共犯
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それから・・・・
私はその男と逢瀬を繰り返した。
会話らしい会話も無く
お互い相手の事を探る素振りは見せない。
男は自分に関する事は一切口にしないし、私の事を聞いてくる様子も無い。
ただひたすら
逢っては抱かれる・・・
それだけの事。
ただ・・・
男に関する事で分かった事があるとすればそれは、男の名が「シンスケ」という事。
花魁にとって名などあって無いようなもの。
「シンスケ」という名も偽名かもしれない。
けど私にとって、其れが本名であるか偽名であるかなんて事はどうでも良い。
ただ…ひとつでも多く彼の事を知りたかった。
彼を私とを繋ぐ何かが欲しかった・・・
男も、私のことを「##NAME1##」と呼ぶようになった。
男があの独特な妖艶な声で私の名前を呼ぶだけで…
身体ががんじがらめになって動けなくなる感覚に陥る。
あなたのその微笑みが、その声が・・・私のためだけに向けられている…そんな錯覚を起こすからだ。
何も期待してはいけない。
何も男に求めてはいけない。
そんな事は分かっている。
ただ・・・
心の内だけで彼の事を想うのなら許されるだろうか…
誰に明かす訳でも無い。
この胸だけにこの思いを秘めて、永遠に閉まっておく。
そうする事しか出来なかった・・・。
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