爆豪告白大作戦
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「早く光を‼ 常闇が暴走した‼‼」
そうか、常闇くんの個性は暗いと強くなるタイプか。
障子くんが伸ばした複製腕も踏みつぶされる。
「見境なしか。っし炎を……」
「待てアホ」
「勝己、何言って――」
勝負――勝負も何もない状況だけど――は一瞬だった。
【強請ルナ、三下‼‼】
「見てぇ」
起き上がろうとした敵は黒影に掴まれ、そして、投げ飛ばされた。黒影の振り切った腕の風圧で木々が軒並み倒れていく。とてつもない破壊力だったのが見てわかった。
【ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛暴れ足リンゾォア゛ア゛ア゛ア゛ア゛‼‼】
敵は沈黙した。しかし、黒影はまだ暴れようとする。常闇くんには制御ができていないみたいだ。
「魚住、円場頼む」
「うん」
轟くんが負ぶっていた円場くんを一度預かった。
黒影を抑えるのに必要なのは、明かり。勝己の爆破か轟くんの炎。
【ひゃん!】
黒影のすぐそばで爆破の光と炎が燃える。強い光に大きな影となっていた黒影は委縮した。
「常闇くん、怪我はない⁉」
轟くんに円場くんを背負い直してもらうとすぐに怪我の確認をした。
「ああ、大事ない。しかし、障子が――」
常闇くんに大きな外傷は見られない。
「障子くん! 手‼」
あの手は障子くんのだったのか、とすぐに出久を背負った障子くんに近づいた。
「複製の腕だ。それよりも緑谷を」
「出久……」
酷い姿だ。体育祭の時の比じゃない。腕の内側から爆発したような怪我。それが両腕。しかも、ボロボロのその状態でもなお怪我をしたような状態。
「お前、なにしやがった」
「敵と……」
「――はぁ……口開けろ」
黒影に投げ飛ばされた敵の欠けた歯を拾い上げる。まあ、気持ちが悪いが今は仕方ないと、刃物の代わりに腕を切りつけた。
血が流れてきたのを確認して、開いた出久の口に腕を噛ませた。
「もがっ」
貧血ギリギリまで飲ませなきゃダメだ。というか、腕もとに戻るのか?体育祭の時だってボロボロになって指が歪んだ。入学してからずっとこんな怪我ばかりだ。こんな短期間だともしかしたら。
「……正直、常闇くんの黒影の暴走がなかったらヤバかった。私も勝己も狙われる立場だったし、炎も爆破も使えなかった。でも、ボロボロの人間にそれをやられてもこっちは辛いよ」
出久はいつだってボロボロになる。体育祭の時、轟くんに対抗するにはそれしかなかったのだろうけれど、何度も自壊するなんて正気の沙汰じゃない。
何回、こいつは周りを心配させるんだ。
「ごべん……」
「謝ってもどうにもなんねぇよ、バカ出久」
深めに刺した傷からドクドクと血が流れている。採血の限度量は四〇〇㎖だったっけ。これで足りるかどうかもわからない。
手指の感覚が少し遠い。血の気が引いて指先が冷たい。
「かなでちゃん……もう……」
「ん……」
出久の声に私は腕を離した。まだ少し血が流れる。まあすぐに血は止まるだろう。
体制を整えた私たちがすることは一つ。
施設へ向かうことだ。この面子は敵に狙われている私と勝己、大怪我を負っている出久がいる。ヒーローのいる施設がもっとも安全な場所だ。
肝試しの開始地点、広場はプッシーキャッツが交戦している。だから森を突っ切って最短がいい。
「敵の数がわかんねえぞ突然出くわす可能性がある」
「障子くんの索敵能力がある! そして轟くんの氷結……更に常闇くんさえ良いなら、制御手段を備えた無敵の黒影……このメンツなら正直……オールマイトだって恐くないんじゃないかな……!」
「何だこいつら‼‼」
私と勝己は戦闘の頭数に入っていないんだな……まあ、爆破は木に燃え移ってしまうからしょうがない。
「おまえ中央歩け」
お荷物扱いの勝己がキレる。
先頭を歩く障子くんと轟くんの後ろに勝己。そしてその後ろに常闇くんとなる。私は出久の状態を見ていなくてはならないので、前を歩く。
「俺を守るんじゃねえクソ共‼」
