保健医の高杉せんせー
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いつからだったのだろうか・・・
保健室へと続く廊下を歩く瞬間が、
嬉しくて・・・
楽しくて・・・
幸せだと感じるようになったのは。
でも・・・・
まだあの頃の私にとっては、
その道のりは
地獄への階段だと思っていたのだけど・・・。
ガラッ・・・
「し、失礼しまぁ~す。」
「ククッ。
どうやら大人しく来たみてェだなァ。」
エタノールのツンとする匂いが鼻をかすめる中、
妖しい瞳をしたあの人・・・
高杉せんせーが不敵な笑みを浮かべて私の事を見ている。
「そりゃあんな脅され方したら、来ざるおえないでしょう。」
「えらく利口になったじゃねーか。
褒美をやらねーといけねーなァ。
ククッ・・・向こうのベットで快楽に溺れさせてやらァ」
「そ~いうのが嫌で、ここに来たんです!!!
ほんとは来たくなかったけど!!!」
「チッ・・・尻の重ェ女だなァ」
「あなたは軽すぎです!!」
「まぁいい。
そんくれーの方は腕がなる」
「・・・・?!」
腕がなるってなに?!!
私、ロックオンされてんの?!
あの野獣の獲物になってんの?!
冗談だよね?!!
あの変態発言、全部冗談なんだよね?!
「んなトコでなにつったってんだ。
さっさとこっち来て、仕事しねーか。」
偉そうにふんずり返りながら、
そう言うせんせー。
「いや、あなたに言われたくねーよ!!
ていうか、そんなに言うならせんせーが作ればいいじゃないですか、保健だより」
「あ?
なんで俺がんなメンドクセーことしなきゃなんねーんだよ」
「本職ぅううううううう!!!!!
アナタ、保健医ぃいいいいい!!!!!!」
「あ?なんか言ったか、コラ。
なんなら今ここで昨日の続きしてもいいんだぜ?」
「スミマセンデシタァアアアアアアア!!!!!!!」
*************
カタ・・・カタカタ・・・
静かな保健室に、
私が叩くキーボードの音だけが響く。
人が頑張って保健だより作ってるっていうのに、
肝心のせんせーはというと雑誌を読んで遊んでる。
この人ほんと、学校になにしに来てんの?
ていうかよくこんなんで
学校の先生になれたな・・・。
「おら。」
いつの間にか、
私は集中してたみたいで・・・
私のそばまで来ていた先生に気がつかなかった。
コト・・・と、
パソコンの横に置かれたマグカップ。
一瞬のうちに
コーヒーの良い香りが私の鼻をくすぐる。
ハッとして顔をあげて
せんせーのほうを見ると、
せんせーもコーヒーを飲んでいた。
コーヒー・・・
淹れてくれたんだ・・・・
「・・・ありがとー・・・ございます・・・」
「・・・砂糖、
分かんねーから自分で入れろよ?」
そう言って、
せんせーは砂糖の入ったビンを私に突き出す。
それを受け取って、
何個か砂糖を入れる。
「あの・・・」
「ん・・・?」
「せんせーは砂糖入れないんですか?」
「あぁ、俺ァブラックだから」
「え、あ、
そ、そうですかっ・・・。」
ほんとにブラックで飲める人なんて
いるんだ・・・。
“俺、ブラックだから”
なんて台詞もせんせーが言うとやたらサマになってて、なんていうか・・・
やっぱ、せんせーは大人なんだなーって
思う。(←うまい言葉が見つかんないけど)
そんな事を考えながら、
何気なくせんせーの淹れてくれたコーヒーに口をつける。
「・・・・んん!!
コレうまい!!なんですかコレ!!
めちゃめちゃおいしーじゃないですか!!!」
正直、
コーヒーなんて、それでもおんなじようなもんだと思ってた。
でもコレは
今まで飲んだ中で一番って言ってもいいくらい、
素直においしいって思う。
「そら、よかったなァ・・・・」
「どーしたらこんなおいしく淹れられるんですか?!豆こだわってるとか?!」
「ククッ・・・
普通にそのへんで売ってるインスタントだよ。
そんなんでそんだけ満足できりゃ幸せだろーよ」
普通のインスタントコーヒー?!!
でも、
私が普段飲んでるのとは全然違うような・・・
「次からは、こんくれー淹れられるよーに頑張れよ、ゆいチャン?」
「え?次からはって、なに・・・?」
「これからは俺のコーヒー淹れんのもテメェの仕事だ。」
「はい?!なんで私が・・・
ていうか、今後保健室には来ませんから!」
「つーか、なに手ェ止めてんだ。
仕事しろ、仕事。」
「無視?!」
「さっさとしねーと俺の帰りが遅くなんじゃねーか。」
「しらねーよ!
さっきっから雑誌読むしかしてない人に言われたくありませんよ!」
ほんと、誰?!
こんな保健医雇った人!!←とか言いつつ、
逆らえずに仕事しちゃう私も私だけど・・・
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