共犯
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その男は
女に身体を売って商売をしている、
いわゆる
花魁であった・・・。
私の相手をしたのは
私が“客”であったから。
明日になれば・・・
きっと私の事を覚えても居ないだろう。
それでも私は良かった。
一晩で十分っだった。
たとえ一晩でも、
この男に抱かれた事が嬉しかった。
それなのに・・・
「またな・・・。」
男は別れ際にそう言った。
此れは
客と別れる時の花魁の決まり文句なのかもしれない。
それでも・・・
この言葉が酷く私を惑わせた。
今
思えば・・・
私はこの時すでに
貴方に侵されていたのだろう・・・
私が
再び遊郭を訪ねたのは
それから二日後の事だった。
「クククッ・・・来ると思ってたぜ?」
私が指名したのはもちろんこの男。
男は私を見て驚く訳でも無く、相変わらず怪しい笑みを浮かべてそう言った。
「私の事・・・覚えてるのね」
「・・・俺をそんな風な目で見る女はお前が初めてだかんな。」
男はいつも、
心を見透かす様に…
私を見てた。
「そんな風な目?」
私の心を・・・全て見透かす様なその目が恐かった。
私の本心を言い当てられるのが恐かったからだ。
必死にせき止めている何かを崩される様な気がして・・・
煙管を吹かしながら窓に腰掛けていた男が私が立っている方へと歩いてくる。
「・・・?」
ふと
男は私の耳元でこう囁く。
「俺の心と身体全てが欲しいって目だ・・・。」
「・・・!!!??///」
男の口から出た
私の本心
こんな形で言い当てられた事が
すごく恥ずかしく感じた
「クククッ・・・
なんで分かんだ?って顔してんな。」
「そ、そんな訳ないでしょ?
花魁の心が欲しいだなんて思うわけ無いわ。」
「クククッ・・・そうかぃ。
だが俺ァ、欲しいと思ったけどな?」
「・・・・・!!!!!」
この男がどういうつもりでこの言葉を吐いたのかは分からない。
それが気まぐれなのか、
嘘なのか・・・
「言ったろ?“またな”って・・・。」
だけど・・・
そう言われた瞬間、
ダムが決壊した。
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