「行くぞ‼」
わめく勝己に知らん顔をして爆豪・魚住護衛部隊は発足した。
そうか、常闇くんの個性は暗いと強くなるタイプか。
障子くんが伸ばした複製腕も踏みつぶされる。
「見境なしか。っし炎を……」
「待てアホ」
「勝己、何言って――」
勝負――勝負も何もない状況だけど――は一瞬だった。
【強請ルナ、三下‼‼】
「見てぇ」
起き上がろうとした敵は黒影に掴まれ、そして、投げ飛ばされた。黒影の振り切った腕の風圧で木々が軒並み倒れていく。とてつもない破壊力だったのが見てわかった。
【ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛暴れ足リンゾォア゛ア゛ア゛ア゛ア゛‼‼】
敵は沈黙した。しかし、黒影はまだ暴れようとする。常闇くんには制御ができていないみたいだ。
「魚住、円場頼む」
「うん」
轟くんが負ぶっていた円場くんを一度預かった。
黒影を抑えるのに必要なのは、明かり。勝己の爆破か轟くんの炎。
【ひゃん!】
黒影のすぐそばで爆破の光と炎が燃える。強い光に大きな影となっていた黒影は委縮した。
「常闇くん、怪我はない⁉」
轟くんに円場くんを背負い直してもらうとすぐに怪我の確認をした。
「ああ、大事ない。しかし、障子が――」
常闇くんに大きな外傷は見られない。
「障子くん! 手‼」
あの手は障子くんのだったのか、とすぐに出久を背負った障子くんに近づいた。
「複製の腕だ。それよりも緑谷を」
「出久……」
酷い姿だ。体育祭の時の比じゃない。腕の内側から爆発したような怪我。それが両腕。しかも、ボロボロのその状態でもなお怪我をしたような状態。
「お前、なにしやがった」
「敵と……」
「――はぁ……口開けろ」
黒影に投げ飛ばされた敵の欠けた歯を拾い上げる。まあ、気持ちが悪いが今は仕方ないと、刃物の代わりに腕を切りつけた。
血が流れてきたのを確認して、開いた出久の口に腕を噛ませた。
「もがっ」
貧血ギリギリまで飲ませなきゃダメだ。というか、腕もとに戻るのか?体育祭の時だってボロボロになって指が歪んだ。入学してからずっとこんな怪我ばかりだ。こんな短期間だともしかしたら。
「……正直、常闇くんの黒影の暴走がなかったらヤバかった。私も勝己も狙われる立場だったし、炎も爆破も使えなかった。でも、ボロボロの人間にそれをやられてもこっちは辛いよ」
出久はいつだってボロボロになる。体育祭の時、轟くんに対抗するにはそれしかなかったのだろうけれど、何度も自壊するなんて正気の沙汰じゃない。
何回、こいつは周りを心配させるんだ。
「ごべん……」
「謝ってもどうにもなんねぇよ、バカ出久」
深めに刺した傷からドクドクと血が流れている。採血の限度量は四〇〇㎖だったっけ。これで足りるかどうかもわからない。
手指の感覚が少し遠い。血の気が引いて指先が冷たい。
「かなでちゃん……もう……」
「ん……」
出久の声に私は腕を離した。まだ少し血が流れる。まあすぐに血は止まるだろう。
体制を整えた私たちがすることは一つ。
施設へ向かうことだ。この面子は敵に狙われている私と勝己、大怪我を負っている出久がいる。ヒーローのいる施設がもっとも安全な場所だ。
肝試しの開始地点、広場はプッシーキャッツが交戦している。だから森を突っ切って最短がいい。
「敵の数がわかんねえぞ突然出くわす可能性がある」
「障子くんの索敵能力がある! そして轟くんの氷結……更に常闇くんさえ良いなら、制御手段を備えた無敵の黒影……このメンツなら正直……オールマイトだって恐くないんじゃないかな……!」
「何だこいつら‼‼」
私と勝己は戦闘の頭数に入っていないんだな……まあ、爆破は木に燃え移ってしまうからしょうがない。
「おまえ中央歩け」
お荷物扱いの勝己がキレる。
先頭を歩く障子くんと轟くんの後ろに勝己。そしてその後ろに常闇くんとなる。私は出久の状態を見ていなくてはならないので、前を歩く。
「俺を守るんじゃねえクソ共‼」
「行くぞ‼」
わめく勝己に知らん顔をして爆豪・魚住護衛部隊は発足した。