ヤンキー神威くん!!
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〟おい!前に神威にやられたっていう○○高の不良どもが仕返しにきたって!”
〝今校庭と神威とそいつらがいるらしい。”
〝見に行こうぜ!”
ある日のことだった。
クラス中が騒ぎだして、
ガヤガヤとそんなことを言い出した。
えぇ?
か、神威が・・・?!
不良たちと?!
皆が校庭へと走り出すなか、
私も一目散で校庭へと向かった。
すでに、
校庭にはものすごい人だかりができていて、
その人込みをかき分けると・・・
涼しい顔をして笑っている
神威がした。
こうして神威を見るのは、
神威のアパートへと行ったあの日以来だから、
ドキッとする。
そして、
その向かい側には・・・
涼しい顔の神威とは裏腹に、今にも殺しかねない勢いの顔をした、いかつい形相の何十人もの不良たち。
「よぉ、神威~。
この間はよくも俺たちをいたぶってくれたなぁ~?」
「この間?
さぁ・・・覚えがないなぁ~。
悪いけど俺、弱いヤツの顔は覚えないことにしてるんだ」
「なにぃぃぃ?!!!」
相変わらずさわやかな顔で相手を挑発する神威。
その挑発に、相手が鬼のような形相になって、
怖くてたまらなくなった。
「まぁいいサ・・・
全員まとめてあの世へ送ってやるよ・・・」
ゴキゴキッと
指の関節をならして、
凶器に歪んだ顔を見せた神威・・・。
その瞬間、
相手が気迫負けして少し後ずさったのが分かった。
神威・・・
あなたはやっぱり・・・
「なぁ~んて・・・
ちょっと前の俺なら言ってたんだろうけどね・・・」
え・・・?
突然、
凶器に歪んだ顔から一遍、
また飄々とした笑顔に戻った。
「俺、
ケンカはもうやめたんだ。
悪いけど、他あたってくんない?」
・・・・!!!!!
神威のその言葉に、
野次馬たちがザワザワしだす。
〝おい、どうしちまったんだ?
神威・・・!”
〝大勢の集団にビビっちまったんじゃねーの?”
〝あの神威に限ってそれはねーよ・・・”
「ぎゃはははは!!
急になに言い出すかと思えば・・・!
ケンカはやめただぁ?
はい、そうですか、と俺たちが引き下がると思うか?」
神威のその言葉を聞いた不良たちは、
さっきまで神威の気迫にひるんでたのが、
一変、笑い出した。
そして、
不良たちの一番ボス的存在が、
神威の胸倉を掴んだ。
と、
思った瞬間・・・
バキッ・・・!
「きゃぁっ?!」
神威が思いっきり
その男に殴られ、ものすごい音がした。
なにより驚いたのが、
神威は一切手を出さずに、
男にされるがままに殴られたのだ。
神威なら、
あんな攻撃、軽くかわせたのに・・・・
「ギャハハハ!
こいつ、マジで手ぇ出さねーぞ!」
「どうした?ビビっちまったのか?」
「ふっ・・・
こんなパンチ、痛くもなんともないヨ」
「な・・・!
んだと?!こらぁ!」
「おい!もっとやれ!」
「この間、さんざんやれてた分、
きっちり落とし前つけさせてもらうからな!」
ドカッ・・・!
バキッ・・・!
ドカッ・・・・!
神威のその言葉に、
堰を切ったように不良たちは、
次々に神威に殴る蹴るの暴行を加える。
それに対して、
神威はまったく攻めも守りもしない。
「団長ぉおおお!!!」
「てめぇら、よくも団長を!」
「阿伏兎!云業!
手ぇ出すな!」
三羽ガラスの二人が血相変えて、
神威を助けるため参戦しようとしたが、
それを止めた神威。
「しっ、しかし!
団長!」」
「どうしちまったんだ!団長!」
なんで?
どうして?
どうして神威はまったく手を出さないの?
相手のされるがままにしてるの?
「・・・約束・・・したんだ・・・
ゆいと・・・・
ケンカはもうしないって・・・」
「・・・・!!!!」
血だらけになりながら、そう言う神威に、
涙があふれた。
「気が済むまで殴りばいいサ。
そんなもん、痛くもなんともないよ。
そんなもんより・・・大切な人に振り向いてもらえない悲しみのほうが・・・よっぽど痛いんだ・・・」
「っ・・・・!!!//////」
神威ッ・・・/////////
「はぁ?
なに言ってんだ、コイツ!」
「もっと殴れ!」
不良たちは、
止まることなく神威を殴り続けた。
やめてっ・・・
もうやめてっ・・・お願いッ・・・
もうっ・・・
「やめてぇぇぇぇ・・・・!!!!」
気づけば私は神威の方に走り出していた。
そして、地面にうずくまる
神威の身体を隠すように抱きしめる。
「・・・っ、ゆい・・・?
ダメだ・・・危ないから、向こう行・・・
「バカ神威!!
なんでやり返さないのよ!」
「・・・・け、んか・・・
するなって、いったの・・・ゆい・・・
じゃんっ・・・」
「そ、そうだけど・・・!
でも、こんな大ケガして・・・
し、死んじゃったらどうするの・・・!」
「は・・・?
おれ・・・が、
死ぬわけ・・・ない・・・じゃん、
ゆいと・・・一発・・・ヤる・・・まで・・・」
「・・・っ///
ば、バカッ・・・///」
「ゆい・・・
なんで・・・泣いてる・・・の?」
「・・・!
だって・・・神威が・・・
私なんかのためにこんなっ・・・」
「そっか・・・。
俺の・・・ために、ゆい・・・が、泣いて、くれたなら・・・
あんな・・・ヤツらに、いいようにされた・・・甲斐も・・・あった・・か、も・・・」
「そ、それよりもっ、
早く病院っ・・・」
「ゆい・・・」
「え・・・?」
「好き・・・だよ・・・」
「・・・・!!///」
「俺・・・やっぱりゆいが好きだ・・・。
たとえ・・・ゆいに一生・・・振り向いてもらえなくても・・・
好きだ・・・」
「・・・・っ///
神威・・・///」
「ゆい・・・俺・・・」
「・・・?
神威・・・?
ねぇ、神威・・・。
ちょ!神威?!!」
神威はそう言いかけると、
気を失って動かなくなった。
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