THE 試験
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翌日。ホームルーム!
「昨日話した通り、まずは“仮免”取得が当面の目標だ。ヒーロー免許ってのは、人命に直接係わる責任重大な資格だ。当然取得の為の試験はとても厳しい。仮免といえど、その合格率は例年五割を切る」
全国にあるヒーロー科は多い。ヒーロー志望もそれに比例する。その中で仮免を取れるのは、五割……
「そこで今日から君らには一人最低でも二つ……必殺技を作ってもらう‼」
ミッドナイト先生、エクトプラズム先生、セメントス先生が入ってきた。
「学校っぽくてそれでいてヒーローっぽいのキタァア‼‼」
必殺技の響きにクラスが沸いた。学校っぽいってのが何なのかはわからんけれども。
さて、コスチュームに着替えて体育館γへ。
ここは通称――
「トレーニングの台所ランド。略してTDL‼」
TDLはUSJと比べると遥かにマズそうだ‼ 権利関係が特に‼
USJが13号先生考案であるように、TDLはセメントス先生考案の施設。生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できる。これが台所の由来らしい。
なるほど、セメントス先生の個性が使えるコンクリート仕様だ。
「質問をお許し下さい! 何故仮免許の取得に必殺技が必要なのか。意図をお聞かせ願います‼」
くわっと飯田くんが質問をする。夏だと暑そうだな、あの戦闘服。
飯田くんに落ち着けと言って相澤先生が順を追って説明をはじめた。
「ヒーローとは、事件・事故・天災・人災……あらゆるトラブルから人々を救い出すのが仕事だ。取得試験では当然その適性を見られることになる。情報力、判断力、機動力、戦闘力。ほかにもコミュニケーション能力、魅力、統率力など。多くの適性を毎年違う試験内容で試される」
「その中でも戦闘力はこれからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし!技の有無は合否に大きく影響する」
「状況に左右されることなく安定行動を取れれば、それは高い戦闘力を有していることになるんだよ」
その必殺技が必ずしも攻撃である必要はないらしい。エクトプラズム先生によれば、飯田くんの“レシプロバースト”も必殺技になるそうだ。
自分の中で「これさえやれば有利・勝てる」ってスタイルを確立しよう。って話になるのか。
合宿の個性伸ばしは必殺技を作り上げるためのプロセスだったらしい。そして、これから後期始業までの残りの夏休みは、“個性”を伸ばしつつ必殺技を編み出す圧縮訓練となる。
ということで始まった圧縮訓練。生徒一人にエクトプラズム先生のエクトプラズムがつく。
「……」
必殺技。自分に有利な状況を持ってくるスタイル。個性伸ばしで歌声も強化してきたけれど、技とは言い切れない。
「魚住ハリカバリーガールト同ジヨウニ治癒ニ特化スル選択肢モアルゾ」
「……そうですよね」
治癒に特化した救助専門のヒーローとしてならこの状態はアリだ。でも、仮免試験では戦闘力が足りない。
それに、私がなりたいものは
「オールマイトをも超えるヒーローの隣に立てるヒーロー……戦えない、って選択肢は要りません。ので、歌声と肉弾戦をどうにかして融合させたスタイルを確立させたいんですが……」
正直、殴る蹴るをやりながら歌うのは正直キツイ。それに、距離を取らないといけないから今の近接戦闘だけだとどうにも相性が悪い。
「サポートアイテムデ強化スルカ…同ジヨウナスタイルノヒーローヲ探シテミルカ?」
「はい!」
これは後で出久に聞いてみようかな。で、サポートアイテムはサポート科に相談に行く感じだな。
「人間状態デノ歌声ノ出力モ伸バシテ行クヨウニ」
「わかりました」
どうにかしてこの必殺技を完成させないとだな。
「エクトプラズム‼ 死んだ‼ もう一体頼む‼」
セメントス先生のコンクリの山の上で勝己が暴れている。こういうときの勝己はイキイキしている。まるで水を得た魚。暴れ場所を得た勝己。
