爆豪告白大作戦
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オールマイトとオールフォーワンの戦いが終わり、僕らは家路を辿った。
轟くん達と合流し、かっちゃんを警察へ送り届けた。
かっちゃんは、静かだった。
これは、僕があとから聞いた話だ。
かっちゃんちのおじさんとおばさんの代わりに雪斗お兄さんが迎えに行って、無事にかっちゃんは家へと帰ったそうだ。
その後、雪斗お兄さんに連れられて病院に行ったそうだ。奏ちゃんが眠っている病院に。
二人が何を話したのかは、僕は知らないままだ。
私と勝己は同じ日に個性が発現した。
幼稚園からの帰り道。いつもと同じように、さも当然に私と勝己は手をつないでいた。けれどあの日、勝己が私の手を強く握りしめたとき、まずは勝己の個性が発現した。
今に比べれば他愛のない小さな爆発だった。それでもその爆発は私の手を傷つけた。多分、酷い火傷だったと思う。血も出ていた。
それなのに、私の手は瞬く間に傷を癒した。
お互い、何もわからなかった。突然爆発して、けど、その傷は綺麗になくなって。
のちのちにお互いの親にこのでき事を話したことで、私には「人魚」の個性。勝己には「爆破」の個性が宿ったことを知った。
多分、個性の発現を境に、色々なものが変わってしまった。
勝己の手は年を重ねるごとに大きくなって、爆破に耐えられるように皮も厚くなった。
手のひらから個性を出すから手を繋ぎたがらなかったけれど、私は勝己の手が大好きだ。私を守ってくれた、救けてくれてヒーローの手だから。
闇に消えた勝己を追って暗闇をさ迷っていた。
おかしいな、他にも敵はいたし、出久や轟くん、障子くんもいたはずなのに、誰もいない。
どこに向かえばいいんだったか、どこに行きたいんだったか。
何も考えられなくなったとき、私の手を誰かが握った気がした。
「起きろ」
覚えのある感覚と温かさに私は目を覚ました。
「かっちゃん……?」
視界がぼやける。ぱちぱちと何度か瞬きをするとピントが合ってくる。
白い天井と仕切りの為のカーテンレールで病院だとわかった。
凄く身体がだるい。
「勝己、勝己だよね……? 帰って……きた、の……?」
「ん」
勝己の手が握られていた。
夢みたいなところで握ってくれた手も勝己だったんだろうか。
「よかった……本当に……よかった……」
結局私ができたことなんて何もなかった。でも、今は勝己がここにいることが何より嬉しい。
勝己はいつになく静かだ。病院だから騒がれても困るけれど、どことなくそう感じた。
何なんだろう、この違和感は。何が起きたんだろう。
「かつ、き……」
身体を上半身だけ起こして勝己と目線を合わせた。
今なら聞けるのだろうか、ずっと勝己が言いたいと思っていたことを。
「奏」
勝己が私の名を呼ぶ。心地のいい声だ。
握られていた手が強く結ばれる。なんだろう、少し湿っている。勝己の汗かな。
「 」
その言葉に私はぽろぽろと涙をこぼしていた。
轟くん達と合流し、かっちゃんを警察へ送り届けた。
かっちゃんは、静かだった。
これは、僕があとから聞いた話だ。
かっちゃんちのおじさんとおばさんの代わりに雪斗お兄さんが迎えに行って、無事にかっちゃんは家へと帰ったそうだ。
その後、雪斗お兄さんに連れられて病院に行ったそうだ。奏ちゃんが眠っている病院に。
二人が何を話したのかは、僕は知らないままだ。
私と勝己は同じ日に個性が発現した。
幼稚園からの帰り道。いつもと同じように、さも当然に私と勝己は手をつないでいた。けれどあの日、勝己が私の手を強く握りしめたとき、まずは勝己の個性が発現した。
今に比べれば他愛のない小さな爆発だった。それでもその爆発は私の手を傷つけた。多分、酷い火傷だったと思う。血も出ていた。
それなのに、私の手は瞬く間に傷を癒した。
お互い、何もわからなかった。突然爆発して、けど、その傷は綺麗になくなって。
のちのちにお互いの親にこのでき事を話したことで、私には「人魚」の個性。勝己には「爆破」の個性が宿ったことを知った。
多分、個性の発現を境に、色々なものが変わってしまった。
勝己の手は年を重ねるごとに大きくなって、爆破に耐えられるように皮も厚くなった。
手のひらから個性を出すから手を繋ぎたがらなかったけれど、私は勝己の手が大好きだ。私を守ってくれた、救けてくれてヒーローの手だから。
闇に消えた勝己を追って暗闇をさ迷っていた。
おかしいな、他にも敵はいたし、出久や轟くん、障子くんもいたはずなのに、誰もいない。
どこに向かえばいいんだったか、どこに行きたいんだったか。
何も考えられなくなったとき、私の手を誰かが握った気がした。
「起きろ」
覚えのある感覚と温かさに私は目を覚ました。
「かっちゃん……?」
視界がぼやける。ぱちぱちと何度か瞬きをするとピントが合ってくる。
白い天井と仕切りの為のカーテンレールで病院だとわかった。
凄く身体がだるい。
「勝己、勝己だよね……? 帰って……きた、の……?」
「ん」
勝己の手が握られていた。
夢みたいなところで握ってくれた手も勝己だったんだろうか。
「よかった……本当に……よかった……」
結局私ができたことなんて何もなかった。でも、今は勝己がここにいることが何より嬉しい。
勝己はいつになく静かだ。病院だから騒がれても困るけれど、どことなくそう感じた。
何なんだろう、この違和感は。何が起きたんだろう。
「かつ、き……」
身体を上半身だけ起こして勝己と目線を合わせた。
今なら聞けるのだろうか、ずっと勝己が言いたいと思っていたことを。
「奏」
勝己が私の名を呼ぶ。心地のいい声だ。
握られていた手が強く結ばれる。なんだろう、少し湿っている。勝己の汗かな。
「 」
その言葉に私はぽろぽろと涙をこぼしていた。