう気すらします。
ほんと恐ろしい男です。


…さて、
今回、｢時には俺の話しをしようか｣は一旦終わりますが、
｢保険医の高杉せんせー｣シリーズは、まだ終わっていません。
というか、終わらせる気もありません。
なぜなら、彼らの人生は終わらないからです。
これからも高杉せんせーとヒロインの人生を私は描き続けたい。
私が描き続ける限り、高杉せんせーとヒロインは永久に不滅です。


…そんな想いでいます。
では次回また｢保険医の高杉せんせー｣
シリーズでお会いしましょう。

敬愛する高杉せんせーと、
ヒロインへ、愛を込めて…




2021．9.15




P.S.次ページに、おまけを載せます。
高杉せんせーとヒロインは実は保健室で出会うより前に出会っていた…という話です。