保健医の高杉せんせー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「せんせー!
体育するのイヤなので、ここで匿わせてください!」
ガラッ・・・!!
と勢いよく保健室のドアを開けると、
こちらを見て振り返った高杉せんせーにそう言った。
私の後ろからは、
体育教師である松平先生が追っかけてくる。
「こぉ~ら!ゆい!
運動神経がねぇからってそれを理由に休むなんて・・・オジさん、関心しねぇなぁ?」
「ひっ・・・!!
ま、松平先生!!」
とうとう保健室まで追いつかれた。
「せ、せんせー!!
お願いします!匿って!体育したくない~~!!」
「・・・別に構わねーけど、
お前ェ、そういう事は建前だけでも、
“腹が痛ェから体育休む”とか言うもんだぜ?」
「いいんですか?!!
さすが、せんせー!!
話が分かる!!」
「ゆい。
今日は、ショートケーキがあるぜ?」
「ほんと?!
やったぁ~!!」
そう言って、
ケーキの準備をしてくれるせんせー。
「こぉ~ら!高杉ぃ~!
お前、ゆいを甘やかすじゃね~よっ!」
「あ?別にいいじゃねーか。
本人がやりたくねーつってんだし・・・。」
「お前、ゆいの体育の成績がどんだけ悪いか知ってんのか?破滅的だぞ?」
「ククッ・・・
ゆい。お前ェ、んなに運動神経悪ィのかァ?」
既にショートケーキの方に目が言ってる私に、
ちょっと小バカにするようにそう言う高杉せんせー。
「しょ、しょうがないじゃないじゃないですか!!できないもんはできないんだから・・・!
そう言うせんせーは出来たんですか?体育。」
「そういや~
高杉は高校時代、色んな部活から助っ人頼まれて、部の全国大会行き決めてやがったな~?」
「ごめんなさいっっ!!!!!
高杉様は最強でしたねっ、はいっ・・・!!!!」
部の助っ人が全国大会行き決めるとかどんだけ!!!
「話しが逸れたじゃねーかよっ。
それよりゆい返してもらおうか?」
「・・・心配すんな、松平先生よォ。
ゆいはこれから俺とベットの上で激しい運動すっから問題ねーよ、なぁ?ゆい?」
「はい・・・・?!!!!!」
いや、
んな話振られても!!!!
てか、
そんな事で、松平先生が納得するはずな・・・
「なぁ~んだ。
そぉ~いう事ならしょ~がね~なぁ~」
・・・・・・。
納得するんかいィイイイイイイイ!!!!!
「男と女の事に茶々入れるほど、
オジさんも無粋じゃね~よっ?
邪魔したなっ」
松平先生は
そう言うと、アッサリと帰っていった。
・・・・・ほんと、
この学校の教師はこんなんばっかか。
「ククッ・・・
お前ェは色々楽しそうでいいなァ?」
「楽しくないですよ!!
鬼の形相で追いかけてくる松平先生がどんなけ怖いか!!」
「ククッ・・・
そうか。そりゃ災難だったなァ?」
せんせーはそう言いながら、
棚からマグカップと取り出す。
それは私のマグカップだ。
「頑張ったお前ェに、特別に
今日は俺が淹れてやるよ。」
「・・・!!
ほんとですか!!やった~!
せんせーの淹れてくれたコーヒー、飲みたかったんです!」
「ククッ・・・
別に誰が淹れても一緒だろ?」
「違いますよ!!
せんせーが淹れてくれたコーヒーは!」
そう言ってる間に、
あっという間にせんせーはコーヒーを淹れて、
私に手渡す。
直接手から伝わるそのコーヒーの温もりに
ホッとする。
「なんかあったら、
いつでもココ来いよ?」
「・・・!」
コーヒーを渡された後、
せんせーにそう言われた。
、
わしゃわしゃと私の髪を乱すように、
撫でられる。
せんせーのその言葉と、
手の温もりに、
なんでだろう・・・
涙が出そうになったんだ・・・。
「いい天気だなぁ~」
せんせーは、
窓の外を見ながら、のんきにそんな事をもらす。
外からの日差しがポカポカしてて・・・
気持ちいい・・・
・・・・・。
私・・・
ここの空気が好きだな・・・
ポカポカ陽気と、
コーヒーの匂いと・・・
そして、せんせー・・・
いつも窮屈で退屈な教室から抜け出して・・・
まるで逃げるように来た私を・・・
せんせーは“どうした?”って、
包み込むみたいに笑ってくれる。
頭を撫でてくれる・・・。
きっと・・・
ここにいる限り・・・
せんせーがいる限り・・・
私はどんな外敵にも晒されないで済む・・・
きっと何が起きても大丈夫、
せんせーが守ってくれる。
そう思えた・・・。
.