爆豪告白大作戦
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そして、家庭訪問がやって来た。相澤先生とオールマイトの二人が爆豪家にやってきた。
ニュースで見た外向きの相澤先生とやせ細ったオールマイトに少しびっくりしながら、リビングの椅子に座って話を聞いた。
勝己は実際被害を受けたわけだし先生たちもかなり身構えていたそうだが
「あっはい、よろしくお願いします」
スパアンと心地のいい光己さんの平手。
「バッバア叩くんじゃねえよ、ブッ飛ばすぞコラ‼」
「うっさい‼ 元はと言えばアンタが弱っちいからとっ捕まってご迷惑かけたんでしょ‼」
もう一度光己さんの平手が勝己の頭にお見舞いされる。
私はもう慣れたもんだが、先生たちは呆気に取られている。
「二人とも……や、やめろよォ。先生方が……驚いているだろォ……」
「うっせんだよクソオヤジてめェは黙ってろ‼」
「うっせえのは勝己でしょ!あんたも喋るならハキハキ喋りなさいよ!」
「んん~……」
二度三度とスパアンと平手が繰り出されて先生たちの顔に難色が浮かぶ。爆豪家は光己さんが強いなぁ、相変わらず。
「魚住……は」
「両親、兄共に先日の件で多忙により時間が取れず、爆豪さんちにお願いする形になってます」
「ああ。スノーマンから連絡が来ている」
一度相澤先生が話を逸らす。
「奏ちゃん」
ちょいちょいとおじさんが手招きしてきた。大きいソファの端によって私の座る場所を空けてくれた。
「あの……本当によろしいのでしょうか」
「ん⁉ ああ寮でしょ? むしろありがたいよ!」
おじさんと勝己の間に座ると、話が進みだした。勝己はまたスパアンと平手を食らう。不服そうな顔をしてる。
「勝己は、なまじ何でもできちゃうし、能力も恵まれちまってさ。他所様からチヤホヤされてここまで来ちまった。薄っぺらいとこばっか褒められて……だから会見での言葉が嬉しかったんだよね。『ああこの学校は勝己を見てくれてる』って」
テレビで少しだけ見た雄英の会見。私が情なくも眠っている間のことだ。相澤先生はしっかりと勝己を見て答えてくれていた。
「一時は不安でどうなるかと思ったけど、こうして五体満足で帰ってきてるワケだしさ。しばらく風当たりは強いかもしんないけど、私は信頼して任せるよ」
「うん」
「それで、この子……奏ちゃんのことなんですけど、ご両親からも雄英にお任せするとお伝えするように頼まれています。勝己はいつもこの子守ってあげたから、二人が離れたがらないのもあるけど一緒にいる方が安心だって。もちろん、雄英が安全な場所だと思ってのことだし、この子に自衛の術は必要だからって意見もあるみたいです」
両親の意見を代わりに伝えてくれる光己さんに少し照れくさくなる。視線を逸らすとうつむいていた勝己と目が合った。
親たちになんだか見透かされているのがむずがゆくてすぐに目を逸らした。
「お互い、お互いの為に無茶するような子たちだけど、みっちりしごいていいヒーローにしてやって下さい」
無理やり頭を下げられた勝己と一緒に頭を下げた。
帰り際に相澤先生から書類をいくつか受け取った。入院していた時の書類だったり、寮に関する資料。これは今回の訪問で話してもらった説明が書かれている。不在だった両親の為のものだ。
「病院の方はあとでバアさんに出しとけ」
「わかりました」
「オールマイト」
玄関先で私が戻るのを待っていた勝己がオールマイトに声をかけた。
静かな表情の勝己をここ最近はよく見る。
「デクはあんたにとって何なんだよ」
「……生徒だよ」
僅かな逡巡。何となく違和感を感じる。
「君と同様に前途あるヒーローの卵だ」
「勝己コラあんた外出るなってケーサツに……」
家から光己さんの声がした。
「そっか。あんたが言いたくねえならいいわ。ありがとよ」