勝己はもう技のイメージをたくさん持っている。これから必殺技の形を作ろうとしている私とは雲泥の差だ。
「がんばんなきゃ」
「昨日話した通り、まずは“仮免”取得が当面の目標だ。ヒーロー免許ってのは、人命に直接係わる責任重大な資格だ。当然取得の為の試験はとても厳しい。仮免といえど、その合格率は例年五割を切る」
全国にあるヒーロー科は多い。ヒーロー志望もそれに比例する。その中で仮免を取れるのは、五割……
「そこで今日から君らには一人最低でも二つ……必殺技を作ってもらう‼」
ミッドナイト先生、エクトプラズム先生、セメントス先生が入ってきた。
「学校っぽくてそれでいてヒーローっぽいのキタァア‼‼」
必殺技の響きにクラスが沸いた。学校っぽいってのが何なのかはわからんけれども。
さて、コスチュームに着替えて体育館γへ。
ここは通称――
「トレーニングの台所ランド。略してTDL‼」
TDLはUSJと比べると遥かにマズそうだ‼ 権利関係が特に‼
USJが13号先生考案であるように、TDLはセメントス先生考案の施設。生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できる。これが台所の由来らしい。
なるほど、セメントス先生の個性が使えるコンクリート仕様だ。
「質問をお許し下さい! 何故仮免許の取得に必殺技が必要なのか。意図をお聞かせ願います‼」
くわっと飯田くんが質問をする。夏だと暑そうだな、あの戦闘服。
飯田くんに落ち着けと言って相澤先生が順を追って説明をはじめた。
「ヒーローとは、事件・事故・天災・人災……あらゆるトラブルから人々を救い出すのが仕事だ。取得試験では当然その適性を見られることになる。情報力、判断力、機動力、戦闘力。ほかにもコミュニケーション能力、魅力、統率力など。多くの適性を毎年違う試験内容で試される」
「その中でも戦闘力はこれからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし!技の有無は合否に大きく影響する」
「状況に左右されることなく安定行動を取れれば、それは高い戦闘力を有していることになるんだよ」
その必殺技が必ずしも攻撃である必要はないらしい。エクトプラズム先生によれば、飯田くんの“レシプロバースト”も必殺技になるそうだ。
自分の中で「これさえやれば有利・勝てる」ってスタイルを確立しよう。って話になるのか。
合宿の個性伸ばしは必殺技を作り上げるためのプロセスだったらしい。そして、これから後期始業までの残りの夏休みは、“個性”を伸ばしつつ必殺技を編み出す圧縮訓練となる。
ということで始まった圧縮訓練。生徒一人にエクトプラズム先生のエクトプラズムがつく。
「……」
必殺技。自分に有利な状況を持ってくるスタイル。個性伸ばしで歌声も強化してきたけれど、技とは言い切れない。
「魚住ハリカバリーガールト同ジヨウニ治癒ニ特化スル選択肢モアルゾ」
「……そうですよね」
治癒に特化した救助専門のヒーローとしてならこの状態はアリだ。でも、仮免試験では戦闘力が足りない。
それに、私がなりたいものは
「オールマイトをも超えるヒーローの隣に立てるヒーロー……戦えない、って選択肢は要りません。ので、歌声と肉弾戦をどうにかして融合させたスタイルを確立させたいんですが……」
正直、殴る蹴るをやりながら歌うのは正直キツイ。それに、距離を取らないといけないから今の近接戦闘だけだとどうにも相性が悪い。
「サポートアイテムデ強化スルカ…同ジヨウナスタイルノヒーローヲ探シテミルカ?」
「はい!」
これは後で出久に聞いてみようかな。で、サポートアイテムはサポート科に相談に行く感じだな。
「人間状態デノ歌声ノ出力モ伸バシテ行クヨウニ」
「わかりました」
どうにかしてこの必殺技を完成させないとだな。
「エクトプラズム‼ 死んだ‼ もう一体頼む‼」
セメントス先生のコンクリの山の上で勝己が暴れている。こういうときの勝己はイキイキしている。まるで水を得た魚。暴れ場所を得た勝己。
勝己はもう技のイメージをたくさん持っている。これから必殺技の形を作ろうとしている私とは雲泥の差だ。
「がんばんなきゃ」