保健医の高杉せんせー
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あれから・・・
一睡もできなかった・・・。
せんせー・・・。
私たち、
もうお別れなのかな・・・?
そう思ってたら・・・。
ブルブルブルブルッ
見知らぬ番号から電話が掛かってきた。
「誰・・・?
ピッ・・・はい・・?」
「ゆい・・・さん?」
その透き通る声に・・・
直感でその声の主が誰なのか、分かってしまった。
「安藤 椿です。」
「・・・・!!!?」
ど、どうして椿さんが私のケイタイに?!
ていうか、なんでケイタイ番号・・・
まさか・・・
せんせーから・・・・
「驚かせてごめんなさい。
今から・・・・
会えないかしら・・・」
「え・・・?」
************
「なっ・・・!」
椿さんの指定されたところにいくと、
そこには超高級ホテルが。
ホントにココでいいんだよね?!
大丈夫だよね?!コレ!!
ってなりながら、
私はおそるおそる、
中へと入った・・・。
ガチャッ・・・
「いらっしゃい。
迷わず来れたかしら?」
これまた指定された部屋へと行くと、
綺麗な黒髪をなびかせて、
椿さんが出迎えた。
「やっ、あのっ・・・ま、まぁ・・・
ちょっと迷いました・・・。」
「そうよね、分かりにくいのよね~。
ココ。
疲れたでしょ?
とにかく中入って?
」
「は、はい、失礼します。」
中にせんせーがいるのかとドキドキしたが、
人の気配はしなかった。
部屋には
キャリーバッグが開いた状態になってて、
出かける準備を今までしていた感じだった。
「あぁ、ごめんなさいね。
散らかってて。アメリカに戻る準備をしてて」
「え?アメリカ・・・ですか?」
「えぇ。
私、仕事の拠点は海外なの。
今はちょっと視察で京都に来てたんだけどね。」
「そ、そうなんですか・・・。」
そう言いながら、
椿さんは私の前に紅茶を出した。
「どうぞ?」
「あ、ありがとうございます。」
それにしても・・・
流れるような黒く美しい髪。
白く透き通るような肌。
モデルもびっくりみたいな
細長い手足。
私と同じ人間なのかさえ
疑いたくなるくらい綺麗な人・・・
しかも笑顔も綺麗で、
いい人そうだし・・・。
くやしいけど、
せんせーが好きになるのも分かるよ。
女の私ですらうっとりしちゃうもん。
って!
そうじゃなくて!
ここにせんせーがいないってことは、
せんせーはどこに行ったの?!
「あ、あの・・・!」
「あなた・・・
高杉先生の生徒さんなんですってね。」
「え、あ、は、はい。
まぁ一応・・・。」
わたしがせんせーのことを聞こうとしたら、
言葉をさえぎるように、椿さんがそう言った。
「どう?
学校での高杉先生は?」
「学校でのせんせー・・・ですか?」
「えぇ。ふふっ・・
あの人が学校の先生やってるなんて、
なんだかイメージつかなくて・・・」
そう言って笑う椿さんはやっぱり
品があって美しい。
「あ~・・・。
分かります。
私も最初はなんでこんなヤ○ザみたいな人がせんせーやってんだと思いました。」
「・・・!
ふふっ。
ゆいさんって面白い人ね。」
「そ、そうですか?」
「えぇ。
で?続けて?」
「え?は、はい・・・。
えっと・・・仕事は生徒に押し付けてくるし、
口悪いし、態度悪いし、変態発言はするし、
おせじにもいい先生とは言えないですけど・・・
でも・・・」
「・・・。
でも?」
「いつも・・・
私のこと、守ってくれます。
大丈夫だって、
そう言ってくれるんです。
いつも優しい瞳で・・・私のこと見てくれて・・・。
私がバカなことしても、そっちじゃない、こっちへ来いって、いつも私の手をひっぱって、
明るい方へ導いてくれるんです・・・。」
「・・・・!!
その目・・・
あなたたちは同じ目をしてるのね・・・。」
「え?」
「高杉先生なら、
あなたの学校が泊まってる旅館に戻ったわよ?」
「・・・!
そ、そうなんです、か。」
「心配しなくても、
私たちの間にはもうあなたが思うようなことはないわ、ゆいちゃん。」
まるで、
私の口からあふれそうなくらいの不安を
さっするかのように、
椿さんはそう言った。
「昨日あったこと・・・
正直に話すわ・・・・」
綺麗なルージュの塗られた唇が、
静かにそう言った・・・。
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