終章
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翌朝、朝から掃除をしているとクラスの皆が事情を聞いてきた。
「ケンカして」
「謹慎~~~~⁉」
馬鹿だのナンセンスだの骨頂など言われる。事実なので何も言い返せない。
「魚住もケンカしたわけ⁉」
「いや、私はケンカはしてないけど、寮抜け出したのと……あと一応二人の事殴ったからね」
上鳴くんが驚く。それもそうだ、私が二人を殴ったんだ。そりゃ驚く。
「爆豪殴ったの~え~魚住命知らず~~!」
「殴ったのは私が全面的に悪いし、ちゃんと二人に謝ったよ。大丈夫」
「そぉ? ならいいけど……」
なんやかやと私たちを心配しながら、ほとんどを笑いに消化してクラスの皆はケタケタ笑いながら始業式へ向かっていた。
共有スペースのリビングの掃除機をかけているのは勝己と出久。私はダイニングの方をやっている。
二人はずっと無言だった。
けど一回だけ会話をした。掃除機の音でかき消されるかってくらい声ははっていなかったし、長くもない会話だった。
出久のシュートスタイルはどうだったかと勝己に尋ねる。
予備動作がでかいとか勝己は反応できたとか、乱打戦には向かないとは評してきたけれど、最後に一言。
「パンチと合わせんのは腹立った」
出久は嬉しそうに「そっか……!」と返した。
まともにこの関係は修復されないだろう。今までの事は二人を酷く捻じ曲げすぎた。
でも、きっとこれからは、ちょっとはいい感じのライバルになるんじゃないかって思うのだ。
「ふふふ……」
少し笑い声が漏れる。
「ナニ笑っとンだ‼ 奏ェ‼ 手ぇ動かせ手ェ‼」
「ご、ごめん」
怒鳴られて手元の掃除機を動かす。それでも口元は緩んだままだ。
「そ、そうだ! 奏ちゃん。今度シュートスタイルの参考に蹴り技とか参考にしたいんだ‼」
「んー? いいよ。つっても私のじゃあんま参考にならんでしょ」
「参考に‼ なるから‼‼」
出久が息巻く。鼻息が荒くて鼻の穴がデカデカと開いている。面白い顔だ。
出久は本当に何でも吸収して強くなろうとしているんだ。そりゃあずっと先を歩いているように見えるわけだ。
「私も二人に負けないよう頑張る」
私の夢はヒーロー。オールマイトをも超えるヒーローの隣で戦えるようなヒーローになること。
オールマイトのようなヒーローを目指す出久にもオールマイトを超えるヒーローになる勝己にも負けないよう、追いつけるよう努力して行かなくてはならない。
これは、私がそんなヒーローになるための物語だ。
「ケンカして」
「謹慎~~~~⁉」
馬鹿だのナンセンスだの骨頂など言われる。事実なので何も言い返せない。
「魚住もケンカしたわけ⁉」
「いや、私はケンカはしてないけど、寮抜け出したのと……あと一応二人の事殴ったからね」
上鳴くんが驚く。それもそうだ、私が二人を殴ったんだ。そりゃ驚く。
「爆豪殴ったの~え~魚住命知らず~~!」
「殴ったのは私が全面的に悪いし、ちゃんと二人に謝ったよ。大丈夫」
「そぉ? ならいいけど……」
なんやかやと私たちを心配しながら、ほとんどを笑いに消化してクラスの皆はケタケタ笑いながら始業式へ向かっていた。
共有スペースのリビングの掃除機をかけているのは勝己と出久。私はダイニングの方をやっている。
二人はずっと無言だった。
けど一回だけ会話をした。掃除機の音でかき消されるかってくらい声ははっていなかったし、長くもない会話だった。
出久のシュートスタイルはどうだったかと勝己に尋ねる。
予備動作がでかいとか勝己は反応できたとか、乱打戦には向かないとは評してきたけれど、最後に一言。
「パンチと合わせんのは腹立った」
出久は嬉しそうに「そっか……!」と返した。
まともにこの関係は修復されないだろう。今までの事は二人を酷く捻じ曲げすぎた。
でも、きっとこれからは、ちょっとはいい感じのライバルになるんじゃないかって思うのだ。
「ふふふ……」
少し笑い声が漏れる。
「ナニ笑っとンだ‼ 奏ェ‼ 手ぇ動かせ手ェ‼」
「ご、ごめん」
怒鳴られて手元の掃除機を動かす。それでも口元は緩んだままだ。
「そ、そうだ! 奏ちゃん。今度シュートスタイルの参考に蹴り技とか参考にしたいんだ‼」
「んー? いいよ。つっても私のじゃあんま参考にならんでしょ」
「参考に‼ なるから‼‼」
出久が息巻く。鼻息が荒くて鼻の穴がデカデカと開いている。面白い顔だ。
出久は本当に何でも吸収して強くなろうとしているんだ。そりゃあずっと先を歩いているように見えるわけだ。
「私も二人に負けないよう頑張る」
私の夢はヒーロー。オールマイトをも超えるヒーローの隣で戦えるようなヒーローになること。
オールマイトのようなヒーローを目指す出久にもオールマイトを超えるヒーローになる勝己にも負けないよう、追いつけるよう努力して行かなくてはならない。
これは、私がそんなヒーローになるための物語だ。
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