相澤先生とオールマイトに一礼して家へ戻った。踵を返した勝己の背中がどこか物悲しく感じた。
ニュースで見た外向きの相澤先生とやせ細ったオールマイトに少しびっくりしながら、リビングの椅子に座って話を聞いた。
勝己は実際被害を受けたわけだし先生たちもかなり身構えていたそうだが
「あっはい、よろしくお願いします」
スパアンと心地のいい光己さんの平手。
「バッバア叩くんじゃねえよ、ブッ飛ばすぞコラ‼」
「うっさい‼ 元はと言えばアンタが弱っちいからとっ捕まってご迷惑かけたんでしょ‼」
もう一度光己さんの平手が勝己の頭にお見舞いされる。
私はもう慣れたもんだが、先生たちは呆気に取られている。
「二人とも……や、やめろよォ。先生方が……驚いているだろォ……」
「うっせんだよクソオヤジてめェは黙ってろ‼」
「うっせえのは勝己でしょ!あんたも喋るならハキハキ喋りなさいよ!」
「んん~……」
二度三度とスパアンと平手が繰り出されて先生たちの顔に難色が浮かぶ。爆豪家は光己さんが強いなぁ、相変わらず。
「魚住……は」
「両親、兄共に先日の件で多忙により時間が取れず、爆豪さんちにお願いする形になってます」
「ああ。スノーマンから連絡が来ている」
一度相澤先生が話を逸らす。
「奏ちゃん」
ちょいちょいとおじさんが手招きしてきた。大きいソファの端によって私の座る場所を空けてくれた。
「あの……本当によろしいのでしょうか」
「ん⁉ ああ寮でしょ? むしろありがたいよ!」
おじさんと勝己の間に座ると、話が進みだした。勝己はまたスパアンと平手を食らう。不服そうな顔をしてる。
「勝己は、なまじ何でもできちゃうし、能力も恵まれちまってさ。他所様からチヤホヤされてここまで来ちまった。薄っぺらいとこばっか褒められて……だから会見での言葉が嬉しかったんだよね。『ああこの学校は勝己を見てくれてる』って」
テレビで少しだけ見た雄英の会見。私が情なくも眠っている間のことだ。相澤先生はしっかりと勝己を見て答えてくれていた。
「一時は不安でどうなるかと思ったけど、こうして五体満足で帰ってきてるワケだしさ。しばらく風当たりは強いかもしんないけど、私は信頼して任せるよ」
「うん」
「それで、この子……奏ちゃんのことなんですけど、ご両親からも雄英にお任せするとお伝えするように頼まれています。勝己はいつもこの子守ってあげたから、二人が離れたがらないのもあるけど一緒にいる方が安心だって。もちろん、雄英が安全な場所だと思ってのことだし、この子に自衛の術は必要だからって意見もあるみたいです」
両親の意見を代わりに伝えてくれる光己さんに少し照れくさくなる。視線を逸らすとうつむいていた勝己と目が合った。
親たちになんだか見透かされているのがむずがゆくてすぐに目を逸らした。
「お互い、お互いの為に無茶するような子たちだけど、みっちりしごいていいヒーローにしてやって下さい」
無理やり頭を下げられた勝己と一緒に頭を下げた。
帰り際に相澤先生から書類をいくつか受け取った。入院していた時の書類だったり、寮に関する資料。これは今回の訪問で話してもらった説明が書かれている。不在だった両親の為のものだ。
「病院の方はあとでバアさんに出しとけ」
「わかりました」
「オールマイト」
玄関先で私が戻るのを待っていた勝己がオールマイトに声をかけた。
静かな表情の勝己をここ最近はよく見る。
「デクはあんたにとって何なんだよ」
「……生徒だよ」
僅かな逡巡。何となく違和感を感じる。
「君と同様に前途あるヒーローの卵だ」
「勝己コラあんた外出るなってケーサツに……」
家から光己さんの声がした。
「そっか。あんたが言いたくねえならいいわ。ありがとよ」
相澤先生とオールマイトに一礼して家へ戻った。踵を返した勝己の背中がどこか物悲しく感じた。