一章
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龍水との茶会は当初、一時間だけの予定だったらしい。
しかし気が付けば私たちの話は二時間、三時間と続いた。
四時間に差し掛かろうとしたときに私のお腹が鳴り、茶会は夕食へと変わった。
それだけ、龍水との会話は楽しいものだった。
龍水は今七海学園の学生だそうで、今年二一歳になる。私の二歳年下だ。
同年代の男性と会話をすると向こうが話を続けられなくなってしまいがちだったのだが、龍水はポンポンと話を続ける。
お互いの学んでいる分野は違うが、すぐに同じ目線で話ができる。とても心地のよい会話が続いた。
こんなに有意義な会話を年下の男性とできるのは新鮮だった。
帆船の古文書から始まり、機帆船の話。龍水自身が設計した船を造りたいという話。その話に私は千空のことを話す。
数年前、そう、中学生だったあの子はロケットを作った。あの科学力なら龍水の機帆船も作ることができるかもしれない。
私がそう話すと龍水は目を輝かせる。力強い瞳がきらきらと少年のように輝く。第一印象とは全く違った姿に少し胸が高鳴った。
そして、私たちの話はお互い自身の話になる。
私に年の離れた兄がいること。
これを話すと龍水はインドにいるという兄の話をした。
千空のことを話せば、その技術、知識が欲しいと指を鳴らした。
「龍水様、そろそろ」
夕食のデザートを食べ終えるとフランソワさんが遠慮がちに声をかけに来た。
「さすがにもう無理か?」
「残念ながら」
二人の会話にハッとする。
「ご、ごめんなさい!龍水と話すのが楽しくてつい……夕食までいただいてしまって……」
事前にフランソワさんが都合をつけるような人だ。スケジュールが詰まっている人のはずだったのに失念していた。
「いや、美女との話が優先だ」
「びじょ……」
どうやら龍水の価値観では世界中の女性は皆美女だそうだ。博愛主義も過ぎる。
「五百里、また話がしたい。連絡先を交換できるか?」
「もちろん」
どこか浮世離れしたところがある龍水でもどうやらLINEのアカウントは持っていたみたいだ。
新しいともだちに「七海龍水」が追加されたことを確認する。アイコンの画像は綺麗な海の写真だ。
「滞在はいつまでだ?」
「軽く一週間を予定してるよ。私は基本的に保管庫にいるからいつでも声をかけて」
「そうしよう」
晩御飯のお礼を二人に言って保管庫に戻る。あと数分で教授と予定していた進捗報告の時間になっていた。
パソコンでミーティングソフトを立ち上げながら、スマホを開く。
新しいともだちの龍水に「今日はありがとう」の意のスタンプを送信した。
しかし気が付けば私たちの話は二時間、三時間と続いた。
四時間に差し掛かろうとしたときに私のお腹が鳴り、茶会は夕食へと変わった。
それだけ、龍水との会話は楽しいものだった。
龍水は今七海学園の学生だそうで、今年二一歳になる。私の二歳年下だ。
同年代の男性と会話をすると向こうが話を続けられなくなってしまいがちだったのだが、龍水はポンポンと話を続ける。
お互いの学んでいる分野は違うが、すぐに同じ目線で話ができる。とても心地のよい会話が続いた。
こんなに有意義な会話を年下の男性とできるのは新鮮だった。
帆船の古文書から始まり、機帆船の話。龍水自身が設計した船を造りたいという話。その話に私は千空のことを話す。
数年前、そう、中学生だったあの子はロケットを作った。あの科学力なら龍水の機帆船も作ることができるかもしれない。
私がそう話すと龍水は目を輝かせる。力強い瞳がきらきらと少年のように輝く。第一印象とは全く違った姿に少し胸が高鳴った。
そして、私たちの話はお互い自身の話になる。
私に年の離れた兄がいること。
これを話すと龍水はインドにいるという兄の話をした。
千空のことを話せば、その技術、知識が欲しいと指を鳴らした。
「龍水様、そろそろ」
夕食のデザートを食べ終えるとフランソワさんが遠慮がちに声をかけに来た。
「さすがにもう無理か?」
「残念ながら」
二人の会話にハッとする。
「ご、ごめんなさい!龍水と話すのが楽しくてつい……夕食までいただいてしまって……」
事前にフランソワさんが都合をつけるような人だ。スケジュールが詰まっている人のはずだったのに失念していた。
「いや、美女との話が優先だ」
「びじょ……」
どうやら龍水の価値観では世界中の女性は皆美女だそうだ。博愛主義も過ぎる。
「五百里、また話がしたい。連絡先を交換できるか?」
「もちろん」
どこか浮世離れしたところがある龍水でもどうやらLINEのアカウントは持っていたみたいだ。
新しいともだちに「七海龍水」が追加されたことを確認する。アイコンの画像は綺麗な海の写真だ。
「滞在はいつまでだ?」
「軽く一週間を予定してるよ。私は基本的に保管庫にいるからいつでも声をかけて」
「そうしよう」
晩御飯のお礼を二人に言って保管庫に戻る。あと数分で教授と予定していた進捗報告の時間になっていた。
パソコンでミーティングソフトを立ち上げながら、スマホを開く。
新しいともだちの龍水に「今日はありがとう」の意のスタンプを送信した。