保健医の高杉せんせー
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<高杉side>
あの頃の俺は、
とにかく全てに嫌気が差してて・・・
なにもかもがどうでもよかった。
「高杉ィ~。
てめぇ、また他校とケンカしたそうじゃね~か。
次やったら今度こそ、停学じゃ~すまされね~からなぁ~」
「うっせー。松平。
退学にしたけりゃ、すりゃいーじゃねーか」
「おい!高杉!
話しはまだ終わっちゃいねー!
どこ行きやがる!」
ケンカ上等、悪上等。
停学なんざ、生半可なことしねーで、
退学にしたけりゃ、すりゃいい。
そうすりゃ清々すんのによォ・・・。
んな事を思っていたある日だった。
「ちょ!
ヤバイっすよ!椿さん!
ソイツに近づいたら・・・っ!」
「アンタが・・・高杉晋助?!」
「あぁ?
なんだ?てめぇ。」
なんの前触れもなく、
突然俺の前に仁王立ちになって現れた女。
それが椿だった。
その誰もを魅了する、
強い瞳に、
長い髪に、
白い肌に、
どれだけ恋焦がれたかは分からねぇ。
そして、
この椿との出会いが、
俺のこれからの人生を大きく変えることになる。
まぁでも、
こんときゃ、ただ、
変な女が来たとしか思ってなかったんだけどな。
「人に名を尋ねる時はまず自分から・・・
習わなかった?」
「あ?
ケンカ売ってんのか、てめぇ・・・」
「ケンカ売ってるのはアナタの方でしょ!」
ガァァァァン!!!!
その女は突然、
この俺を殴りやがった。
「なっ・・・!テメェ!
なにしやがるっ!」
「今のはおしよきよ?」
「は?」
「あなた、他校とケンカして、何度も停学処分になってるそうじゃない。」
「だからなんだっつーんだ。」
「そうやって、自暴自棄になって、
自分をすり減らしてるから・・・
そのおしよきよ?」
「・・・・・!
てめぇになにが分かるっつーんだ。」
俺はその女から離れると、
身体の向きを変えて、廊下を歩く。
「あら?
私を殴り返さないの?」
「・・・女に手をあげる趣味はねー」
「プッ。
なにソレ!
カッコつけてるつもり?!
ガキに言われても、説得力ないわ」
「誰がガキだ」
「ガキじゃない。
自分の思い通りにならなかった暴れる。」
「・・・!」
「それに・・・私の方が年上だし?
私、高2Aの安堂椿。
私の方があなたより先に名乗ってあげたわよ?」
「聞いてねぇ。」
「まぁいいわ。
あなた、調教のしがいがありそうだし」
「・・・なんだよ、調教って。」
「またね?
高杉晋助クン?」
「・・・。」
なんなんだ・・・。
あの女は・・・。
この俺を殴り飛ばすなんざ・・・
山猿かってんだ・・・。
**************
安堂椿。
2年のマドンナ。
その美貌から、
取り巻きの男がいつも周りにいて、
明るい活発な性格から、
男子のみならず、女子をも虜にしている。
それがあの女の正体だった。
“きゃーー!!椿さまぁぁーーー!!゛
゛椿さまぁぁぁーーー!””
学校の校舎から、
グラウンドを見ると、
鳴り響く声援の中、
体育の授業だろう、
サッカーをするあの女の姿が見えた。
゛あいつ・・・
運動神経もいいのかよ・・・”
他を圧倒するその動き。
生き生きと、
何がんな楽しいんだか、と思うくれー
楽しそうな笑顔を見せる、アイツがそこにはいた。
「あぁ。
安堂椿だろー。いい女だよなー」
そう俺に話しかけてきたのは銀八だった。
「知ってんのか」
「知ってるもなにも、
学校のマドンナよ」
「ククッ。
マドンナ、ねぇ・・・。あの山猿が」
「は?山猿?」
「なんでもねぇ」
「にしても、お前が女見てるなんて珍しいこともあるもんだな。
あ、安堂椿には手出すなよ~。」
「ハッ、
誰があんな山猿に手ェ出すか」
「だからなに?
さっきからその山猿って」
俺はそう言って、廊下を歩きだす。
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